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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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春で、朧で、日本橋

[小猿] 2019年1月18日 18:00

文豪・泉鏡花の名作「日本橋」は、もともとは小説として書かれたものを、鏡花自ら戯曲化するほど思い入れが強い作品です。同じ男性に思いを寄せる清葉とお孝という2人の芸妓の姿を描きました。金沢出身の鏡花の江戸文化への憧れが色濃く出ている作品と言われ、明治当時の日本橋の空気が伝わって来ます。昨年自筆の原稿が見つかったことでも話題になりました。この「日本橋」が新春花形新派公演として三越劇場で25日まで上演されています。

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新派創始から130年の記念公演で、初演の際は花柳章太郎がお千世を演じて出世作となりました。日本橋西河岸地蔵寺教会には花柳章太郎が奉納した「板絵着色お千世の図額」が現存していて、区民有形文化財に登録されています。物語の舞台はこの西河岸橋から始まり、章太郎も祈願に訪れました。

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鏡花の本の装丁をしていたのは日本画家の小村雪岱で、図額も章太郎が雪岱に依頼した物です。この日はお寺が閉まっていて、図絵を見られませんでしたが、お寺の方がいて、お願いすれば見せて頂けるそうです。写真は雪岱の描いたお千世の絵馬です。意匠の天才と言われ、装幀や挿絵、舞台美術も手掛け、発足間もない資生堂意匠部にも在籍した「デザイナー」でもありました。

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                  「日本橋」の装幀

「日本橋」は三越劇場で、平成11年に日本橋架橋88周年記念、平成23年に架橋100周年記念としても上演されました。

三越劇場     中央区日本橋室町1-4-1   日本橋三越本館6階           

 

 

十二支そろい踏み ー築地えとビルー

[小猿] 2019年1月17日 12:00

築地1丁目の京橋築地小学校の向かい側に十二支の彫刻が壁に並んでいるビルがあります。その名も「築地えとビル」。竣工は平成8年(1996年)のオフィスビルです。3階以上は普通のオフィスビルなのですが、1,2階がクラッシックな石造りの外観です

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亥年の始め、今年は縁起が良いような気がして、ブログとツアーが上手く行くように祈りました

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ビルの角にはカリヨンのオブジェが置かれていて、正午を知らせていました  きっと将来は中央区の建築めぐりガイドに載るかもしれませんょ

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築地えとビル  中央区築地1-12-6    

東京メトロ日比谷線築地駅 2番出口より 徒歩3分

 

 

 

凧、たこ、揚がれ

[小猿] 2018年12月28日 14:00

今年も残りわずかとなりました。子どもの頃は、お正月に近くの野原にたくさんの凧が揚がって、凧揚げは楽しみでもありました。隅田川の川べりでも、そんな光景が見られたでしょうか。全国の凧好きな人たちが集まって1969年に発足した「日本の凧の会」。発起人は日本橋の洋食の老舗たいめいけんの故・茂出木心護さんです。たいめいけんの5階には珍しい「凧の博物館」があって、さまざまな凧が展示されています。

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茂出木心護さんはたいめいけんの初代社長、子どもの頃から凧が大好きで、収集した凧は3,000点以上、館内は壁も天井も凧がいっぱいです。展示はオリジナルの江戸凧で、江戸凧は江戸時代に鎖国の元、庶民と武士の中から生まれました。

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12月29日(土曜日)には凧市も開かれます。今年はお気に入りの凧を買って、新春の空に揚げましょうか。こちらは昨年の凧市の様子です。

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凧市は 2018年12月29日(土曜日) 10時~15時  

      東京ベルサール日本橋タワー広場にて開催。

凧の博物館  中央区日本橋1-12-10 たいめいけん5階

       11:00~17:00   日曜・祭日は休館

 

 

 

工事中もアートです

[小猿] 2018年12月23日 18:00

東京メトロ三越前駅からJR新日本橋駅に向かう地下通路は、現在拡張工事中です。この50m程の通りの仮囲いに「NIHONBASHI 彩字記」と称して絵が描かれています。

写真 2018-12-16 13 34 30.jpgこれはイラストレーターの木下ようすけさんが漢字の意味と日本橋の風景やイベントに因んでデザインされたものです。

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日本橋の橋                 師走で皆走る

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祭りも多い中央区、皆で踊ろう。

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愛は喜びですネ。

木下ようすけさんのイラストは年末まで、その後は他のイラストレーターの絵になります。

 

 

プリンス・トクガワ -昭武の戸定邸ー

[小猿] 2018年11月30日 14:00

日本橋の銘板の揮毫(きごう)でも知られる江戸幕府15代将軍慶喜の弟で、水戸藩主・徳川斉昭の18男、徳川昭武(あきたけ)の邸宅だった戸定邸(とじょうてい)は松戸市にあります。明治時代の徳川家の住まいでは、我が国で唯一公開されています。色づいた紅葉に囲まれた邸と庭園に行ってみました

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昭武は13歳の時に、将軍候補の身分を与えられ、将軍家に迎えられました。1867年、パリ万国博覧会に将軍名代として派遣されました。フランスとの連携で幕府の窮地を打開するためで、昭武はフランス以外に5か国を歴訪して、各国元首と交流しイギリスの新聞には「プリンス・トクガワ」と紹介されました。この時に一緒に渡欧した使節団の中には、日本橋兜町に日本で最初の銀行を開業した澁澤榮一や杉浦譲、高村凌雲、保科俊太郎など、西欧文明から多くを学び日本の近代化に尽力した人たちがいました。 一行がフランスにいる間に日本では、幕府が瓦解、昭武は帰国し最後の水戸藩主、最初の水戸藩知事に。16代将軍は幻となりました。

澁澤榮一については、特派員のHanesさんが詳しい記事を書かれています。

http://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/2018/11/post-5683.html

 

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その後、昭武は旧幕府系華族として時々の責務を果たしながら、この戸定邸に移り住み、明治時代を生きました。狩猟や川釣り、作陶、写真など趣味も多く、中でも建築や作庭は高く評価され、戸定邸は国指定重要文化財、庭園は国指定名勝に認定されました。

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小高い丘の上にある庭園からは、当時、江戸川や富士山が見えたそうで、仲の良かった兄、慶喜も訪れたそうです。同じ敷地にある歴史館には、二人の手紙や調度品、徳川家伝来品が飾られています。権力の座を離れた徳川家の静かな明治時代が偲ばれます。

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松戸市戸定歴史館  松戸市松戸714-1  Tel.047-362-2050

          入館時間 9:30a.m~4:30p.m  休館日 月曜日

 

 

かっこめ・はっこめ 酉の市

[小猿] 2018年11月28日 12:00

11月の風物詩の酉の市、今年は三の酉まであり、築地の波除神社でも市が開かれていました。「三の酉のある年は火事が多い。」と俗信で言われていますが、これは、寒さが厳しくなって火を使う機会が増えることから、火事を出さないようにと言う戒めから言われるようになったそうです。来る年の開運や綬福、商売繁盛を祈願して人々は熊手のお守りを買い求めます。

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この縁起物の熊手で「福を掻き込め」との願いを込め、かっこめ、はっこめ、と呼ばれています。江戸の天保年間初期までは、実用品の熊手におかめの面と四手をつけた物だったのが、その後色々な縁起物をつけ、今のような形になりました。 

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場内市場が豊洲に引っ越して、築地に残った場外市場、来年も「商売繁盛」が叶うといいですね。