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◆ 京橋物語5~南伝馬町から京橋へ

[隅田の花火] 2019年2月21日 09:00

京橋物語の5回目。前回からの続きです。

前回まで→ 【①】  【②】  【③】  【④】

 

関東大震災の後も大正時代の面影が残った南伝馬町。近代的なビルが立ち並ぶこの街は、銀座の復興していく様子を高い場所から眺め続けていくことになりました。椅子に座れば、とても気持ちが良さそうな眺望です。昭和の時代に入り、銀座通りの街並みも明らかに変わってきています。

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通りの左には、松屋の百貨店が既に開業しています。その奥にはうっすらと松坂屋も見え、銀座の街の復興は、この2つの百貨店の先導もあって急ピッチに進んでいるようです。

 

一方の昭和3(1928)年頃の南伝馬町の風景。通りには、路面電車・乗り合いバスが写り、活況を呈していることが分かります。星製薬のビルは改築が始まり、一番左の片倉館は増築によって大きくなりました。 

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昭和3年の秋には、昭和天皇の御大典(御大礼)が行われ、京橋に奉祝塔が立てられます。御大典というのは、即位の礼・大嘗祭といった一連の儀式のことです。大正天皇の時には、大正4(1915)年に行われたことは『京橋物語2』でご紹介致しました。

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今年2019年はその記念すべき年で、即位の礼が10月22日に行われるのはご存知の通りです。今年の即位の礼は、平成の時と同じように東京で行われますが、この昭和と大正の時には京都御所で行われたそうです。

 

そして、震災から7年が経過した昭和5(1930)年。震災復興事業に一つの区切りがつけられます。

s_hanabi_72-4.jpg震災で被害を負っていた星製薬のビルも装いが新しくなり、南伝馬町の街の復興も、これでひとまず終わりとなりました。とはいえ、大正時代の面影を残す南伝馬町の街並み。銀座通りを歩く人たちは一種の懐かしさを感じたのかもしれません。

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そして昭和5(1930)年3月下旬、帝都復興祭が開催されます。銀座通りには多くの市民が押し寄せ、復興した喜びを皆で分かち合います。

 

天を向く京橋の親柱と南伝馬町のビルの塔屋。記念の奉祝塔に、路面電車のダブルポール。その前に立つ群衆が見つめる先は、復興を終えた銀座の街です。

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今まで銀座を見守ってきた南伝馬町の街全体が、まるで銀座通りに向って「万歳!」と両手を上げ、復興した銀座の街を祝福しているようです。

 

もし中央区内で一度だけ、過去にタイムスリップすることができるならば、いつの時代のどこに行ってみたいですか?。私はこの素晴らしい写真の中のどこかを指定して、銀座通りを眺めてみたいです。左上の大同生命ビルのトンガリ屋根が良さそう。

 

 

でもやっぱり、右上に写る第一相互館の塔屋から、銀座通りを見下ろすのがいいかもしれないですね。

s_hanabi_72-7.jpg4丁目交差点に銀座三越も開業したこの年。銀座の街に町名変更がありました。4丁目までだった銀座は8丁目まで拡大、松坂屋銀座店が建つ尾張町の場所は銀座6丁目に変わりました。

 

そして翌年の昭和6(1931)年。南伝馬町にも同じことが起こります。

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橋が江戸以来の擬宝珠をやめたように、南伝馬町と周辺の街も江戸以来の町名をやめることを固く決心します。新たな時代へ向かおうとする意識のあらわれでしょう。選んだ新しい町名は『京橋』。それは、大正時代に形作られたモダンな街とモダンな橋が、名実ともに一体化した瞬間でした。

 

その翌年の昭和7(1932)年には、銀座4丁目交差点に服部時計店の時計台が建ちました。一方の京橋通りには、左手前に福徳生命ビルが竣工、京橋の街の顔が変わります。

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そして、京橋の街であの有名な建物を忘れてはいけません。京橋2丁目の星製薬と千代田館の間、千代田館の隣に建つことになるビルです。昭和初期の段階では、切妻屋根風なバラック、フランス料理店「鴻乃巣」が建っていました。

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昭和7(1932)年頃でしょうか。第一相互館から京橋2丁目を見ると、この時点で更地になったことが分かります。

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その建物はご存知、明治屋のビルです。昭和8(1933)年、千代田館の隣に竣工しました。下の絵葉書、僅かながら明治屋が写っています。

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こうしてみると明治屋のビルは、京橋の街に建てられたビルとしては、後発組だったことが分かります。因みに、この絵葉書に写っている建物で現在も残っているのは、この明治屋のビル、そして同じ年に竣工した、通り右奥に見える日本橋髙島屋だけかと思います。尚、銀座では同じ年に教文館ビルが建ち、現在も残っています。

 

またこの明治屋のビルは、地階と地下鉄駅を連結させて作られた建物で、建設中には、京橋駅まで地下鉄が走っていました。地下鉄銀座線は、始めから全通したわけではなく、浅草上野間が昭和2年に開通後、少しずつ開通区間を伸ばし、京橋駅までは昭和7年12月、銀座駅までは昭和9年3月に開通しています。

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写真提供:中央区立京橋図書館

 

銀座を中心に百貨店が進出し、地下鉄も開通したこの通りは、新しい客層を呼び寄せ、繁栄を極めます。しかしこの銀座通りの繁栄は、「銀座の復興を見守る」という、これまでの京橋の街の役割が終わったことを意味しました。

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この後、戦時色が濃くなり、統制がかかったのか、これ以降の京橋の絵葉書を見つけることができていません。ほぼこの形で太平洋戦争に突入し、終戦となりました。 

 

そして次回が最終回。これまで1~5回目までの長い物語となりましたが、画像のいくつかをクリックすると拡大画像や解説画像が現れるよう施してあります。もう一度振り返った上で、次回の最終回をご覧になっていただければ幸いです。

つづく。

 

 

 

GINZA TANAKA 東京マラソン2019 表彰メダル展示 2月28日まで 

[銀造] 2019年2月20日 14:00

 銀座通りの、貴金属店「GINZA TANAKA」は、店内にお雛様、端午の節句の飾り、クリスマス・ツリーの展示などで楽しませて頂いています。

今回は、東京マラソン2019の勝者が受賞する金、銀、胴のメダルが展示されていますので、ご報告します。

なお、この展示は2月28日までです。 ぜひ、お出かけになって、実物を御覧下さい。

銀座田中貴金属のアクセスなどについては、こちらをご覧ください。

https://www.ginzatanaka.co.jp/shop/ginza.html

 

 

落語界の化学反応!新ジャンル「ヲタク落語」とは

[Hanes] 2019年2月19日 18:00


こんにちは。新人特派員の(ハネス)です
2月13日(水)に歌舞伎座タワー5階にある歌舞伎座ギャラリーで開催された
「ぎんざ木挽亭 もえよせ番外編〜歌舞伎座ギャラリーでヲタク落語〜by TOKYO KOBIKI LAB.」に行ってきました。

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寄席に行くのは初めてでしたが、アニメ・漫画と落語を融合した
「ヲタク落語」というジャンルを知ったのも初めてでした
私自身、アニメ、漫画、ゲームの知識はゼロに等しく、理解できるか非常に不安ではありましたが、新ジャンルの落語を聞くのも勉強と思って東銀座駅で下車

■歌舞伎そば
落語は19時からだったので、「まずは夕食を...」と思い向かったのが、
友人のインスタフィードで流れてきて知った有名店「歌舞伎そば」
このブログでは、以前先輩特派員下町トムさんがご紹介しており、
歌舞伎座のすぐ裏にあるので、近場でご飯を済ませたい時は非常に便利です

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こちらは食券制となっており、私は「もりかき揚げ(470円)」を注文。
(名物として有名なのは、「ざるかき揚げ(490円)」です。)
お店の方に食券を渡し、席を選び、ゆっくり歩いてコートを脱ぐまでに要した時間は約20秒。
偶然タイミングが良かったのか、着席する前にそばが出てきました
これだけ手際が良かったら、本番前の歌舞伎役者さんも気軽に食べられそうですね。

DSC_3679.JPGのサムネイル画像

そばは女性でも無理なく食べられる量で、プラス70円で大盛りも可能です!
天ぷらの盛り付け方が珍しく、歌舞伎そばならでは感があります
天ぷらには、主ににんじん、玉ねぎ、さつまいもが入っており、
ちょうど揚げたてだったのか、サクサクの食感が楽しめました
ラストオーダーは18:15になりますので、夜ご利用の際はご注意ください。

■屋上庭園
夕食を済ませてもなお開場までに少し時間があったので、
歌舞伎座の屋上庭園(5階、無料)へ行ってみました
地上からでは分かりませんが、碑、灯篭、桜、椅子等のあるちょうどよい憩いの場となっています。

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庭園に出てすぐ右手側にある五右衛門階段からは、歌舞伎座の瓦屋根を間近で見ることができます

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(階段を下りた先は、「四階回廊~想い出の歌舞伎座~」です。)

歌舞伎座の至る所に鳳凰が見られることはご存知の方も多いかもしれませんが、
見つけると幸せになれる「反転した鳳凰」の話はお聞きになったことがありますか

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(これは普通の鳳凰です(笑))

気になった方、詳しくは先輩特派員である皐月の鯉の吹き流しさん杏葉牡丹さんの記事をご覧ください。

こちらの庭園は昼間にしか行ったことがありませんでしたが、
夜は他の建物に遮られずに月が見られるということもあり、
夜ならではの楽しみ方ができました

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■歌舞伎座ギャラリー
開場後、特派員の方々何名かにお会いし、話をしながらギャラリーの奥に進むと...
ギャラリーと言うだけあって、歌舞伎について学べるのみならず、
歌舞伎で使用する衣装、小道具(差金の先に付いた蝶等)、楽器等を見て、一部触ることができるようになっていました!
中には大人が乗ってもつぶれない馬もあり、
黒衣や後見、歌舞伎役者になった気分で体験しながら楽しめるなかなか面白いスポットです

■ぎんざ木挽亭 もえよせ番外編〜歌舞伎座ギャラリーでヲタク落語〜by TOKYO KOBIKI LAB.
寄席に入った際、初心者の私が思ったことが3つあります。
それは、高座が予想以上に高い、高座と客席が予想以上に近い、舞台が予想以上にカラフル(おそらく期間限定)ということです

こちらの舞台では、なんと先代の歌舞伎座で実際に使用されていた檜板や揚幕が用いられています。
歌舞伎座ギャラリーは、歌舞伎を見たことのない方や海外の方にも
歌舞伎に気軽に触れていただくことを目的に作られましたが、
そういった伝統的なものも取り込まれているので、歌舞伎ファンの方にも訪れていただきたいスポットです

前置きが長くなりましたが、今回はニコニコ動画にも出演されている春風亭吉好さんが登場。
ヲタク要素の浅いのものからとてもマニアックなものまでを盛り込んだ落語を披露し、
客席ではたびたび笑いが起こっていました!
ネタバレになるので詳細は割愛しますが、解説によると、1席に5種類以上のアニメや漫画の要素等が含まれることもあり、
特徴的、もしくは有名なセリフのいいとこどりということで、
知っている人は、「あー、分かる分かる」とテンションが上がるんだとか

一方、私のようにアニメや漫画とは無縁の人の場合、
セリフやキャラクター名にはピンとこないものの、話自体は十分に楽しめます
最後に披露された「寿限無の御隠居さんがヲタクだったら...」という設定のものは、
「古典落語の寿限無が現代文化と融合すると、これほどまでにも進化し、ふくらみを持つとは!」と、
むしろ感激してしまう構成で、これぞ落語界の化学反応だと思いました
そして、若い世代にも落語に興味を持ってもらうためには、
こうした工夫もありなのではないかと思いました

また、春風亭吉好さんがお色直し中に登場された方は、伝統芸能と共通点が見つからないような経歴をお持ちで、
その経歴に関するエピソードを上手に笑いにつなげていたのが印象的でした。

今回は落語の他に人気声優の利根健太朗さんを迎えた面白いトークショーもあり、
声優のお仕事や大学でとある有名俳優さんと同期だった話等を聞くことができ、
勉強になるとともに非常に貴重な経験となりました
これを機に、歌舞伎、落語、能、人形浄瑠璃等といった
日本を代表する伝統芸能にも触れてみようと思います!

 

 

本陣房でそばランチ 2〔銀座 本陣房〕

[ジミニー☆クリケット] 2019年2月19日 09:00

銀座2丁目、第27中央ビルの地下1階にある「銀座 本陣房」さんです

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このブログで、既に紹介済みのお店です

場所は、ちょうど、中央区役所昭和通りの中間あたりになります。

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蕎麦がおいしく、メニューも幅広く、店内は静かでゆったりしているので、ランチでよく利用させていただいてます

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本日のおすすめ、日替わり丼石臼挽き蕎麦を注文しました

本日の日替わり丼は、「海鮮五色丼

お蕎麦はあったかいのを注文。

五色丼は、まぐろねぎとろぶりサーモンしらすで、切り身が大きく新鮮です

海鮮丼とおいしいお蕎麦の組み合わせは最高ですね

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月曜から金曜までは、ランチタイム11時30分から14時30分まで、ディナータイム17時30分から22時までです。

土曜日曜祝日がお休みです。

ランチのローテーション入りしております

 

 

2019 早春の女神の庭

[サム] 2019年2月18日 15:00

DSC08703ELS'.jpgDSC08706RS'G.jpg 2月15日~22日までの8日間、ファンケル銀座スクエア(銀座5)では、10Fサロンスペース「ロイヤルルーム」を一般開放し、「早春の女神の庭」を開催中です。

現在年8回行なわれている「季節のガーデンイベント」の内、冬のガーデンイベントのひとつ。

今回のテーマは、「雪の女王から春の妖精へ」。

雪の女王の世界から、クリスマスローズや芽を出した球根、パンジー、ビオラが咲き乱れる春の妖精の世界が愛らしく演出され、誘います。

15日には、①13:30~、②15:00~ の2回、バイオリニストTSUMUZIの音楽イベントが開かれる他、期間中、育種ビオラを使った「ガーデニング ミニレッスン」や、個人育種家たちの個性豊かなパンジー・ビオラの展示・販売も行なわれます。

初日は小雪が舞う中でのオープニングとなりました。

 

 

創業50周年を迎えたギャルリーためなが―「アイズピリ展」始まるー

[滅紫] 2019年2月18日 14:00

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西洋絵画専門の画廊として1969年にオープンしたギャルリーためながが創業50周年を迎え、創業当初より紹介してきたポール・アイズピリの展覧会が2月14日から始まりました。為永さんのご挨拶で「50周年企画の最初に採りあげるのはアイズピリ以外は考えられなかった」とお書きになっているように画廊とはご縁の深い作家です。

アイズピリといえば子供、飛行機、自転車、魚、鳥、そして勿論花とサントロペ、ベニスなど、暖かい色彩の軽やかな作品が多く、個人的には住まいに飾るのはアイズピリがいいなといつも作品を見ながら感じています。(買えると更に嬉しいのですが)。40点も並んでいて見ているだけで幸せな気分にさせてくれます。

創業者の為永清司氏が画廊を開いた1969年は西洋美術館が出来てまだ10年余り、日本人の西洋絵画に対する知識はまだまだの時代でした。当時の日本ではまだ無名だったエコールドパリの画家たち、モディリアニ、ヴァン・ドンゲン、キスリング、シャガールなどを紹介したのもこの画廊です。「創業期からともに歩んだ画家と画商の半世紀の軌跡」を是非ご覧ください。

 

ギャラリーためなが 銀座7-5-4

TEL 03-3573-5368 

10時―19時(日祝は11時―17時)