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中央区の魅力 ~ 『隅田川とセーヌ川』 ・・・・・ ≪結び≫

[下町トム] 2011年11月12日 08:30

中央区の〝顔〟の一つである〔隅田川〕の魅力について、友好河川であるパリの〔セーヌ川〕と比較しながら想いを述べてきました。このシリーズも今回をひとまず最終回とします。motorsports 

201107 勝鬨橋と舟_R.JPG



隅田川の楽しみ方は人それぞれだと思います。舟で川を行き来するのもよし、リバーサイドを散策するのもよし、写真に撮って風景を味わうのもよしです。様々なシーンにフィットする奥行きを持っている存在です。


201109 スカイツリー遠景(2)_R.JPG

古来、多くの都市は川の流れに沿って発達してきました。物流を水運が支えていたことも大きな理由ですが、人間はどこか水辺を懐かしむという本能的な部分もあるのではないでしょうか。note


P1030157_R.JPG ボート乗り場_R.JPG
パリの町でも、だれ彼となくセーヌ川に人が集まってきます。特に目的がなくてもここに来て水の流れを見ているだけでホッとするという人も多いと聞きました。人が集まれば物語が生まれ歴史が紡がれます。文化の華が開くのも川辺の魅力の一つです。


いつだったか、隅田川に沿って小さな子どもの手を引きながら軽やかに歩いていた若いお父さんの姿を見ました。家族愛というと大げさですが、隅田川の輝きとともに想い出がつながっていくことが微笑ましく思われました。


セーヌ川では老夫婦がベンチに腰掛けて川行く船を眺めながらゆったりとした時間を味わっている姿を見ました。過ぎた時代を懐かしむとともに、変わらぬ水の流れに心の拠りどころを確かめているようにも思えました。heart


090502隅田川川辺.jpg


隅田川セーヌ川も、町の文化と歴史と愛惜を包みながら、雨の日も晴れの日も動じることなく流れています。そ知らぬ顔のように見えることがあっても、そこにあることが安心な存在です。


パリ広場.jpg




ぼくもこのシリーズを書きながら、中央区の〝顔〟である〔隅田川〕の魅力を改めて感じ取ることができました。皆さんもそれぞれに、この川を愛し、この町を愛して下さい。



最後に一句。「舟往けば月影割れて夜の底」 moon3 

 

 

中央区の魅力 ~ 『隅田川とセーヌ川』 ・・・・・ その6 ≪夜景と歌≫

[下町トム] 2011年11月 4日 17:00

隅田川と友好河川であるパリのセーヌ川との比較を通じて、中央区の魅力を再発見するシリーズの<その6>です。 

今回は〝夜景〟と〝歌〟に親しみましょう。note

セーヌ川夜景.jpg 

パリといえば〝シャンソン〟・・・おしゃれでありところどころ哀愁を帯びた町景色にはよく似合います。もともとは、一般庶民の気持ちを吟遊詩人が歌に乗せて伝え歩いたというものだそうです。言ってみれば、日本の〝演歌〟や〝説教節〟〝新内流し〟などにも似た発展を示しているわけです。日本人がどこか懐かしい気持ちで心を惹かれるのもそんな背景があるからでしょうか。


エッフェル塔夜景.jpg


1951年の映画『巴里の空の下セーヌ川は流れる』の中で歌われたシャンソンは、その後スタンダード化しました。ピアフやイヴ・モンタンも歌いましたし、越路吹雪さんも歌いました。



「♪ パリの空の下 歌は流れる ラララ 若者の心に芽生えた歌・・・・」切々と連なる歌詞にはサン・ルイ島やノートルダムなどの風景が織り込まれ、聴いているだけで旅情を掻き立てられます。shine


きっと今夜もパリのあちらこちらでシャンソンが流れていることでしょうか。秋の夜景には一層似あうように思えます。


201109 佃夜景.jpg
一方、隅田川も夕暮れから夜にかけての風景の変化は味わい深い姿を見せてくれます。橋の上にたたずんで、夕波を眺めるのも心豊かなひとときです。 <写真上:佃大橋から佃公園を望む>


そしてまた歌が似合います。滝廉太郎の『花』に出てくる「春のうららの隅田川・・・」という明るい景色も素晴らしいですが、日が落ちて町の灯がともる頃の小粋な世界もまた捨てがたいものがあります。night


有名な『明治一代女』では「♪ 浮いた浮いたと浜町河岸に 浮かれ柳の恥ずかしさ・・・・」と当時の大胆な恋愛物語をつづっています。芳町が花街として賑わった頃、様々なドラマもあったことでしょう。


201109 東京タワー夜景_R.JPGまた、小唄『河水』の歌詞には「♪ 短夜のいつか白みてほのぼのと咲く朝顔も水浅黄 ・・・・」と夏の夜が明けてゆく隅田川の流れを読み込んだくだりがあります。


永代橋、清洲橋、新大橋と橋の名も次々に現れて、まるで川を行く船の揺られているように心情が深まります。ship



これから秋が深まり、しんみりと様々なことに思いを馳せるのにもいい季節です。隅田川の夜景に触れて、好きな歌を口ずさみながら橋を渡れば、忘れかけていたことを思い出すかもしれません。 <写真下:勝鬨橋から築地市場を望む>


どうぞこの季節を皆さんご堪能下さい。apple 

 

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あっぱれ日本橋!・・・秋の名橋「日本橋まつり」を訪ねて

[下町トム] 2011年11月 2日 08:30

10月最後の日曜日、心配していた雨も日中はほぼ持ちこたえて、気持ちのいい秋の休日になりました。maple 

2011.10.30 日本橋_R.JPGこの日は〝中央区まるごとミュージアム〟が開催され、区内のあちらこちらで多くの人が観光やウォーキングなどを楽しむ姿を目にすることができました。

中でも〔日本橋〕では、「日本橋まつり」が開催され、大変な賑わいを見せていました。現在の橋が架けられてから百周年という節目だそうで、お祝いムードもいやおうなしに高まります。up


 

2011.10.30 日銀前_R.JPG現在の日本橋は、1911年に建造されて以来、日本の成長を見守ってきました。1999年には国の重要文化財として指定されています。ルネッサンス式の威風堂々とした橋です。昨年暮れまで〝日本橋クリーニングプロジェクト〟により、洗浄が進められ、化粧直しも整ってこの日を迎えたところです。 


2011.10.30 日本橋川_R.JPG963年に東京オリンピックの都市整備の一環で首都高速が橋の上空を覆うようになって以来、かつての姿を懐かしむ声も多いのですが、地元の古老が「当時はオリンピック祝賀ムード一色で、高速道路も新しい時代の象徴のように思えた」とおっしゃっていたのを想いだします。今の時代になってようやく都市の美観という問題をしっかり考える余裕もできたのかもしれません。 

それにしても、長い間、地域の誇りとして存在感を示してきた〔日本橋〕あっぱれ!という気持ちに包まれれました。scissors 


 

2011.10.30 三越_R.JPGそれはともかく、この日は、様々なイベントが日本橋界隈でも繰り広げられました。日銀本店前にクラシックカーが勢揃いしたり、日本橋川には賑々しくお祝いの舟が行き交ったりしました。

 

来月末まで「中央区観光商業まつり」も引き続き開催されています。百貨店や商店会を中心に楽しい企画が準備されているほか、〝宝探しゲーム〟も好評実施中です。是非この機会に区内の楽しいスポットを訪問してみて下さい。 present 【中央区商店街連合会60周年記念「宝探しゲーム」】

 



ますます豊かに実る秋の中央区。皆で大いに楽しみましょう。 

 

 
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