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ブラン亭:古き良き銀座のバーでカレーと電気ブラン

[中央小太郎] 2016年8月 2日 16:00

銀座コリドー街の一角に古めのビルがあり、これまた暗めの階段を下っていくと
「ブラン亭」というお店があります。

 
地上階の看板は目立ちにくいので、狙って行かないと見逃す感じですね。

①店の入り口.jpg ②階段下.jpg

 

 よくカレーのおいしい店として雑誌等でも紹介されており、「マイルドでスパイシー」
なカレーは、個人的にも絶品だと思っています。

もし近くに努めていたら昼ごはんとして毎週食べたいぐらいです。

 
ただ、この店、金曜日の夜だけは、バーとしても営業しています。
今回はこの「夜のブラン亭」にスポット当ててみたいと思います。

 

 夜のメニューは、メインはやはり名物のカレーと、お店の名前にもなっている
電気ブランになります。電気ブランは30度と40度があり、ストレートでもいいですが、
まずは30度のハイボールから入って、40度のハイボール、ストレートという具合に
強さを徐々に上げていくのがいい感じでしょうか。

 

この他、バーカウンターの後ろの棚にカレーの材料と一緒にインドから取引先が送って
くるというインドのウイスキーやウオッカがおいてあり、頼めば出してもらえます。
小生はまだ試したことはないですが、今度「インド産」も試してみようかと。。。

 

料理は基本的にカレーですが、お酒が進むとつまみとして「ちえこママ」手製の
ちょっとした小鉢も出してくれます。あとはカレー用のらっきょうや干しブドウ、
福神漬けがつまみになります。

 

それから、この店の外せない魅力は、自然と他のお客さんと会話が進むざっくばらん
な雰囲気でしょうか。席は8席のカウンターのみというシチュエーションやママの
人柄がそうさせるものと思いますが、会話を楽しもうというお客さんが多い気が
します。
例えば、昨日の夕方5時半頃に行った時は、「俺のXX」のライブで歌っているという
ジャスシンガーの女性が出勤前に来ていて、他愛もない話ですが、小食が羨ましいとか
いや最近は食べたいものを食べるという考え方が主流だとかの話題で話が盛り上がり
した(今度是非ジャズのライブも見させて下さい)。

この方、毎週金曜日にここに来るのを楽しみにしているとのことでした。
その後、2人づれのなじみのお客さん(明らかに銀座が地元のおしゃれな方々)が
男女でこられて、小生が特派員をやっていると話をしたら海外からの観光客の話で
盛り上がりました。

 

カウンターの後ろの棚にちょっと変わったボトルが置いてあるので紹介しておき
たいと思います。
やはり、隣あわせた女性で、以前、ぶらん亭近くのワイン・ショップに勤務してた
ことがあり「わたしは、バッカス(ギリシャ神話・酒の神様)に愛された女」
と豪語する方が、このボトルを感慨深げに眺めていました。
ボトル自体はもう空なんですが、ちえこママとその女性の会話から、酒好きには
たまらない奇跡の取り合わせボトルらしいことが伝わって来ます。
何でも、銀座の伝説のバーテンダーのひとりで、スコッチのロールスロイスと
称される「ザ・マッカラン」を日本に広めたBar・ダルトンの石澤實氏が他界
されたときに、日本を代表するサントリーとニッカの、ウイスキー2社それぞれが、
業界への貢献と、尊崇から、ラベルにも凝って、オリジナルミニボトルを製造、
追悼の会で限定配布されたものだったそうです。

 
銀座ならではの粋な計らいが感じられるだけでなく、

ちえこママの人脈と人徳を伺い知ることが出来たエピソードでした。
ボトルの写真も撮ったのですが、ここはあえてブログにはのせず、

ブラン亭に行かれたときに是非鑑賞してみてください。

 

銀座には有名なバーや超A級のグルメなお店がわんさかありますが、

「ブラン亭」を分類するなら、「古き良き銀座のバー」としての歴史を持ち、

銀座の地元の人がくつろぎに来るB級グルメ&バーといった所でしょうか。
金曜だけ夜も営業しているという希少性も興味をそそりますね。
尚、金曜の夜だけなのは、次の日が休みで、朝からカレーの仕込みをしなくてもよい
からという理由だそうです。昔は毎日(平日)やってたそうです

 

ここで腹ごしらえをして、銀座の夜遊びに出かける。

これも銀座の粋の一つかなと想像します。

(是非やってみたいものです)