中央区観光協会オフィシャルブログ

中央区観光協会特派員ブログ

中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

執筆者一覧

>>このブログについて

最近のブログ記事


人形町・富沢町の思い出 ~和菓子「三廼舎」その2~

[五月雨ジョージ] 2018年5月 2日 14:00

 前回に引き続き、和菓子の「三廼舎」さんの後編です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

IMG_1338.JPG
▲三廼舎さん 店内

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 今回は店主のお母さま(先代のご主人の奥様)に、人形町・富沢町界隈の歴史や思い出などについて伺いました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

IMG_1341.JPG

▲お店には明治神宮からの感謝状(1953年)が掛けられています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

・三廼舎の創業は戦後復興もおぼつかない昭和22年、お母さまが7歳くらいの時だったそうです。当時はまだ浜町川が流れていたそうですが、三廼舎の横に架かっていた小川橋から北側は、昭和24年に戦災復興工事として埋め立てられました。

IMG_1364.JPG
▲小川橋より栄橋方面を望む(1949年)。左手手前が三廼舎さん。

IMG_1365.JPG
▲同上、埋め立て後(1949年)

※「区制施行70周年記念 中央区のあゆみ -戦後の発展とまちの変化-」(発行:中央区教育委員会)より


 南側は下に都営1号線(現・都営浅草線)が通ってからも(昭和38年)流れており、埋め立てられたのは昭和47年頃だということです(下の写真を見せてもらいました)。

IMG_1336.JPG
▲久松警察屋上より浜町川の南側(1956年)。手前から明治橋、蛎浜橋、中ノ橋、浜洲橋、川口橋。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

・私がずっと疑問に感じていた、浜町に残る「金座通り」という名前の由来もお聞きして納得しました。金座のあった場所(現日本銀行)までずっとつながっているので、両国橋の袂から浜町を通って金座までの道を金座通りと呼んだのだそうです。「金座通り」の愛称が、金座の場所からかなり離れた浜町に残っているというのも興味深いことです(現在の金座通りは、日本橋浜町1丁目12番~日本橋浜町2丁目11番)。

 また、狭い地域ですが「浜町二丁目金座町会」も残っています。(該当地区:日本橋浜町二丁目10から13番、32から41番、60から62番)

IMG_1405.JPG

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

・三廼舎の向かいに建つNTTビルは、かつて力道山の鉄筋5階建て「プロレスリング・センター」(昭和30年:当時、日本橋浪花町)があったところだそうです。ジャイアント馬場までは、ここに通っていたそうです。

2018-04-11_095522.jpg

▲プロレスリング・センタービル(1955年)
※画像はhttp://wildman.seesaa.net/article/130989842.htmlより

(2018年05月02日 05:52 WILDMAN'S BLOG様より使用許諾済)


・その力道山が慕っていたのが日本プロレス協会設立に尽力した後援会長の新田新作氏(新田建設社長)。新田社長は終戦後明治座を復興させたメンバーの中心人物でもあります。現在、その娘さんが明治座のすぐ裏にあるカウンターバー「浜町 新田」をやっていらっしゃいます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

・戦後、人形町通りは、深川の門前仲町通りと共に両側にアーケードが作られ、近代的な商店街として栄えていったそうです(アーケードは1985年に撤去)。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


・人形町に有った寄席「人形町末廣」も旦那さん(2代目ご主人)と良く観に行ったそうです。柳屋金五郎や5代目古今亭今助がお好きだったようです。人形町通り現読売新聞(「うぶけや」の隣)。昭和45年閉場。

IMG_1358.JPG

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

・隅田川の花火は昔は金座通りの正面から良く見えていたようです。現在のパンダスタジオ浜町(旧・浜町スタジオ)のあるところではお金を取って見せていたこともあったようです。また、久松警察署では、建物の屋上に上らせて見せてくれたそうです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

・三廼舎があるのは日本橋富沢町ですが、富沢町の町名の由来まで聞かせていただきました。鳶沢町 ⇒ 富沢町:江戸時代にこの一帯に住んでいた古着屋の元締めである鳶沢甚内という人物がいたことから、「鳶沢町」と呼ばれるようになり、後に字を改めて「富沢町」と呼ばれるようになったということです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

・三廼舎さんは明治座が近いということもあり、舞台があるたびに和菓子を買いに来る芸能人も多いようです、淡島千景さん大沢逸美さんなどのお名前をお聞きしました。また、近くにある和菓子屋「銀座あけぼの」の社長さんもよく来店するとのことでした。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 そのほか、大川橋蔵(二代目)さんの出生の秘密など、いろいろびっくりするようなことをお聞かせいただきました。また、近々楽しいお話を聞かせていただきたいと思っています。

 さて、今日は柏餅を買って帰るとしますか‥‥。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

御菓子司 三廼舎(さんのや) :東京都中央区日本橋富沢町16-3

 

 

人形町・椙森神社、三年に一度の例大祭!神輿担ぎ手募集中。

[柴犬] 2018年4月28日 09:00


ご創建から1000年近くを数え、江戸三森(椙森・柳森・烏森)、また江戸三富(椙森・湯島・谷中天王寺)とも呼ばれる、椙森神社。べったら市でもお馴染み。日本橋七福神として、宝くじに霊験あらたかと信仰されています。そんな椙森神社で今年、三年に一度の例大祭が開催されます。平成最後の例大祭となり、大神輿渡御もあります。

 
日程は、

 
5月17日(木)
宵宮

  18日 (金)本社大神輿渡御

  19日 (土)子供神輿渡御・子供縁日

 
となっております。

 
現在、お祭りのお手伝いや神輿担ぎ手も募集中です。性別年齢は問わず、町内会でない方・遠方にお住いの方も応募可能!町内会の半纏や、お祭り後のシャワーも使えます。 詳しくはこちらをご覧ください。先着順ですので、気になる方はお早めにどうぞ。

 
椙森神社は人形町と小伝馬町の中間、堀留町に
あります。ここはかつて江戸物流の要である堀割の留地でもありました。その名残の細い道や窪んだ道が現在でも多く残っています。大通りに面していないため存在に気付かれないことも多いですが、それゆえに江戸情緒、また昭和の風情が残る静かな場所です。観光地化されていない地域の神社の良さがふんだんにあります。

 
細い道が多い神社...ということは、撮影スポットということです!大都会を背景に不思議な神社の写真が撮れます。今時の縁日や、安くて美味しいお店もたくさんあります。人形町をブラブラしながら一日楽しめるかと思います。

 
いよいよ初夏を迎えお祭りシーズンに入る中央区に、ぜひ遊びにいらして下さい。

 

 

 

「西郷どん」屋敷跡 日本橋小学校

[さとけん] 2018年4月23日 14:00

2年間のブランクを経て、久しぶりの投稿です。特派員としての活動が再びできることをうれしく思っています。しばらく区内を見ていないうちに銀座、日本橋と変貌してきています。気候が良くなるこれからの時期、精力的に区内を歩きたいと思います。再開の手始めは、もう有名ですが、大河ドラマ「西郷どん」の西郷隆盛の屋敷跡にある日本橋小学校です。

この小網町にある屋敷は明治維新後大久保利通などに任せて、鹿児島に帰って政権と距離を置いていましたが、混乱する国をまとめるのに再び、懇願の上、上京して居を構えた場所です。(正確ではないかもしれませんが)建物前にある案内板には、明治6年からとあります。西南戦争は明治10年ですので、征韓論などで揺れる政府にこの場所から通っていたかと思うと、感慨深いものがあります。

日本橋小学校の建物自体、昨年リニューアルされ、併設の図書館もきれいになりました。同じ建物に図書館、プール、駐車場もあり、都会ならではの、使い方となっています。毎週のように図書館に行っていますが、大河ドラマのおかげか、建物前で写真を撮る方を多く見かけます。

  

20180422_142253.jpg

  20180422_142236.jpg

 

 

ちょっとコーヒーブレイク―世界で活躍するある道具のおはなし―

[いのちゃん] 2018年4月19日 09:00

 

サードウェーブ(第三の波)と呼ばれるコーヒーが登場して久しいですが、ここ数年
まち歩きをしていても新しいカフェを見かけることが多くなりました。
コーヒーブーム新時代の潮流は日本でもすっかり定着した感があります。

 

_DSC5808.jpg 

 

最近のカフェはハンドドリップで丁寧に一杯ずつ淹れるというスタイルが特徴です。

「そんなの昔から喫茶店のマスターがやってたよ」という声が聞こえてきそうですが、
それもそのはず。

 

現在のブームの火付け役となったアメリカのコーヒーショップの創業者は、かつて
日本を旅したときに出会った喫茶店文化から多くの影響を受けたということが知ら
れています。

 

おいしい一杯のコーヒーを求めて、ドリッパーやサイフォンなど昔ながらの道具も

あらためて注目されるようになりました。
なかでも高い支持を集めているのがこちら V60ドリッパー

 

VDC-02Ra.jpg スクリーンショット 2018-04-10 22.30.16(2)のコピー.jpg

 

コーヒー業界にはいくつものコンペティションがありますが、プロのバリスタが

世界一の称号を目指して競う国際大会のステージでも、さまざまな国の出場者が

この V60 を使用しています。

 

円すい形、大きなひとつ穴、上までのびたスパイラルリブ(渦巻き状の凸型ライン)、

たしかに最近のカフェでよく目にするのはこの形です。

 

スペシャルティコーヒーを取りそろえる都内の専門店でもこの通り。※中央区のお店

ではありません。

 

IMG_2011.JPG

ONIBUS COFFEE(オニバスコーヒー)
海外からの観光客も訪れる人気店。
V60 はお店のロゴが入った別注品。ピアノブラックが超クール。

 

今や世界中のカフェやコーヒースタンドで V60 が活躍しています。

 

そしてこの V60ドリッパー を作っているのが HARIO株式会社

日本橋富沢町に本社を置く耐熱ガラスメーカーです。
中央区ファンにとっては 登録有形文化財 ハリオグラスビル(HARIOビル)として

おなじみですね。

 

IMG_0089.JPG

  

1枚目の写真にあるガラスのマグも HARIO の製品です。

耐熱なので熱いコーヒーを注いでも大丈夫。

 

V60シリーズ には豊富なラインナップがあり、樹脂製のものは軽くて取り扱いも簡単。

ひとり分ならカップに直接ドリップすることも。

 

_DSC5709.jpg

 

日本の古きよき喫茶店文化の流れをくむ現在のコーヒーブーム。

その一端を 中央区生まれの道具 が支えていました。
きっとこの瞬間も世界のどこかで V60 で淹れられたコーヒーを味わっている人がいる

はず。

そんなことを考えると、いつものコーヒーがひと味違ったものになるかもしれません。

 


HARIO株式会社
中央区日本橋富沢町9-3

 

HARIO の製品は 公式ネットショップ でお買い求めいただけます。

https://www.hario.co.jp/

 

※商品画像の掲載には HARIO株式会社 通販部様 のご承諾を得ております。

 

 

 

親子で歌舞伎をはじめよう!「かぶこっこ」@Hama House

[えだまめ] 2018年4月16日 09:00

子連れ特派員のえだまめです
 
4月になって、新しい事を始めよう!という方も多いかと思います。

娘あずき(2歳10か月になりました)も新しい習い事にチャレンジ!

幼稚園入園前の1年、もう少しできることが増えますように・・・!という母の願いです。
 

そんな中、母えだまめもちょっと勉強してみよう!と思って参加したイベントがあります。

4月13日(金)14:30~から浜町のニュースポット・「Hama House」で行われた

「赤ちゃんと始める、ママ・パパのための歌舞伎「かぶこっこ」」。

http://hamacho.jp/hamahouse/2018/03/11/kabuki0413/

「ビギナーの方向けにわかりやすく、歌舞伎を徹底解剖!」

という、子連れで参加できるものです。
 

私自身、高校時代の「芸術鑑賞教室」みたいなので

国立劇場で歌舞伎を見た覚えはあるのですが・・・

「はて、何見たっけ?」というあいまいな記憶&

そしてその当時はそこまで面白さのツボを理解できていなかったので(何とも残念)。

ですが、中央区民になって、歌舞伎座も身近な存在なのに全然理解してないのもいかがなものか、と思い。

そして「中央区観光検定」(特派員も資格更新のためにちゃんと受験するのです)に向けて勉強していても

歌舞伎をはじめとする芸術関連の出題がとても苦手分野になっていたりもして。

やっぱり字面だけの知識だけじゃなくて

本物にちゃんとふれてみないと!と思ったわけです。
 

講師は関亜弓さん(写真左)。そしてご一緒頂いたのが瓜谷茜さん。

DSC_2921-1.jpg

関さんは、歌舞伎ライターとして雑誌などでの執筆活動をされている他、

演者としても舞台に立たれている方です。

特に若い世代への歌舞伎の普及に尽力されている方なのですが

実はこの日も9か月になる娘さんを抱っこしながらお話をしてくださった、ママさん先生なのです。
 

瓜谷さんはモデルさん&イラストレーターさん。

DSC_2934-1.jpg

今日のイベント告知に載っていたイラストも瓜谷さんのものです。

関さんとお二人で「かぶこ」というグループを作り

若い世代への歌舞伎普及に向けたイベントを行っています。
 

みんなで桜のシフォンケーキをいただきながら、まずはティータイム。

DSC_2920-1.jpg

ふわっふわで癒されます

Hama Houseには以前ランチを買いに来たのですが

(過去記事 → http://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/2018/02/hamahouse.html )

カフェメニューもとっても美味しいのでまた来たいですね。

 
そして、シフォンケーキと一緒にカゴメの「野菜生活」もいただきました。

このすぐ近くのオフィスビルにカゴメの東京本社がある関係で

コラボイベントもよく行われているのですが

今回も「野菜ジュースで頭をすっきりさせて歌舞伎鑑賞を楽しもう」ということで

ご協賛いただいたのだそうです。

当然のように(?)娘あずきも一緒にゴクゴクといただきました

気持ちの問題かもしれませんけど、野菜ジュースの方が普通のジュースよりも

子どもにあげるのに何となく安心感があるもので・・・。

(私だけかしら???)

 

心もお腹も満たされたところで

歌舞伎のお話スタート!

 

子連れにわかりやすく、「絵本で例える歌舞伎の分類」など

DSC_2924-1.jpg

思ってもみなかった切り口で教えていただいたり

子どもたちの集中力が危なくなる(苦笑)後半には

DSC_2928-1.jpg

人形劇で歌舞伎の筋書き(踊りの演目「流星」というものでした)をご紹介いただいたり

そして・・・物語のその後の展開を当てるクイズと

正解発表に、実際の作品を皆でチェックしてみたりと

かなり盛りだくさんに楽しめるものでした。
 

歌舞伎は決まった見方があるわけではなくて

人それぞれに楽しめるものだし

もっと気軽に楽しんでいいんだな、と思えるものでした。

「流星」の展開は・・・冷静に考えるとツッコミどころ満載なような気もしましたしね(笑)。

そして、安政年間(江戸時代末期)の初演以来、同じような感想を持った人も結構いたんじゃないのかな?

なんて想像してみるとなんだかより楽しくなってくるのでした。

 

また次のイベントも企画されているようですので

ぜひまたお話伺いに行きたいと期待しております。

そうそう。歌舞伎座の託児施設って、0歳児から受け入れOKなんですって。

未就学児の観劇はNGなのですけどね

(関さんは「本来派手な動きの荒事なんかは小さい子にも向いていると思うし

小さい子が観劇できるような場があればいいのですけどね・・・」ともおっしゃっていました)

日本では「子どもを預けてまで・・・」みたいに思う向きもあるようですが

もしも興味があるけど我慢している・・・という方がいるとすれば

利用してみる価値はあるのかな?とも思ったりしたのでした。

 

Hama House 1F Café&Bookstore

中央区日本橋浜町3-10-6

03-6661-7084

営業時間

平日 11時~21時 (ラストオーダー20時)

土日祝 10時30分~18時

http://hamacho.jp/hamahouse/


関亜弓さんの個人HP

http://sekiayumi.com/

関さん執筆の連載記事・ oz mall 「恋する歌舞伎」

http://www.ozmall.co.jp/experience/article/13256/

 

瓜谷茜さんのHP

http://www.uricco.com/

 

 

練切の木型 ~和菓子「三廼舎」その1~

[五月雨ジョージ] 2018年4月11日 16:00

 久松警察署のすぐ近くにある和菓子屋「三廼舎」(さんのや)さんを取材しましたので、2回に分けてお届けします。今回はお店の紹介とご主人に伺った和菓子の話を、そして次回はご主人のお母様にお聞きした、富沢町や人形町、浜町界隈の昔のお話をまとめてみます。

店舗外観.jpg

▲右手奥が喫茶スペース

  

 三廼舎は、明治座の近く、久松警察署のすぐそばにある和菓子屋さんです。こじんまりとしたお店ですが、中に入ると4卓12席の喫茶スペースもあって、ご近所の方が抹茶セットやコーヒーなどを気軽に楽しんでいるようです。

 抹茶セット(500円)をいただきながらご主人に和菓子のお話を伺いました。

 

 三廼舎の創業は昭和22年。創業者は現在のご主人の祖父・石川三之助氏で、三廼舎という名前の由来ももちろん三之助氏のお名前から。三之助氏は銀座資生堂の近くにあった「つくし」という和菓子屋で修業されたと言います。水墨画も描く、とても手先が器用で芸術的センスのある方だったそうです。現在のご主人は三代目。お母様と共にお店を守っていらっしゃいます。

IMG_1359.JPG

▲波型模様の練切

  

 抹茶セットは、抹茶に練り切りの和菓子と桜湯が付きます。練切は手作りの創作商品は関西が中心で、関東では木型商品が多いそうです。やはり、和菓子は茶道文化とともに歩んできたものなので、練切も京都を中心に名店が多く、芸術性も高いのだそうです。
 今回いただいたような水模様(波型)の和菓子は、なぜかお茶の世界では敬遠されるようです。

 

 そして、現在使われている貴重な三廼舎さんの宝物、練切用の木型をいくつか見せていただきました。何百とある木型のすべてが、三之助氏がデザインして木型屋に発注したものだそうです。桜の木で作られています。

練切の木型.jpg

▲練切の木型各種。

 

 人形町近辺に和菓子屋が多いのは? 富沢町界隈に多く見られる和服の古着屋や呉服屋が、京都や近江などから江戸に入ってきました。その時期に和菓子屋さんも一緒に付いてきたようですが、茶道の一般化や芝居見物、遊郭通いの客でにぎわう人形町近辺だったということもあり、和菓子屋さんも根付いていったようです。江戸時代はそれまで団子や汁粉、餅などが中心だった江戸和菓子に、色・形・香り・味・風流で季節を味わう京和菓子の要素が加わっていったのですね。

三廼舎さんでは、4月上旬で桜餅も終わり、現在の柏餅(こしあん、味噌あん)は5月10日まで、その後、水ようかんと水まんじゅう‥‥季節に合わせて定番の和菓子が続きます。三廼舎さんでは餅や赤飯の米は炊飯器を使わず、羽の付いた昔からの釜で炊いています。桜餅(道明寺)も、他店にはない一粒一粒のしっかりした食感が、独特の美味しさを伝えています。

どら焼き.jpg

▲優しい焼き色が独特などら焼き。

さくら餅.jpg

▲お米が美味しい桜餅。

IMG_1389.JPG

▲こしあん(左)と味噌あんの柏餅。やさしい甘さと美味しいお餅!

 

 ご主人は「和菓子屋は仕事も大変、需要も安定していないので経営も大変。昔のように和菓子職人になりたいという人も少なくなった」と嘆きます。

 でも、高校生の娘さんが、跡を継ぎたいと言っているようです。少しだけご主人の顔が輝いたような気がしました。

 

 
<<前のページへ 1234567891011