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面白くなければガイドじゃない!

[デ・ニーロ] 2016年8月 3日 12:00

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 ガイドにもいろいろなタイプがあります。

 
 特派員Blogを読んでいてもわかるように、皆さん独特のコダワリと得意分野があり、そのバラエティの豊富さがとても勉強になるものです。

 
 先日、特派員の中でも特に優秀な人材を集めた「実地研修」なるものに参加して来ました。各特派員が持ち回りでガイドを行い、残りの特派員も疑似的にお客さんになってそのガイドぶりを観察。しかもそれら全体が有識者によっても観察され、評価されるというものですが、これがものすご〜くためになりました。


 皆さん一生懸命にそれなりに素晴らしく頑張っているのに、細かいところでツッコミやダメ出しが入り、それを客観的に眺めていると(明日は我が身ですが)目からウロコでまさに実地研修の醍醐味がここにあります。


 オヤヂ系特派員ガイドに多く見られるのが、歴史や文化のうんちくを紹介するタイプ。これに終始するとつまらない案内になってしまうのですが、まぁ難関の観光協会検定に合格した喜び(苦労?)からほとばしる気持の現れでもありますから、理解できます(>_<)しかし、講釈ばかりたれていないでお客さんの関心を引き込むような斬新なネタを仕込みたい!


 女子系が凄いのはグルナビで、うんちく関係はすっとばして、どこのナニが美味しくて安いかを歩きながら目につく店のプロパティをことごとく教えて下さいます。観光のコンテンツにはグルメ関係が重要性を増しつつあるのを再認識させられました。伝統の老舗の味は、青山や表参道のオシャレな料理とはひと味違いますね。


 観光が目覚ましくグローバル化していく中、お客さんのタイプやニーズも多様化して来ました。中央区観光協会のほうでは、こうしたニーズにも柔軟に対応し、各特派員の個性に合わせ、顧客からの要請に応じたアサインをされているようです。


 なにしろアタクシは英語がペラペラなものですから(笑)


 外国人観光客(英語圏)の「お・も・て・な・し」が腕の見せ所。


 最近は普通のツアーでも、ごくフツーに外国人のお客さんが参加されている場合がよくあります。
 

 先日、観光協会から突然、世界中のVIPとその家族ら48名からなる団体様の観光ガイドを依頼されました。


 先方で一応は通訳が手配されているとのことで、わりと気楽に引き受けたのですが、ツアーの3日前、「通訳がドタキャン(直前で突然のキャンセル)したので、特派員ガイドの方で通訳もよろしく頼む」とのこと。


 そ〜ゆーのアリですか?


 しかもこの連絡、先の実地研修の前日で、本番がその実地研修の翌々日なのです!


  これって、酷くない?


 これはかなり大変なプレッシャーであります。


 アタクシがいったい何したって言うのヨ!(>_<)


 外国人観光客48名を3班に分けて約15名のお客さんを小津和紙→江戸屋→伊場仙へとご案内するのですが、江戸屋については最初から最後まで、事務的なご案内も含めて全部英語でガイディングしなければなりません。


 あんまりだわ!


 特派員をやっていると、こういう恐ろしい体験もできるのでヤミツキになりますネ。


 なにしろアタクシは英語がペラペラなものですから(泣)、難なくやれちゃいましたけど(汗)


 江戸屋さんでは刷毛の解説をしなければなりませんが、コレって日本語で日本人に説明するのもひと苦労あります。


 そこで、アタクシはまず「ハケ」でなくて「ハゲ頭」という日本語を皆さんに教えてあげました。



 世界共通のアニメキャラクターである「シンプソンズ」のホーマーと、ジャパニーズ・シンプソンズとも言える「サザエさん」の波平をレイアウトしたスライドボードを作成し、拡大コピーしてお見せしました。


 これで動物の「毛」を素材とするブラシのイメージを、ビジュアルに伝えると同時に、ハゲとはけ(刷毛)という日本語も覚えて頂きましょうというオモテナシです。


Hake.jpg


 なにしろアタクシは英会話がパーフェクトだから、こんなの必要ないのですが、バカ受けしました(嬉)


 このようなグラフィックを駆使するガイディングは、実地研修でも有識者の方に高いご評価を得ました。


 専門的でかたくなりがちなガイドコメントを、いかに楽しくソフトにお伝えしていけるのか。


 そうした工夫を考えるのもまた楽しいものです。




 関連記事

 ガイドはプレゼンテーションであるということ(2016年6月30日付記事)

 

 

 
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