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「櫓」もしばしの見納めー三月の新橋演舞場「花形歌舞伎」

[滅紫] 2013年3月 7日 12:00

人気役者の相次ぐ悲報で暗澹たる気分が漂っていた歌舞伎界に「菊之助さんの結婚」という明るいニュースが飛び込んできて、春の女神もハシャイだのか、昨日は何と16度c。一気に4月の陽気となり私もウキウキ演舞場へ。

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2010年5月に建替えのため閉場した歌舞伎座に替り、この3年間ほぼ毎月歌舞伎を上演してきた演舞場の「櫓」も今月でしばしの見納めです。ご存知の通り「櫓」は江戸時代幕府公認の証として芝居小屋の正面に掲げられていました。柱の上には2本の梵天(神を招き迎えるための依り代(「大いなる小屋」服部幸雄)。「雪月花」の座紋の櫓もすっかり見慣れてしまったので秋までは見られないかと思うと少し淋しい気がします。


今月は若手中心の「花形歌舞伎」。昼の部の私のお目当ては菊之助さん初役の「三笠山御殿」のお三輪。昨年一年で菊之助さんは15演目で15役を初役で演じ、そのいずれも高い評価を受けています。求女の後を追ってやってきたお三輪は「いじめの官女」たちに嬲られたあげく疑着の相の女の生血が必要な鱶七に刺されて息絶える哀れな役です。花道に登場した時のあまりの可愛らしさと美しさにうっとり!その可憐な娘が嫉妬に燃えて髪を振り乱して・・、その落差を見事に演じて、隣の方と「本当に初役?」などと思わず言葉を交わしてしまいました。


昼の部もう1本は「暗闇の丑松」。松緑さんも初役に挑戦です。菊之助さんも松緑さんもそれぞれ祖父・父に当たる梅幸丈、2,3代目の先代が演じられていた役。こうして舞台の継承は続いていくのだなーと感慨もあらたです。

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2月26日に竣工式を終えた歌舞伎座の「櫓揚げ」も4日に終了。カウントダウン時計も30日を切りました。4月2日の杮落とし初日までもうすぐです。


演舞場夜の部は怪我から復帰して先月から元気な舞台を見せてくれている染五郎さんの「「一條大蔵譚」(こちらも初役)と「二人椀久」です。昼夜と花形役者さんたちの初役ぞろいの新鮮な舞台を是非ご覧ください。


ミーハーの私としては「菊之助」夫人の姿を受付で見られるかとちょっと期待をしていたのですが今のところお見えになったのは「初日」だけだったようです。夜の部に期待をかけて。


チケットホン松竹0570-000-489 10:00~18:00 千穐楽は26日