滅紫

「皇室の銀製ボンボニエール展」が始まりましたー宮本商行

「ボンボニエール」をご存知でしょうか?

Bonbonniere はフランス語でボンボン入れのことです。フランスやイタリアでは子供の誕生や結婚式、銀婚式などに菓子を配る風習があり、それが明治に入って日本皇室に採りいれられたものとのことです。

今回の展覧会では明治から平成までの皇室の慶事で実際に配られたボンボニエール40点を展示しています。

会場でまず目を惹くのは明治天皇の銀婚式で下賜された「鶴亀形」のボンボニエール、蓋の上に岩上の鶴と亀が付けられたもので、二匹の亀があしらわれた岩の部分からお菓子が入ります。展覧会のサブタイトルに「手のひらサイズの金工芸術」とあるように繊細で豪華な菓子器です。他にも鳥籠形、犬張子形、でんでん太鼓形、駕籠形、舞楽太平楽兜形、御所車形など超絶技巧と洒落た遊び心のあるデザインにただただため息が。

この日本の刀飾職人の高度な技が海外からの来賓の目を驚かせ、日本文化への理解を深めるのにも役立ったのは言うまでもありませんが、同時に明治維新後の廃刀令で職を失った刀飾職人への思いやりや日本の伝統文化を維持・継承し海外に知らしめたいという皇室の方々の思いも伝わってきます。戦後から平成に入ると棗形が増えてくるのも時代の流れを感じさせてくれます。

会場の宮本商行は明治13年創業の国内初の銀製品専門店で宮内庁御用達の老舗です。今回の展示品の内の4点は宮本商行の受注品と伺いました。

宮本商行では両陛下の「お印」をモチーフにした「梓」「ハマナス」入りの自社オリジナルボンボニエールの受注販売を始めています。お問い合わせは03-3538-3513まで

「皇室のボンボニエール展」特別協力 扇子忠(皇室研究家)は7月10日までhttp://www.miyamoto-shoko.co.jp

中央区銀座1-9-7陽栄銀座第2ビル1F 10:30~18:30 日祝休  入場無料

 「皇室の銀製ボンボニエール展」が始まりましたー宮本商行