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◆中央区の史跡説明板 芝居町跡、蔦重書肆跡など新設される。

[巻渕彰/写楽さい] 2011年4月11日 09:00

このほど新設された中央区教育委員会の史跡説明板を簡単に紹介したい。

 

0913_301_110410setumeiban.jpgまず、「堺町・葺屋町芝居町跡(写真上)は人形町交差点から北西に向かった人形町通りに設置された。江戸三座のうち、中村座は慶安4年(1652)に堺町へ移転してきた。市村座は寛永11年(1635)に葺屋町で創設された。その後、天保の改革で天保13年(1842)浅草猿若町に移転させられるまでの約200年間、芝居町として栄えた由緒ある一帯である。

 

つぎの「蔦屋重三郎「耕書堂」跡(写真中)は、大伝馬町本町通りに立てられた。蔦屋重三郎は「蔦重」と呼称され、書店・版元・プロデューサーとして活躍した。寛延3年(1750)新吉原で生まれ、天明3年(1783)この地、通油町に進出し、地本屋として「耕書堂」を開いた。大田南畝、山東京伝などの戯作者や北斎、歌麿、写楽といった絵師の作品を出版してきた、江戸文化形成の立役者といえよう。

 

最後は、昨年9月設置であるが、「馬込勘解由屋敷跡(写真下)で、宝田恵比須神社近くの大伝馬町にある。馬込勘解由は家康入府で江戸城内の宝田村(呉服橋御門辺り)を与えられたが、江戸城拡張でここ大伝馬町に移転してきた。南伝馬町とともに道中伝馬役を務めた。屋敷内には旧地の鎮守、恵比須神が祀られ、それが「べったら市」で知られる、現在の宝田恵比須神社となった。●巻渕彰