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カステラと文明堂、その歴史に迫ります  ~ 文明堂 日本橋本店 ~

[rosemary sea] 2019年1月30日 18:00

『ギフト、そして自分も楽しむ』をビジブルに取材します、rosemary sea です。

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文明堂 日本橋本店さん、その歴史につきまして、今回は触れたいと思います。

カステラと文明堂さん」と「文明堂さん 歴史年表」の2部構成でご紹介します。

今回も株式会社文明堂東京 日本橋本店 星野本店支配人にお世話になりました。

それでは・・・

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(スペイン駐日大使館にて、文明堂主人とフランシスコ カステリオ大使)

カステラと文明堂さん

カステラはスペインの「カスティーリャ王国のお菓子」という触れ込みで、16世紀に南蛮貿易の港として賑わう長崎に伝わりました。

文明堂さんは1900年に九州長崎で創業。

皆さんご存知のとおり、長崎は我が国が鎖国をしていた江戸時代も唯一のヨーロッパとの貿易港として栄えました。

文明堂さんはスペイン・ポルトガルより伝わり長崎で育ったカステラを、日本のお菓子として広めました。

吟味された素材と熟練職人の技による菓子づくり。

文明堂さんはそこから生み出される美味しさに、真心を添えてお届けします。

憩いのひとときに彩りを添えたい、それが創業以来受け継がれてきました文明堂さんの想いです。

全てはお客様の笑顔のために。今も、これからもずっと・・・。

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(昭和26年頃の日本橋本店風景)

文明堂さん 歴史年表

【天文年間】

スペインよりポルトガル船で、長崎の地にカステラが伝来。

【1900年(明治33年)】

中川安五郎さん、長崎丸山町にて文明堂創業。

【1914年(大正3年)】

東京で開かれた大正博覧会で、カステラ出張実演販売を行う。

【1922年(大正11年)】

安五郎さんの実弟・宮﨑甚左衛門さんが東京へ進出。上の黒門町に東京1号店出店。これが東京文明堂の創立となります。

【1923年(大正12年)】

関東大震災により店舗焼失。一時長崎へ帰りますが、再び上京し麻布箪笥町に出店。

同年、炭焼釜・ガス釜に代わる電気釜を開発。

【1924年(大正13年)】

全国初となるカステラ実演、併せてカステラの2割増量、いわゆる「オマケ」を始める。

【1925年(大正14年)】

宮内省、現在の宮内庁の御用達(ごようたし)を賜る。

【1935年(昭和10年)】

電話帳の裏表紙全体に「カステラ一番、電話は二番」と、大きく宣伝を出す。

【1941年(昭和16年)】

物資不足でオマケ中止。

【1945年(昭和20年)】

東京大空襲で店舗焼失。

【1950年(昭和25年)】

カステラの製造、三笠山の実演販売を再開。

IMG_20190121_112411_1 (2).jpg【1957年(昭和32年)】

テレビコマーシャル開始。

「♪カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂。カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂ー♪。」

【2000年(平成12年)】

文明堂創業100周年を迎える。

【2013年(平成25年)】

文明堂 日本橋本店さん、リニューアルオープン。

現在に至ります・・・。

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文明堂 日本橋本店

日本橋室町1-13-7

03-3241-0002

無休

営業時間 平日 9:30~19:00

    土・日・祝日 10:00~19:00

日本橋三越さんのライオン像のある角、COREDO室町1とCOREDO室町3の間の江戸桜通りの右側を歩き、COREDO室町2の建物が切れるところの向かい側です。

文明堂東京さんのホームページはこちら

⇒  http://www.bunmeido.co.jp 

 

 

築地場外・年末買い出し2019

[柴犬] 2019年1月29日 14:00

年が変わったばかりで早すぎる話題ですが、築地場外市場の年末の買い出しのご紹介です。行ってみたいけどよく分からないという方が多いそうなので、簡単ですが、現場の様子と楽しめる方法をお届けします。

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日にちは12/30です。売っているものは、魚介・肉・海苔・ローストビーフやケジャンや料亭御用達の栗きんとんから日用品まで盛りだくさんです。各店がオープンするのはだいたい朝5時頃なので、そのちょっと前に場外入りしてうろつきつつ各通りの勘を掴んでおくと速やかに動けます。実際の場外はそう大きくありません。そこにたくさんのお店がひしめいています。

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日が昇ってからは大変に混むので、早朝〜日の出までの時間帯がオススメです。売り切れの心配もありません。また、この時間帯に大勢の人で市場にいるという不思議な高揚感もあります。妖怪の夜市に来たようで楽しいです。駐車場がありますが渋滞するので、早めに着くように出発するか運転係をお願いしたほうがいいかもしれないです。

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買い出し以外に、イートインの楽しみももちろんあります。爆安お寿司や夜明けのラーメンなど種類豊富です。複合施設の築地魚河岸レストランフロアのオープンは朝7時です。こちらにも美味しいお店が入っています!

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玉子焼きのお店はどこも大繁盛の大行列ですが、予約をしていなくても早朝に行けば買えるお店はあります。並ぶ時間は10〜20分ほどです。さすが、お店の方も速やかです!100円の玉子串は普通に売っています。

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現在、場内は完全に閉鎖されており、中に入ることはできません。去年までは出入り自由で、東京湾に上がる日の出を場内から見ることもできました。

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人出が多いので混む場所が苦手な方にはオススメできませんが、早い時間に行けばそうストレスなく楽しく見て回ることができます。お買い物が終わったら、波除稲荷神社や勝鬨橋・築地本願寺などで朝日が昇るのを眺めてから帰途につくのも清々しくて良いかと思います。

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以上、簡単で駆け足でしたが築地場外市場の年末買い出しのご紹介でした。2019年の年末、ぜひいらして下さい。楽しいですよ!

築地場外市場公式ホームページは → こちら

 

 

 

春をさきどり " いちごフェア "  ~ 文明堂 日本橋本店 ~

[rosemary sea] 2019年1月24日 12:00

『ギフト、そして自分も楽しむ』をタスクとして取材します、rosemary sea です。

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文明堂 日本橋本店さん、「春をさきどり " いちごフェア "」を開催中です。

文明堂東京さんが創り出す、いちごとカステラの相乗効果の味わいをぜひご堪能ください。

季節限定商品ですので、お早目にどうぞ。

 

今回も株式会社文明堂東京 日本橋本店 星野本店支配人にお世話になりました。

それではいちごのお品4種、ご紹介です。お値段は全て税込価格です。

 

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IMG_20190121_111402 (2)a.jpgいちごカステラ 5切入  675円

ほんのり甘い香りがふわっと広がる、いちごのフリーズドライを入れて焼き上げられたカステラ。

春が待ち遠しくなるような、可愛いピンクの装いです。

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IMG_20190121_111407 (2)a.jpgカステラ巻 いちご 1個  119円

いちごピューレを入れて焼き上げられたカステラをどら焼き生地で包まれています。

 

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IMG_20190121_111446 (2)a.jpgいちご三笠山 1個  173円

甘酸っぱいいちごの餡を、ふんわりとしたどら焼き生地で挟んであります。

 

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IMG_20190121_111408 (2)a.jpgいちごクリームブッセ 1個  130円

ブッセ生地の間に、程よい酸味のいちごクリームが挟まれています。

 

 

・・・そして、それらいちご関連商品の他、2つのお品もご紹介します。

   まだご紹介していなかったお品、それは・・・

   「特撰ハニーかすてら 吟匠(ぎんしょう)」と「バームクーヘン」です。

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IMG_20190121_111548 (2)a.jpg特撰ハニーかすてら 吟匠

左:0.5K号  1,620円  

右:1B号(桐箱入)  3,240円 

卵を贅沢に使用した独自の配合、絶妙な火入れ加減。

熟練の職人さんがひとつひとつ丹精込めてきめ細やかな生地に焼き上げた、軽やかな口どけのカステラです。

文明堂さんのカステラの中で一番やわらかいカステラ、だそうです。

この食感を味わうと、カステラの常識がくつがえってしまうかも、そんな逸品です。

お好みのサイズにカットしてお召し上がりください。

 

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吟匠・特撰五三カステラ 詰合せ 

左:1号(桐箱入)  3,780円

右:2号(桐箱入)  6,480円

 

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吟匠・善哉(ぜんざい) 詰合せ 1号(桐箱入)  4,644円

 

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IMG_20190121_112211 (2).jpgバームクーヘン

上左画像:5個入  1,242円  上右画像の左:10個入  2,376円  上右画像の右:15個入  3,564円

風味の良い発酵バターを贅沢に使用した生地を、職人さんが一層一層丁寧に焼き上げています。

木の年齢を思わせるかたち、コク深くしっとりやわらかな口どけ。

文明堂さんのバームクーヘンは、おやつにもギフトにも人気の定番品です。

 

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文明堂 日本橋本店

日本橋室町1-13-7

03-3241-0002

無休

営業時間  平日 9:30~19:00

      土・日・祝日 10:00~19:00

日本橋三越さんのライオン像のある角、COREDO室町1とCOREDO室町3の間の江戸桜通りの右側を歩き、COREDO室町2の建物が切れるところの向かい側です。

文明堂東京さんのホームページはこちら

⇒  http://www.bunmeido.co.jp

 

 

 

【最高の瞬間を残す】「あかるい写真館」(日本橋大伝馬町)

[お染] 2019年1月21日 09:00

新たな年ですね
私事ですが、平成最後の年賀状は素晴らしい写真で送ることができました
    
息子が七五三を迎えたのですが、前々から5歳の七五三は大切にしたくて、ちゃんと参拝して写真もバッチリ残したいなぁと思っていました。
そして、写真を撮ってもらえたら最高だなぁとひそかに憧れていた写真家の方が、日本橋大伝馬町にいらっしゃいました。
     
写真事務所「ゆかい」池田晶紀さんです。
      
日めくりカレンダー「生きるのが楽になる まいにち蛭子さん」や「よろこんでいきる まいにちひふみん」、また、ももクロ公式パンフレットなども手掛ける一方、神田界隈とのつながりも深く、幅広くご活躍されています。
     
私は蛭子さんの日めくりカレンダーを職場と家に置いていて、毎日めくっているのですが、蛭子さんの表情(特に競艇場の)が絶妙でとても良い雰囲気だったので、どんな方が撮られたのかなぁと気になって池田先生のお名前を知りました。
そういうふうに、どなたが撮ったのか知りたいと思ったのも初めてでした。
      
でも有名人を撮影するくらい著名な写真家の方が、個人の撮影をしてくださるのかしら、と思っていたのですが...
なんと可能でした!!!
     
      
「あかるい写真館」
https://akarui-studio.com/
(こちらのHPに申し込みフォームがあります。)
    
       
池田先生を含め、4名のフォトグラファーに撮影をお願いできます。
たくさんの写真を高画質データで送ってくださり、シンプルでかわいらしい「あかるいアルバム」、フォトグラファーの方が選んでくださった写真のプリント(2Lサイズ、台紙付き)をくださいます。
額装やアクリル加工も別途お願いすることができます。
      
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普通のアルバムは台紙がペタペタしてインクがのらないのですが、
「あかるいアルバム」は台紙が特殊で書き込みができます!
       
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あかるい写真館にあったサンプル。絵がうますぎる!!
自分だけのアルバムを自由に作れますね。
       
      
頂ける写真の枚数もとても多いです。
よくある普通のスタジオ撮影ではプリントしないと写真を頂けないですが、
「あかるい写真館」では撮ったお写真のほとんど全てをデータでくださいました。
      
      
また、「思い出写真」というフォルダもあって、撮影の様子を収めてくださっていたのも嬉しかったです。
"あ、なんか今いいな" と思ったときや、帰り際もすかさず撮ってくださっていました。
       
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撮って頂いた「思い出写真」のうち2枚です
        
     
どの写真も良すぎて、年賀状やプリントにどれを選ぶか、猛烈に悩みました
    
    
撮影当日、息子は初めての和装で照れ照れ&気まぐれ全開でちっとも前を向いてなく、私から離れずなかなか一人でカメラの前に立とうとしなかったのですが...
(七五三あるあるですね...笑)
        
出来上がったお写真は、「こんなときあったっけ??」と本人達にもわからないくらい最高の一瞬がいくつも収められていました
そして一枚一枚の写真の中に、私たち親子の日頃の様子や関係性がとても良くにじみ出ているなぁと感じました。
      
また、うちは親子して人見知りで、こういうとき借りてきた猫状態で固まってしまうことがほとんどなのですが、「あかるい写真館」では、初対面かつ短時間だったにもかかわらず、リラックスして、ゲラゲラ笑ったりもして、楽しく過ごさせて頂きました。
     
       
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オシャレでなんだかワクワクする待合室。面白いものがたくさん入った宝箱もありました。
    
    
池田先生やスタッフの方々が皆、気さくでゆかいで、こちらの気持ちもあかるくなって、カメラがあっても本当に素でいられたんだと思います。
蛭子さんもきっと同じだったんじゃないかな~
       
あかるい写真館で撮影された写真をInstagramやFacebookで見ることができますが、どれもその人がその時に持つ本質みたいなものをスッと引き出してパチッと収めてくださっているような気がしました。
それと、なんだか「人生ってあかるいんだな!」という気がしました
      
               
誕生日、記念日、結婚式、子供の誕生、七五三、入学式、卒業式、成人式...
他にも人それぞれの節目がありますが、その時の最高の姿を残せると思います。
      
撮影も含めて良い思い出になりましたし、記念写真を「あかるい写真館」にお願いして本当に良かったです。
おススメです!
     
      
◆あかるい写真館
HP:https://akarui-studio.com/
住所:中央区日本橋大伝馬町15-3 内田ビル1F+B1F
     

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築地大橋からの浜離宮

[kimitaku] 2019年1月17日 09:00

築地大橋を左岸から渡り真ん中あたりから、隅田川を眺めると右手に浜離宮が見えます。勝鬨橋からそして船からも眺めることのできない浜離宮の遠景。

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ちょうど浜離宮の発着場に入る遊覧船の汽笛が聞こえました。

築地大橋をその進むと運河の向こうには発着場が手に取るように眺めることが

できます。ここから降りる人乗る人大勢の観光客の中では楽しそうな語らいが。

日本語よりも英語、中国語、広東語は特に大きく聞こえ発着場の賑わいを

さらに華やかなものにしています。

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築地大橋へは、都営大江戸線「勝どき」駅下車徒歩10分。

都営バスは 東京駅丸の内南口から 「豊海水産埠頭行き」

      亀戸駅から月島駅を通る「豊海水産埠頭行き」

        いずれも「新島橋」下車 徒歩5分です。

*東京都観光汽船の「東京クルーズ」で浜離宮発着時間に合わせるのもおすすめです*

:ご注意:上流の歩道からは浜離宮は見えませんのでご注意ください。

 

 

手描友禅作家・眞鍋 沙智さんインタビュー  ~ 日本橋木屋本店 izutuki ~

[rosemary sea] 2019年1月14日 14:00

『ギフト、そして自分も楽しむ』をサブスタンスを決めて取材します、rosemary seaです。

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老舗刃物店の日本橋木屋本店さん、併設されたギャラリー izutuki では1月8日(火)から1月31日(木)まで、「手描友禅 眞鍋 沙智 作品展」を開催中です。

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(眞鍋さん、イヤリングも自身の作品シリーズのものです。)

眞鍋 沙智(まなべ さち)さんは手描友禅作家。愛知県生まれ。

2007年立命館大学文学部卒業後、友禅作家で日本工芸会正会員の吉田喜八郎氏に師事、手描友禅を学びました。

ファッションとビジュアルアートの融合を志し、"観る・着る・飾る"の機能を兼ね備えた作品作りをされています。

今回、作品展中央に飾られております男物洒落着"ケモノデ"で、2011年日本工芸新人奨励賞を受賞されています。

作品展当日、会場にてご本人・眞鍋 沙智さんにお目にかかることができました。

12日に作品展の様子をご紹介させていただきましたが、その際、インタビューもさせていただきました。

今回はそのインタビュー記事です。貴重なお言葉の数々、早速ご披露させていただきます。

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「風呂敷もタイルも全部、中央に飾ってあります着物をもとに作ったものです。」

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ー 以前、作風で悩まれたことがおありとか?

「師事を辞めた後に、続けていくかどうか迷った時期があって、でもやっぱり友禅を続けたいな、と。

主軸は着物や帯というような呉服なのですけど、そこからちょっといろいろな挑戦をしていかないと。工芸の世界というのも斜陽産業になってきているので、例えば「三次コラボ」をしようということとかで。

私は京都の伝統工芸をやっていますし、多治見のタイル、愛知県出身なので地元に近いところの技術とコラボレーションしたい、と。

それでこういうタイルとか、刺繍のレースでは群馬県の伊勢崎、桐生の、刺繍ができるっていう機械を持っているところがあまりなくてですね、小ロットでやりたいです、というのを引き受けてくれる事業者さんを探して。昨年11月に群馬までお邪魔してきて。(京都在住で)思いのほか遠かったのですけど。東京から新幹線に乗っても1時間半かかったので。それで1日終わりました。」

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ー お師匠さん(吉田喜八郎氏)とは作風が変わっていらっしゃるのですか?

「そうですね。やっぱり辞めた後で、この作品(ケモノデの着物)が転機なのですけれども、逆に振って、それによって自分がどんどん作りたいのかっていう考える期間。そうじゃないといつまで経っても師匠の二番煎じになってしまう、劣化した感じになってしまう、というのがあったので。自分の作風を見つけないといけないなっていうので、でも今でも(師匠とは)仲良くしていて、わからないことがあったりとか(教えていただいたり)、「がんばっとるやないか」(と、声をかけていただいたり)とか(笑)。」

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ー 大学生の時に最初、お友達の工房で働いていたことにして友禅の講習会に出られた、とか。

「行政でやっている手描友禅の講習会がありました。3か月くらいの講習で2万円くらいだったんですけど、それがどうしても取りたくて。

私が受けたかった時っていうのは全然門戸が開いてなくて、協会に入っている人じゃないとだめっていうことだったんです。

友禅以外の呉服関係の人だったりとか、いろいろな職人さんは来てもいいけど、普通の大学生で行きたいといったらだめって言われて。

 とにかく何か手はないかなってことで、友達のところ(の工房)でバイトしていることにして、そこで3か月間、講習を受けました。

(講習の)最後の方になったら「何かこいつ、おかしいな」ってことでばれてきてて、そこで「実は」って、言ったんです。今もそのグループ(のお付き合い)も続いています。展示会もしたりとか。

でもその講習は今では誰でも取れるようになったんですよ。」

ー パイオニアですね。

「いえいえ、完全に猪突猛進です。もうちょっと戦略的に生きれれば、と、思いますけれどね。本当に。

去年、(木屋さんの)ミッドタウンのお店で(作品展を)やらせていただいて、タイルって珍しいね、どうかなって言ったんですけれど、ちょこちょこ売れましたので。

だったら、(木屋さん日本橋の)本店なら調理器具とかもあるし、いいんじゃないかっていうことで。」

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IMG_20190108_111013 (2)a.jpgー タイルの色合いの感覚は、焼く前と後では変わりませんか?

「実は着物も全然違うんです。結構変わるんですけど。

色の定着の中に「蒸す」という工程があって、そこで色が変わるんです。変わることがあるんです。

このタイルに関しましては、限りなく近い風合いになるように釉薬(ゆうやく)シールを作って、それで再現してるので。

陶器としては良い色におさめようっていうのがあるので。

あとは質感ですね。1色に1つの版(はん)が必要な技法で作っているので、釉薬シールを作るんですけど、赤の版、青の版、グラデーションで1版要るので。版を重ねて、このシールを作るんですね。それをタイル生地に張り付けて焼く、っていうかたちなので。

なのでタイルの側面まで柄があるんです。普通、タイルは上だけの絵なんですけれど。

インクジェットとかと比べると、柔らかい質感が出る、ツルツルし過ぎていません。」

職人さんがシールを貼って焼いてくださっています。

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ー このケモノデの着物の鳥などの柄が印象的ですね。

「これは"更紗(さらさ:インド起源の文様染め)"から来てるんです。

ちょうどシルクロードを渡って、そういう吉祥文様(きっしょうもんよう:縁起が良いとされる動植物などを描いた図柄)の動物たちが海を越えて日本に入ってきた、というイメージを、物語性を持たせて描いているので。

この作品自体は非売品なのです。」

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ー 婚礼衣裳も作られておられましたね。

打掛を作ったこともあります。あとは振袖も。

「最近ですと、タカラジェンヌさんのブロマイド用とか(の衣装)をさせていただいたりとか。」

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IMG_20190108_112328 (2)a.jpgー 小品ですと、どのくらい作成にお時間はかかりますか?

「アクセサリーでも、染めて乾かして定着させてプレスして、また組み立てていって、糊付けして、また乾燥させて、とかなので。

まとめてだいたい1週間。乾かす工程で時間がかかっているので。

色も乾かないと。濡れてる時の色って結構違うんですね。ちょっともう1回染め直そうかな、と。

そういう調整もありますし。」

 

「"color of YUZEN"のシリーズはシルクの生地を使っているシリーズで、一番最初に始めたアクセサリーです。」

 

"tint(ティント:「淡いほのかな色合い」、または「染める」)シリーズ"は、より軽やかにその色を『観せ』たいという。それでモチーフの部分は外注で、そのレースを使ってみよう、と。

それでtintっていうシリーズに変わっていきました。

シルクの光沢を宝石に見立てて作っています。」

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・・・眞鍋 沙智さん、ありがとうございました。

眞鍋 沙智さんのホームページはこちら

⇒  http://www.manabesachi.com/

 

なお、木屋日本橋本店さんでは併せまして1月12日(土)より2月3日(日)まで、「期末感謝セール」を開催中です。

包丁・まな板・輸入鍋などの調理道具はもちろん、鉄びんなどもお買い得となっております。

眞鍋 沙智さんの作品展とともに、ぜひご来店のほど、よろしくお願いいたします。

 

IMG_20190108_105738 (2)a.jpg日本橋 木屋

日本橋2-2-1 COREDO室町1 1階

東京メトロ半蔵門線・銀座線 三越前駅 A6出口すぐ

03-3241-0110

営業時間  10:00~20:00

元日を除き休まず営業です。

木屋さんのホームページはこちら

⇒ http://www.kiya-hamono.co.jp/