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「さるや」の干支楊枝

[滅紫] 2011年12月21日 08:30

年の瀬も押し詰まってきました。クリスマス、大掃除と何かと気忙しい日が続きます。まだ少しゆとりのあるこの時期に「お年賀」のご用意は如何でしょう?今日は「お年賀」にぴったりのさるやさんの干支楊枝をご紹介します。


さるやさんは東都のれん会加盟、宝永元年(1704年)創業の300年を超える老舗の楊枝専門店ですからご紹介するまでもないかと思いますが、私はデパートの売り場ではお馴染みですがお店に伺うのは初めてです。江戸橋交差点から少し人形町方向に行ったところがお店のある日本橋小網町です。明るい店内の入り口ショーウインドーに様々なパッケージに入った楊枝がデイスプレイされています。奥の方では店員さんが注文の商品を大量に包装中。


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お店の案内によると「楊枝が日本に伝わったのは奈良時代、仏教伝来と一緒」とのこと。歯ブラシのない時代には端を打ち砕いてふさのようにした「総楊枝」を用いていたそうです。そういえば「明和の三美人」の1人に浅草観音裏の「楊枝屋お藤」がいますね。和田はつ子の人気時代小説シリーズ「口中医桂助事件帖」にも総楊枝職人が助手として活躍しています。江戸時代中期以降は総楊枝での歯磨きが庶民にも普及してきていたのでしょう。


楊枝は、元は主に「楊柳」が素材として用いられたためにこの字を当てることになったとのこと。「黒文字」とも呼ぶのは黒文字の木で作られた楊枝を指していたのがいつの間にか楊枝=黒文字と使われるようになったようです。因みに「黒文字」の木の名前の由来は「黒文字の木の樹皮は帯緑黒色で黒斑がありそれを文字に見立てて黒文字という」のが広辞苑の説明でした。


さるやさんの楊枝は種類が豊富で迷ってしまいます。桐箱入り「千両箱」「大入」「隈取」「干支」など他に辻占やお馴染みの「黒文字」や振り出し楊枝もあります。私が求めたのは来年の干支、辰の絵柄が入ったもの。干支の絵柄入りのものは前年の11月初めから店頭に並ぶそうです。12個集めると全種類揃いますね。縁起もいいしちょっと洒落た「お年賀」に如何でしょう。



100_0330.JPG干支桐箱入り 950円 種類豊富なので詳細は http://www.saruya.co.jp/


さるや:中央区日本橋小網町18-10TEL3666-3906 

     営業時間:09:00~18:00 (日祝休み)

     最寄り駅 人形町A5出口 5分、三越前 B6出口5分