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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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「彼女はいつも、洗練をまとっていた。」-「グレース・ケリー展」始まる-銀座松屋

[滅紫] 2016年9月11日 09:00

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ハリウッドのトップ女優からモナコ公国のプリンセスへとドラマティックな転身を遂げたグレース・ケリー。あの「クール・ビューティー」と称された美女をまだ記憶されている方は多いと思います。「日本モナコ友好10周年記念」として開催されることになったこの展覧会、初日に早速のぞいてみました。女優時代の写真や映像、ディオールやバレンシャガなど有名デザイナーによるオーソドックスなのに今見ても新鮮なドレスがずらり。その中で何といっても目を引くのはあのウェディングドレス。何度も映像で見ているので既視感がありますが、展示されているドレスは忠実に再現されたものだそうです。愛用のジュエリーは昆虫たちをデザインしたものが多く、何だか親近感を覚えます。そして「ケリーバッグ」これぞ元祖のケリーです。貴重なロイヤルコレクション170点が一堂に。ハリウッドの大スターとしてだけでなく、国民に愛されたプリンセスとしての素顔をも是非ご覧ください。私は早速レンタルビデオさんに駆け込み「上流社会」を借りました。

「グレース・ケリー展」松屋銀座 8Fイベントスクエア

9月26日まで 10時~20時 最終日は17時閉場

入場料1000円 

 

 

茶の湯の継承―「千家十職の軌跡展」―日本橋三越

[滅紫] 2016年9月 6日 18:00

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8月31日から始まっているこの展覧会、土日は混むだろうと月曜日にやってきましたが、会場入り口から二重三重の来場者!そういえば初日から三千家が2日ずつ交代で添釜をされており、今日がその最終日だったと思い当りました。「千家十職」はご説明の必要もないかと思いますが、千利休の時代から千家好みの茶道具、楽焼、茶釜、袋物、塗物などを創作してきた十の職家で数百年以上も続いています。混んでいる会場はいつもの手で「逆回り」をやってみたものの、余り効果なし。長次郎の3点だけを見てもう一度出直すことにして、今日が最後のお茶席へ。こちらもまた並んでいます。何とか次の席へ入れそうで、ほっとしながら、千家十職のビデオをながめ待つこと20分。今日のご担当は武者小路千家です。案内されるとまずはお菓子が「こぼれ萩」、淡いグリーンにひとはけの紅が初秋にぴったりの色合いです。御道具はすべて千家十職の作品、何と数茶碗(主客以外に供される同じ種類の茶碗)もこの席のために当代の永楽家が作ったものだそうです。贅沢。お正客のお茶碗は当代楽吉左衛門さんのもの、お正客が羨ましい。

 

「千家十職」という言葉は何となく桃山時代には既にあったのかと思い込んでいましたが、三越さんのパンフによれば大正12年に三越大阪店「千家十職茶器陳列会」を開催した時、「千家十職」という言葉を使ったのが最初だそうです。十職のそれぞれの職家は利休の時代からあったもののネーミングとしては意外と新しいというのは驚きです。

 

「千利休の時代より千家とともに歩み、好みの茶道具を創作し続けた十の職家たち、その数百年もの間、美意識のDNAが受け継がれてきた茶道具約250点を展覧いたします。」(三越さんのパンフより)是非ご覧ください。6階美術画廊では「千家十職新作展」も実施しています。なかなか手は届きませんが素晴らしい作品の数々です。

 

「千家十職の軌跡展」日本橋三越 新館7階ギャラリー

9月12日まで10時30分~19時(最終日は4時まで)

入場料 一般800円

 

 

「秀山祭」九月大歌舞伎始まるー歌舞伎座

[滅紫] 2016年9月 5日 09:00

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九月に入りましたが気まぐれ台風のせいか厳しい残暑です。1日「秀山祭」九月歌舞伎が幕を開けました。幹部役者の奥様達が勢ぞろいの入り口から一足踏み入れると満員の客席です。着物姿の方が多いのもやはり初日の感がします。

 

「秀山祭」はご存知のように初代吉右衛門を顕彰するために生誕120年にあたる平成18年に歌舞伎座で始まり、今年で10年目になります。座頭を勤める当代の吉右衛門さんが吉右衛門を襲名してから50年!になるそうです。

 

夜の部は「妹背山婦女庭訓」の「吉野川」、よく知られた名作ですが、通しはなかなかなく上演されるのはこの「山の段」といわれる「吉野川」と「道行恋の苧環」「御殿」です。ストーリーはよくご存知の通り、日本版ロミオとジュリエット、大化の改新を背景に吉野川を隔てた敵同士の男女の悲恋を描いたもの。大判事清澄を吉右衛門さん、息子、久我之助を染五郎さん、太宰定高を玉三郎さん、娘、雛鳥を菊之助さんと豪華な組み合わせ。舞台中央には吉野川、両花道から二人が登場し(玉三郎さんの大和国の領主の後室そのものという凛とした姿にしばし見とれ)川を挟んだ両岸からせりふの応酬が始まると、客席は設定通りの吉野川の急流の中。時期は雛の節句、桜の吉野、子を失う親の悲しみ、雛鳥の首が吉野川の急流を渡って久我之助の下へ嫁入りする「雛渡し」という有名な場面になると私もウルウル、周りを見渡すと目頭を押さえる人があちこちで。2時間近い緊迫した舞台を堪能しました。

 

其のあとは一転らくごに題材を採った「らくだ」。松緑さんと染五郎さん、大家夫婦が歌六さんと7月に人間国宝認定の東蔵さん。松緑さんとの掛け合いで染五郎さんがアドリブで「山の段はもういいです」といって客席の笑いを取っています。最後が「元禄花見踊」玉三郎さんが艶やかで「らくだ」で死人になっていた(疲れそうです)亀寿さんがのびのび楽しそうに踊っていました。そういえば夜の部人間国宝お三方出演です。

 

昼の部は「碁盤太平記」「太刀盗人」「一條大蔵譚」です。

千穐楽は25日。チケットのお問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489 10時~18時

 

 

没後20年「星野道夫の旅」展 開催中―松屋銀座

[滅紫] 2016年9月 1日 12:00

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取材先でのあの衝撃的な事故死が報道された時からもう20年。その後何回か展覧会は開催されていますが、星野さんの写真により初めてアラスカの野生動物たちの姿やそこに生活している人々の暮らしを感じることが出来たのをあらためて思い出します。

おなじみになった微笑ましいホッキョクグマの親子やタテゴトアザラシの可愛い目、グリズリーやカリブー、ムースなど。そして宇宙の神秘を感じさせるオーロラ。

原住民の人たちの自然な表情を見ると改めてこの写真を撮影できるまでにどのくらいの時間がかかったのだろうかと考えさせられます。今回は代表作250点と長年使用されたカメラやカヤックなどの愛用品も合わせて展示されています。外の暑さをしばし忘れさせてくれる清涼剤のような展覧会です。

「星野道夫の旅」展  松屋銀座8階イベントスクエア10時~20時 最終日17時閉場

 9月5日まで    入場料大人1000円 

 

 
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