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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)

[佃のうさこ] 2016年9月13日 09:00

中央区観光協会事務所のある京橋プラザからすぐ、昭和通り沿いの角地に「銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)」があります。

 

散策していたところ、不思議に引き寄せられたその建物は、ビンテージなレンガ調のタイルが美しい、まさに昭和レトロな外観です。

ギャラリー全景横450-350.jpgギャラリーロゴ.jpg 

早速お話しを伺えたのは、ギャラリー代表の川崎力宏さんと、キュレーターであり美術史書籍翻訳者の古賀敬子さんです。

古賀敬子さん.jpg翻訳本450ー250.jpg 

こちらのビルは、1931年・昭和6年に竣工された築85年のビルで、銀座に残る希少な近代建築です。

ギャラリーでは、観るものの思考力を掻き立てるべく、①時間軸、②都市景観、③現代世相を反映した美術という軸で構成された企画展を、随時開催されています。

 

今ギャラリーでは、9月25日(日曜日)まで、「アール・デコの時代、古写真で垣間見える1920~30」が開催中。アメリカを代表する女性写真家ベレニス・アボットによって撮影された写真26作品が、古賀さんによって選定、解説されています。同時期に建てられたこちらのビル空間に、ニューヨークの街並みが蘇ります。

アールデコ企画展.jpg 

銀座に残る昭和初期のビルは、奥野ビル、ヨネイビル、鈴木ビル、和光など数棟しかありません。

 

大分の建設会社出身で、建築に詳しい川崎さんが4年前に取得され、解体から一転、保存を決断されました。そして、未来に向けた企画ギャラリーを立ち上げられたことは、中央区民にとっても街並み景観以上の大きな財産を得たと言えるでしょう。

ギャラリー全景縦400-500.jpg 

皆さまも是非お立ち寄りいただいて、銀座レトロな空間にタイムスリップしてみられてはいかがでしょうか。

 

銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)銀座一丁目20-17

アール・デコの時代 古写真で垣間見る1920~30

9月25日(日曜日)まで

11時~18時 期間中月曜日・火曜日は休廊 入場無料

 

 

 

カルガモさん便り 2016年 夏

[佃のうさこ] 2016年8月30日 18:00

石川島公園隅田川テラスで見られるカルガモさん達は、みんなが揃うと2ペアとシングルの合計5羽です。みんなが相生橋のたもとにある浮島を寝床にしているかは定かではありません。それは、カルガモさんが神出鬼没だからです。きょうは、カルガモさん達の日常を石川島公園の夏とともにお届けします。

 

石川島公園の花壇、サルビアの赤色が川面の青色と映えて美しいですね。

カルとサルビア.jpg 

パリ広場のクローバーが一面に白くなる頃、カルガモさん達もお気に入りなのかよくお散歩をしています。

カルとクローバー①.jpgカルとクローバー②階段.jpg 

お散歩して疲れたら桜の木陰で一休み。

やっぱりカルガモさんも晴れやかな風景がお好みなんでしょう。

カルと.jpg 

おっ‼日光浴‼

カルとおじさん.jpg 

朝6時半、対岸では毎日体操をしている皆さんが。

アオサギさんは朝食の好機を狙っていますが、カルガモさんは器用にまだ寝てる、、、。

カルとアオサギと体操.jpg 

朝のランナーが通り過ぎるなか良いポジション取りでカルガモさんは羽繕いに余念がありません。

カルと朝ウオーク.jpgカル4枚.jpg 

犬さんとはお互い仲良くとはいきませんが、距離を保てば共存も大丈夫。

さあ、今日も一日がスタートです。

カルと柴犬.jpg 

カルガモさん達をこれからも皆さんで見守っていきたいですね。

 

 

佃上空にノスリあらわれる

[佃のうさこ] 2016年8月23日 16:00

中央区佃、朝6時、小鳥たちのさえずりが賑やかな時間。

ビルの窓々に映る隅田川の水面は、いつものように朝日にまばゆく輝いているのに、

今日は車の行き交う音だけが低く響いています。

何か違うな、、、と思わせる空気が流れたその時、目の前にあらわれた鳥が、

ノスリです。

ノスリ亀島川水門.jpg

タカ目タカ科のノスリは、れっきとした猛禽類の一種。

猛禽類は、優れた飛翔力と鋭いくちばしと爪の攻撃力で餌となる獲物を捕らえます。

その能力を利用して飼い慣らした狩りの方法が鷹狩りで、

古来から世界中で行われていました。

タカ・ハヤブサがその代表です。

ノスリ白いビルの壁を舞う.jpg

江戸時代の将軍と鷹狩りのつながりを見てみると、

初代徳川家康は単なる鷹好きの域を越えて、身体を鍛える養生法として捉えていました。

三代家光は、江戸城内に鷹を飼う「鷹坊」を設置するほどで、

在職中に数百回も鷹狩りを行ったとか。

現在の浜離宮恩賜公園は、十一代家斉・十二代家慶の頃には将軍の鷹狩りの場でした。

ノスリビルの間を.jpg

ところが、タカ科であるノスリは、狩りに使えない役に立たない鷹として、

「まぐそたか」「くそとび」と何とも気の毒な名前で呼ばれていました。

それは、ノスリの餌が小型の野鳥ではなく、主にネズミや蛇だからです。

ノスリビルの屋上に止まる.jpg

精悍な顔、たくましい足、10階建てビルの屋上を止まり木にする姿には、

いつの時代も人に飼い慣らされることなく自由であった誇りさえも漂うようです。

ノスリ青空飛行シャープ.jpg

そんなノスリの滑空が見れる朝6時の佃上空です。

 

 

月島の今昔 その①胡萩堂

[佃のうさこ] 2016年8月14日 09:00

地下鉄月島駅7番出口を出てすぐに通称もんじゃストリート・月島西仲商店街の弐番街にある

胡萩堂さん。私のお気に入りの「ねこせんべい」があるお煎餅屋さんです。

胡萩堂ねこせんべい.jpg今日は女将さんに日ごろ気になっていたお店のことや、月島西仲商店街のちょっと昔の様子を

伺ってみました。

胡萩堂お店.jpg胡萩堂という美しい響きの店名は、名付けた先代のお父様がもうお亡くなりになっているので、

今では残念なことにわからないそうです。

お店に入ると一番に目につくのが大きな広口瓶。

その存在感は、ザ日本のお煎餅屋さんを象徴しますが、どんな瓶なのでしょうか?

胡萩堂広口瓶.jpg広口の丸みをおびた切り口のカーブは、吹きガラスの手作り品ならではのあたたかみで、

光の反射によって中のものが一層美しく見えるすぐれ物。

胡萩堂広口.jpg

浅草橋で買い求めていたそうですが、今では手作りする職人さんがいなくなり壊れても補充できないとか。

残りはお店にある14個のみ、、、失なわれないで欲しい一品ですね。

昭和30,40年頃の商店街には、お昼には築地帰りのジャンパー族(築地市場で働いている

人達)が、夕方4時にはエプロンをしたお母さん達が買い物をしに来ていました。

おもちゃ屋が3軒、糸屋が2軒、豆腐屋が2軒もありました。

当時の糸屋へは、その頃まだまだ高価だったストッキングが伝線すると、一本一本直してもらう

のに駆け込んでいたそうです。

胡萩堂女将さん.jpgその後、昭和63年に有楽町線月島駅が出来た時、テレビ局が取材するものが無く

もんじゃ焼きでも、、と取り上げたのが宣伝となって、今の月島=もんじゃ焼きの

イメージが出来ました。

平成に入り地上げがあり一時人口も減ったそうですが、今は勝どきにタワーマンションが

たくさん建って子供たちが増えていると教えてくださいました。

月島西仲商店街弐番街.jpg

明治25年に埋め立てられ誕生した月島。それ以来、明治、大正、昭和と国の推進力となった

重工業地帯を支える人々のくらしが息づいている商店街。

平成に周辺地域にタワーマンションが林立して、今も昔も人々のくらしの最先端を映し出す

商店街。こんなユニークな月島の商店街に「月島の今昔」をもとめて、

今後もお店を訪ねお話しを伺いたいと思っています。

 

 

全身茶色の鱗模様のわたしは、ウミネコの若鳥です!

[佃のうさこ] 2016年7月28日 12:00

あさ6時、石川島公園隅田川テラスに聞き慣れない声がどこからか響いています。

よく目を凝らして見ると、川面の中央あたりに黒いシルエットが浮かんでいます。

カワウさんよりも大きくふっくらとしています、、、何でしょう?

朝日の逆光でカメラの望遠を使っても、その正体の判別がつきません。

幸いにも隅田川の流れに乗ってだんだんと近づいて来るのですが、

こちらとある一定の距離になると、また川の真ん中にまで戻って行ってしまいます。

何度かそんな繰り返しの後、カメラが捉えた彼らの正体は!!

ウミネコの若鳥4羽です。

横に向いた時にはっきりとわかる嘴(くちばし)のシルエットが、正にウミネコのそれです。

しかし、その体を覆う羽の色と模様は新種発見か!!と見紛うばかりの成鳥とは別物です。

ウミネコ幼鳥4羽.jpg

ウミネコは、漁港でエサとなる魚を拾うことが多く、

漁港近辺で集団で舞飛んでいるイメージです。

(余談ですが、カモメは渡り鳥でしかも冬鳥ですから夏にはいません。

今、夏に目撃するカモメのような鳥は、すべてウミネコです。)

みなさんがご存知のようにミャーミャーと猫に似た鳴き声をするので、

漢字では海猫と書き表しますが、英名は、白い尾に黒帯があるので、Black tailed gull。

成鳥は、こちら。

みなさんのイメージ通りのウミネコさん達ですね。

うみねこ 特派員ブログ7月.jpg

さて、この若鳥達はどこからやって来たのでしょうか?

ここ関東地方沿岸の繁殖地からでしょうか?定かではありません。

ウミネコは、世界でも日本の沿岸を中心に、

サハリン、千島列島、中国大陸沿岸から台湾までにしかおらず、

世界的には珍しい鳥で

日本での繁殖地の青森県蕪島・岩手県椿島など5ヶ所は天然記念物指定になっています。

繁殖地で孵化して幼鳥から若鳥まで育ったもののみが、夏に各漁港に姿をみせます。

ウミネコは、縄張り意識が非常に高いようで、親鳥は巣に近寄った別の雛も攻撃するし、

雛同士も絶命するまでの傷を負わせるとか。

この隅田川までやって来た若鳥は、

孵化から約2ヶ月生き抜いた精鋭中の精鋭なんだと思われます。

ウミネコ幼鳥飛ぶ .jpg

ウミネコ4枚.jpg

ウミネコは、幼鳥から繁殖する成鳥になるまで3年かかり、

その羽から何年目か識別できるそうです。

上の写真の右上のウミネコさんは、まだ頭部がグレーで羽の一部が茶色なので、

2年目のように見受けれます。

繁殖する成鳥は、来年2月末には繁殖地に帰ってしまいますが、若鳥はそのまま越冬します。

隅田川で一年中観察出来るグループと、繁殖地に戻るグループと分かれる訳ですね。

知れば知るほど奥の深いウミネコさん。

これからは、あなたは何歳?って思いながら観察してみようと思います。

 

 

カワウ軍団あらわる!特技は潜水

[佃のうさこ] 2016年7月26日 14:00

雨の日のお散歩は、何かが起こる!!

この半年で得たお約束、、、と言いましょうか、、、。

この日も相生橋をくぐり抜け石川島公園・隅田川テラスの端に来たところ、

見慣れない軍団がいるではありませんか!

カワウさん???

普段カワウさんは、巣は木の上にコロニーを作りますが、行動はいつも単独。

こんな光景に目を疑います。

カワウ軍団 特派員ブログ.jpg

1羽、2羽、、、7羽、、、10羽、、、15羽、、17、18、、、

ただ泳いでる?、、、いえいえ、彼らは集団でエサを捕獲しているようです。

先頭が潜りはじめると、どんどん次から次へと潜って行きます。

その潜る速さは、まるで男性の新体操の人たちが連続バックテンをしているよう。

力強さと優雅さに驚くばかりです。

カワウ軍団エサゲット 特派員ブログ.jpg

前から4羽目、魚を捕獲していますね。

1970年代には、河川の水質悪化でエサの魚の減少で3000羽までになったとか。

当時の繁殖地は、全国で上野不忍池を含む3か所のみだったそうです。

今では、15万羽までにもなっています。

この力強い泳ぎが脅威の回復力につながったのでしょう。

カワウ潜水7月特派員ブログ.jpg

こちらの潜水をスタートしたカワウさん、何秒くらい潜っていると思われますか?

だいたい30秒!!

一度、息を止める競争をしてみてください、、、私たちが勝つのは大変です。

潜水距離もなかなかのもので、思わぬところに顔を出します。

カワウ一羽 特派員ブログ7月.jpg

夏休み隅田川テラスをお子さんとお散歩されてはいかがでしょうか。

潜水するカワウさんをま近で見ることが出来ますよ。