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江戸っ子板さんの 岩佐寿司

[kimitaku] 2011年6月21日 09:00

 築地 波除神社横の海幸橋を渡り右にほどなく進むと、右側に岩佐寿司が有ります。

のれんがとても大きく、くぐると「いらっしゃいー」の大きな声が響き渡ります。


P1000552.JPG 


 朝5時から2時までの営業で、全国から多くのお客さんが訪れます。
 10時ころになると、多くの仲買の人たちがのれんをくぐります、板さんも心得たもので、注文の声を聞かずとも、素早くお酒、ビールそれに新鮮な魚介類のつまみをセットします。


 仲買のみなさんどうしは、グラスを傾けるごとに、次第にホホが紅くなり、市場の話に花を咲かせます。今日の魚は、タイ ヒラメ マグロ サヨリはどうだったとか、漁場は下田 紀伊勝浦 遠くは隠岐の島の話まで、話は全国を飛び交います。


 カウンターの右手に、立派な花の絵が飾って有ります。尋ねると、ホンダ技研創業者 本田 宗一郎さん作とのこと。女将が生前に親交が有り、特別にいただいたそうで、
絵のシックな色いに、店の雰囲気が良く調和しています。


 「この絵は素晴らしいですね」とほめると、左の馬の絵はピカソです、とのこと、金色の馬が、こちらを見ています・・・・。 あれは山下 清・・など多くの絵が店のアクセントになっています。女将に絵をもっと自慢すればと言うと、あまり自慢は好きではありません、とのこと。 
 
ここには 多くの有名人も訪れます。中曽根康弘元首相 各国の大使 シェフでは 三国清三さん他一流シェフ、作家では最近まで、立松和平さんも常連だったとか。


 ここの魚介類は、仲買店も営業しており、そこから選りすぐったものを持ってきているとのこと、粋の良さは抜群です。酒は褒紋正宗、灘の白鷹本家醸造醸造です。ヒラメをつまみにこの酒をいただくと、淡い白身の味とマッチして、忘れられない感覚を引き出してくれます。


 女将は、お客さんがこのにおいでいただき、店の寿司を食べていただいて、築地の良さ江戸前の粋を味わっていただけたら、本当に幸せだ、と言っていました。