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◆東京都独自の「江戸から東京へ」 都立高教科書案公開される

[巻渕彰/写楽さい] 2011年1月20日 08:45

東京都教育委員会は昨年末(2010/12)、都立高校で学習する東京都独自の歴史科目「江戸から東京へ」の教科書案を公表した(写真はその表紙)。日本の歴史を継続的に学び、自国の歴史と文化を理解することが必要とし、同時に「江戸から東京へ」科目を設置して、平成23(2011)年度から試行導入される。

 

0913_110120EdoTokyoText.jpg公開された教科書案は、東京都の歴史的変遷を近世・近代・現代の時代にわたって総合的に見つめることができる構成になっている。なかでも「学びの窓」コーナーでは、質問形式で歴史的事象や疑問に問いかける仕組みがなされ、読む側で考えたり、判断したりするように編集されている。写真や図版なども多く、平易で分かりやすい。史跡や文化財、歴史的建造物を取り上げ、歴史散歩案内もある。

 

一般社会人が「江戸・東京」の歴史を学ぶには、数多く出版されているいわゆる歴史書や分野別の専門書・研究書などを読んでいる。が、地域史として通史で簡潔にまとまった書籍はあまりないので、副読本として活用するにはこの教科書は格好の出版物といえよう。

 

では、このなかで中央区はどのように扱われているのか、その一端を見てみたい。

 

まず江戸期では、「江戸に来た外国人」として、八重洲の由来となったヤン・ヨーステンやウィリアム・アダムス(三浦按針)を紹介している。「浜離宮に象が来た」のコラムもある。江戸の中心地・日本橋の記述では、「この橋を中心にどのように交通網が整備されたか」と問いかけている。金融制度としては金座、銀座を取り上げている。「三井越後屋」の商法も関心事だ。庶民の楽しみとして「両国の花火」にも触れている。「石川島人足寄場」「蘭学事始」「芝居発祥」など中央区がらみは多い。

 

明治期になると、「ガス灯がともる銀座」「銀座煉瓦街」「銀行発祥の地」といった文明開化への歩みが記述されている。「東京開市 築地居留地」「居留地の学校群」「私学の誕生」のコラムもある。

 

戦前昭和期では、「昭和の金融史を訪ねて」として日銀や東京証券取引所を紹介している。戦後期は、「ラジオドラマがヒットした時代とは」で、数寄屋橋が舞台の『君の名は』を取り上げているのは興味深い。「江戸情緒から見たウォーターフロント」ではバブル期の開発にも焦点を当て、「どうして佃島に新旧混在の景観が生まれたか、を考えよう」と問いかけている。

 

教科書案の終盤は、東京スカイツリーや趣味の都・アキバなど今日的テーマも記述している。

 

■「江戸から東京へ」教科書案は、東京都教育委員会の下記サイトで公開され閲覧できる。

公開ページ数はPDF形式204ページ、52MB。ダウンロードは出来るが、印刷は不可。したがってパソコンやiPad、iPhoneなどで見る(読む)ことになる。

http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/pr101216.htm
 
 

 
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