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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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春の土用@中央区

[月島菜々子] 2017年5月 1日 12:00

最近、街中でときどき見かける「春の土用(の丑の日)」と言うフレーズ。

「土用」って丑の日にウナギを食べる真夏じゃないの?と不思議に思って、調べてみました。


この「土用」、中国の「陰陽五行思想」に由来するもので、年に4回、各季節毎にあるそうです。立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間を「土用」と言い、忙しい時期で新しいことを始めるのを控え静かに過ごし、次の季節へ移るための調整期間の意味合いがあるとか。


さて、今年の場合、5月5日が立夏なので、4月17日から5月4日が春土用となります。

確かにこの期間は「5月病」のタイミングで、朝夕の寒暖差もあり、心身の不調を訴える時期なので、昔の教えが現代にも活かされていますね。

だから、こんな時こそウナギを食べて元気をつけるのかと思いますが、実は五行思想では丑の日にウのつく食べ物が良いのは夏の土用で、春の土用には「戌の日にイがつく白いもの」が良いそうです。
                                    
カレンダーを見ると春の土用期間の戌の日は4月29日のみ。IMG_0616.jpg

「イのつく白いもの」って何でしょうね。イカとか?

築地に行ってイカのお寿司をいただくのが良いのでしょうか。

                                                                         

でも、やっぱり土用ってウナギ。結局私は、お気に入りの銀座8丁目にある本店の老舗の鰻屋さんに出かけました。
ちなみに、今年の春の土用には、丑の日が4月20日、5月2日の2回あります。

大型連休、どこも人で一杯でしょうけれど、区内の老舗の美味しいウナギを食べ比べたり、築地で白いものを食べたりと、春の土用を楽しむのもおすすめです。


 

 

私の「月島物語」Back to 1997@月島

[月島菜々子] 2017年3月27日 16:00

1997年3月27日、私の月島物語が幕を開けました。

今回は私の月島在住20年の節目にあたり、当時の月島界隈の様子を記憶に基づいてご紹介します。書きながら懐かしさで胸がいっぱいになりました。

 

月島・東仲通り

では、月島第一公園から。最近は元気なちびっ子で賑わっていますが、当時は中央にある小高い山から滑り台で降りるアクティブすぎる構造で、子供も少なく、木が生い茂った森のような公園でした。近くにアジの天日干し屋さんがあってその奥には、つきじ入船の工場がありました。年の瀬が近づくと朝早くから蒸気が立ち昇っていました。

近所のよしみで我が家のおせちは入船さんでした。
  

月島・西仲通り

1997年4月に44店が加盟して月島もんじゃ振興会が発足し、既にもんじゃ通りと呼ばれていましたが、まだ、手芸屋さん、おもちゃ屋さんなど小売店が結構がありました。警視庁最古の現役交番のお巡りさんにご挨拶するのも日課でした。今は「西仲通り地域安全センター」になり地域安全活動の拠点になっています。ちなみに当時の清澄通りは都営12号線の工事中で、大江戸線月島駅の開業は2000年12月12日のことです。

 

晴海

1998年に閉店しましたが、東京ホテル浦島の裏手にあった大型シーフードレストラン「ピア晴海」はバブル時代の象徴、ウオーターフロントの先駆けスポットで海に面した大きな水槽が印象的でした。その後、晴海は高層ビル街へ変貌を遂げていきました。毎年5月になるとトリトンスクエアの建設現場に何匹もの鯉のぼりが掲げられ、風に泳ぐ姿が目に焼き付いています。
 

(番外編)明石町1998年5月7日

hideさんのこと。X JAPANのメンバーだった彼の告別式がこの日築地本願寺で行われました。お別れに集まったファンが築地から隅田川、聖路加ガーデン沿いに長蛇の列を作りました。去年の紅白で、歌でゴジラを退治したX JAPANを見てあの時多くの若者を動かしたものは何だったんだろう、と当時を改めて思い起こしました。
 

さて、これから20年後に月島はどうなっているのでしょうか。月島を語るうえで不可欠な名著、「月島物語」の著者、四方田犬彦さんは1990年代の初頭にその後の10年間に起こりうると想定される月島の変貌を危惧されていましたが、それから30年弱、月島の街は時代のうねりを呑み込んで、しぶとく存在しているように私には思えます。西仲通りではまた新たな大規模再開発が始まり、2020年に向け東京自体が動きだそうとしている時代、月島がその流れに中でたとえ姿形を変えても、いつまでも生き残り、人を引き付ける街であってほしいと願っています。

 

参考文献:

アエラ1999.12.20、日経新聞、四方田犬彦「月島物語」集英社

 

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あるある千社札ふろしきグッズ@中央区三十七町

[月島菜々子] 2017年2月21日 14:00

2月18日(土)は第九回中央区観光検定でした。結果が楽しみですね。

さて、今回は、観光検定合格者の特典「中央区オリジナル千社札風呂敷」から。
 
ご存知の通り、この風呂敷には「中央区三十七町全ての町名とその場所にちなんだ図柄を描いた千社札」がちりばめられています。色は、赤、黒、江戸紫の3色あります。
風呂敷は今や、一枚の布で多機能な「Cool JAPAN」の重要なアイテムとして大人気で、使い方もいろいろ。なので戴けるととても嬉しいです。
 

私はこの千社札風呂敷を手に入れた後、「包む」ために使う派から「眺める」派に変わりました。
月島の「もんじゃ焼き屋さんの暖簾」のように一目瞭然の札もありますが、団扇問屋さんに因んだ「団扇」を描いた日本橋小舟町の札などはとても味があります。日本橋横山町のYシャツとネクタイも面白い。

そんな千社札風呂敷は我が家の「壁掛け」となって、川瀬巴水の木版画額と一緒に並んで和室を彩っています。

すっかり千社札ファンになった私ですが、先日、京橋エドグランの中央区観光情報センターで新しい千社札ふろしきグッズを見つけ、ますますときめいてしまいました。
ブックカバー、文庫カバー、スマホカバーなど、どれも風呂敷同様に赤、黒、江戸紫の3色あります。

今回は写真にある「勝どき」の「江戸まちグリーティングカード」を購入しました。
皆様もお気に入りの千社札ふろしきグッズを探して、中央区の町名にときめいてみてはいかがでしょうか。

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お帰りなさい!「熈代勝覧」@日本橋&両国

[月島菜々子] 2017年1月16日 16:00

年の初めは、私のお気に入り「熈代勝覧」の紹介から。

東京メトロ「三越前」駅の地下コンコースにある複製絵巻「熈代勝覧」。
COREDO室町で映画を観たあと、三越本店で買い物をするとき、私はいつも「熈代勝覧」に立ち寄ります。
全長約17m(原画の1.4倍)の絵巻に1671人の人々、動物たち(犬20匹、馬13頭、牛4頭、猿1匹、鷹2羽など)が描かれているので、どこを見ても210年前の日本橋界隈に引き込まれ、時を忘れて見入ってしまいます。

熈代勝覧」の詳細は「中央区ものしり百科」などにお任せして、今回はこの「熈代勝覧」が11年ぶりに3回目の里帰りをする、という情報を得たので早速探ってみました。
                       
帰ってくる場所は残念ながら、お隣江東区の江戸東京博物館。      
具体的な情報を得るため、直接電話をして伺ってみると、

・2月18日(土)~4月9日(日)開催の特別展   IMG_1147.JPG
「江戸と北京-18世紀の都市と暮らし-」の
都市生活のパートで、北京市内の様子を描いた
万寿盛典」と並べて展示するため、
11年ぶりにドイツから同館へ里帰りする。
・但し、期間中のいつ(何日間)展示されるかは
今日現在未定。
とのことでした。

熈代勝覧」とは「熈(かがや)ける御代の勝(すぐ)れたる大江戸の景観」の意だとか。里帰りする「勝れたる景観」に会える日が今からとても楽しみです。

 

 

 

年の初めは住吉さん@佃

[月島菜々子] 2016年12月26日 09:00

皆さんはどこに初詣に行きますか?
 

私は、銀座の初売りに行くとき立ち寄る波除神社の雰囲気も好きですが、やはり「氏神様」である住吉神社が大好きです。
 
今回は少し早いのですが、住吉神社の年明けのお薦めをご紹介します。

それは境内にある龍神社の「巳の守(みのまもり)」です。
一年間の徳・出世・開運を導くお守りなのですが、毎年初めの龍神社の縁日である「初巳の日」に1日しか配布されない貴重なお守りです。
 
2017年の初巳は、1月6日(金)となります。

龍神社は住吉神社本殿に向かって左の小さな御社ですので、ぜひ足を運んで貴重なお守りをゲットしてみてはいかがでしょうか。
 

さて、住吉神社でのもう一つのおすすめは「だるまみくじ」です。少し前に東京メトロの情報番組でも取り上げられていました。

願い事別に8色のキュートなミニだるまとおみくじのセットで、写真の緑色だるまは「諸病平癒・身体健全」です。
 

それでは、これからだるまさんの左眼を入れてお祀りしようと思います。

新しい年も月島菜々子の月一ブログを宜しくお願いいたします。

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歌川広重@中央区

[月島菜々子] 2016年11月14日 14:00

芸術の秋、墨田区では11月22日にオープン予定の「すみだ北斎美術館」が話題になっています。そこで、北斎とライバルで中央区にも縁のある浮世絵師「歌川広重(1797~1858)」を取り上げてみることにしました。
 
「中央区ものしり百科」にも記載されている通り、歌川広重は1849年53歳から亡くなるまでの約10年間、大鋸町(おがちょう、現在の京橋)に住んでいました。
 
さて、歌川広重と聞くと、「東海道五拾三次」(アラフォー以上の方には最近20年振りに復活したお茶漬け海苔のおまけでお馴染み)を思い浮かべる方が多いと思いますが、生涯で最も多く手掛けたのは江戸の名所絵だそうです。
 
今回は集大成と言われる「名所江戸百景」を見ることにしました。
100枚を超える作品の中には中央区が舞台のものも多数ありますが、その中で、私の近所の佃を題材に1857年に制作された「永代橋佃しま」(左)と「佃しま住吉の祭」(右)をご披露します。
 
永代橋から眺めた佃の風景は約160年経ってすっかり変わってしまいましたが、3年に一度の住吉さんのお祭りの熱気は現代に引き継がれていると感じています。
 
歌川広重
については書籍等も多数ありますので、秋晴れのの1日、作品の舞台を回ってみるのもおすすめです。
 
ここで、トリビアを2つ。
・江戸の名所絵は、各地から江戸に来た人々への国元へのお土産として大人気で、値段は蕎麦(いわゆる二八蕎麦)2杯分の32文だったとか。
歌川広重は、江戸だけで10万人以上の死者が出た安政のコレラの大流行で亡くなったそうです。
(2つとも今年の江戸文化歴史検定の問題でした。)
 
最後に、先日京橋を歩いていると、老舗の薬屋さんに、歌川広重の「名所江戸百景」内の京橋3部作の写真が掲げられ、「歌川広重が魂を込めて愛した街 京橋を描いた一世一代の傑作です」と言うコメントを見つけました。街歩きって本当に楽しいですね。
  

(参考図書)
ちいさな美術館 歌川広重〔名所江戸百景〕(青幻舎)
秋葉薬局
 
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