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「史上初四人宙乗り」と「殺しの美学」八月納涼歌舞伎二部・三部

[滅紫] 2018年8月19日 18:00

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八月歌舞伎座は恒例の3部制。短い上演時間で若手役者の舞台という狙いは定着し、連日満席の盛況です。先日第三部を見て、今日は第二部。第二部はもう八月恒例になったといえる3回目の「東海道中膝栗毛」今回は「再伊勢参 !? YJKT」(またいくの こりないめんめん)1回目はラスベガスへ、昨年は歌舞伎座殺人事件、そして今年は何と猿之助扮する喜多八が命を落としてしまいます。嘆く幸四郎の弥次郎兵衛に梵太郎(染五郎)と政之助(團子)の二人が伊勢参りを提案、幽霊になった喜多八がそのあとを追っていき、引き起こす珍騒動。果たして結末は?幕開きは喜多八の葬儀で何と「トランプさんからの花輪」まであります。七之助・獅童・中車の早替わり、右團次の閻魔大王、息子の右近くんの子鬼、米吉、新悟、千之助と売り出し中の若手人気役者総出演という贅沢な配役です。右團次と新悟の閻魔夫妻がスマホかざしてバシバシ写真を撮り、あげく「自撮りまで」には大笑い。目を見張らされるのは染五郎・團子・右近くんの成長ぶり。1年たつとこんなにとうれしい驚きです。染五郎は花道の名乗りで「美少年と評判の・・」と客席の笑いを取っていました。最後はお約束の宙乗り。今回は喜多八・弥次郎兵衛・梵太郎。政之助の四人宙乗り(2人ずつ2組ですが)で客席大満足。猿之助さんは演舞場と掛け持ち、流石若いですね。

 

第三部は「盟三五大切」(かみかけてさんごたいせつ)幸四郎が初役で薩摩源五兵衛を演じます。忠臣蔵外伝といってもいい話で獅童演じる三五郎は主筋のためにだました武士が実はその主筋だったと知り腹を切ります。だまされたと知った源五兵衛の五人切り、三五郎女房の小万(七之助―綺麗です)の殺しの場面の美しさはやはり歌舞伎だなとしみじみ感じさせられます。首だけになった小万が源五兵衛が差しだした箸先に口を開けるところなどは如何にも南北です。

お笑いに生世話ものとバラエティに富んだ三部制、三部はお勤めの方も何とか間に合う時間です。わかりやすい演目が揃っていますので初めてご覧になる方にもおススメです。

 

納涼歌舞伎 千穐楽27日

1部11時開演、2部15時開演、3部18時開演

お問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489 ( 10時―18時)