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銀座レトロギャラリーMUSEE 「野中 健二展  時を織る 綾なす時」

[ミル] 2017年5月31日 12:00

5月10日から14日まで、銀座一丁目の銀座レトロギャラリーMUSEEで開催された、

「野中 健二展  時を織る 綾なす時」にお伺いしました。


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野中さんは、染色デザイナー・クリエーターであり、

京都の西陣御召工房「秦流舎」の創始者。


今回が初の、大規模な個展の開催とのことでした。


ご自身の集大成として、数年前からご準備を進められたものだったそうですが、

会場構成や作品を仕上げられた矢先の今年3月、大変残念なことに急逝なさり、

展示は野中さんの遺志を引き継ぐ形で行われました。




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ご本人のお姿が会場にご不在でも、

展示された美しい作品の数々からは、

野中さんのお人柄や、染色や織り、素材にこめた情熱が伝わってくるようで、

まるでご本人が会場にいらっしゃるように感じました。




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印象的だった、展覧会のテーマの言葉。


 はじまりは、一滴の滴


 それはせせらぎとなり、

 やがて一条の川となる


 大地をつくり、大海へ注ぎ、

 天空に登れば恵みの雨となって

 地に戻り


 より輝く新しい命となって流れ始める


スメタナの「モルダウ」の響きが聴こえてくるような言葉に沿って、銀座レトロギャラリーMUSEEの1階から3階までいっぱいに、野中さんの世界が展開されていました。



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先染めの糸で織られる西陣織は、色が生命と言われています。


美しい色を生み出すには、水の良さが大切であり、その水の存在に感謝する野中さんの想いも伝わってくるようでした。


歴史と伝統に培われた美意識から生まれた作品たちは、とても無垢で新鮮な印象でした。


純粋でかろやかな幸福感が会場を満たしていて、本当に美しいものは、いつもかろやかなのだと、改めて実感する思いでした。





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美しさにはっと息をのんだ、お着物と帯を組み合わせた展示。


現代美術のインスタレーションのような展示方法がとても新鮮で、和服ならではの色合わせの妙を楽しませていただきました。


伝統のものづくりに徹する一方で、全く新しいことに挑戦なさったりと、果敢にイノベーションを起こし、活躍を続けられてきた野中さん。


常に挑戦を続け、変わり続けているからこそ、伝統を守り、次世代に伝えていくことができるのだということを、作品展全体から教えていただいたように感じました。



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また、会期中には、能楽師で重要無形文化財保持者の梅若玄祥さん、華道の未生流笹岡家元の笹岡隆甫さん、茶道の裏千家業躰(ぎょうてい)の金澤宗維さんによる日本の伝統文化に関するイベントも開催され、たくさんの来場者で賑わっていました。


わたしも2日間にわたって参加させていただき、興味深いお話をたくさんお伺いすることができました。


梅若玄祥さんの「能面と伝統」と題された講演では、海外での上演や、バレエなどの異文化との共演といった、新しいことへのチャレンジに関するお話や、お持ちくださった貴重な能面に関する興味深いお話などがお伺いできました。


笹岡隆甫さんと金澤宗維さんのトークショーでは、華道と茶道というそれぞれの専門分野について、飾らず本音でお話してくださるお二人に会場もなごみ、楽しいひとときを過ごすことができました。


笹岡さんが開催された、小さなコーヒーカップにお花を生けるワークショップでは、お花の気持ちに寄り添うようにお花を活けていらっしゃる笹岡さんの姿が印象的でした。


また、日を改めて開催された、金澤さんのお点前も、皆様に大変好評だったとのことでした。


日本を代表する文化の第一人者の方々による、本当に豪華なイベント。

野中さんの作品にも通じる、水の流れのような素直さで美と向き合う姿勢を感じさせていただいた、とても意義深いひとときでした。



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11代将軍徳川家斉が愛用したところからその名がついたと言われる、「御召縮緬(ちりめん)」は、最高級の織物素材として知られています。


野中さんが創立した秦流舎のブランド、「弓月(ゆづき)」の西陣御召や、ファッショナブルなデニム地のお着物「でにむどす」は、銀座三越でも取り扱われています。


ご興味ある方はぜひ足をお運びください。





銀座レトロギャラリーMUSEE

秦流舎


 

 
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