滅紫

江戸伝統の麺つゆ「煮ぬき汁」をご存知ですか?

GW前の初夏の爽やかな陽気が続いています。喉越しの良い麺の出番が近づきました。いつもの定番のつゆもいいのですが、今回は一味違う江戸伝統の麺つゆをご紹介しましょう。

江戸の食文化を伝える「三河屋」さんの「煮ぬき汁」(700円別)です。「煮ぬき汁」は味噌を煮詰めて作った味噌つゆです。

江戸中期までは「醤油」は上方から入ってくる「下り醤油」で江戸初期には米の値段の3-4倍するほど高価で、調味料として一般に普及するのは地回り醤油が製造される文化・文政期(19世紀始め)に入ってからです。従ってそれまでは庶民はこの味噌を煮詰めて作る「煮貫」(にぬき)でそばやうどんを食べていました。

この「煮ぬき汁」は江戸初期の代表的な料理書「料理物語」(寛永20年1643年刊)のレシピを再現したものです。「料理物語」掲載の「煮貫」のレシピは次のようなものです。「みそ五合、水一升五合、かつほ二ふし入れせんじ、袋に入れ候、汲返し、汲返し三辺こしてよし」

私もおススメの「ネギ、大葉、胡麻、みょうが」を添えておうどんを頂いてみました。

江戸のDNAが目覚めたのがすっかり江戸人の気分になってきました。手軽に楽しめる江戸の味です。そうだ。初鰹も辛子でいただいてみましょうか。

銀座・三河屋 銀座8-8-18 TEL 3571-0136 FAX 3571-0157

www.ginza-mikawaya.jp

 

 江戸伝統の麺つゆ「煮ぬき汁」をご存知ですか?
 江戸伝統の麺つゆ「煮ぬき汁」をご存知ですか?