2020 赤紫色の「シラン」の花畑
新型コロナウイルス対策の特措法に基づく緊急事態宣言の延長で、不要不急の外出自粛、"巣ごもり" 生活の継続を余儀なくされていますが、密閉·密集·密接の "3密" を避け、近所で、花を愛でながらの散歩は、ささやかな気分転換です。隅田川中央大橋下流左岸に沿った佃公園では群生する紫蘭(シラン)が見頃を迎えています。
シランはラン科の多年草。鉢植えでも、露地植えでも楽しめる、ラン科の中では比較的丈夫で育て易い品種とされ、春先、基部の卵形状の、水分や養分の貯蔵組織の「偽球茎」(バルブ)から被針形の葉を伸ばし、GW前後に、花茎の先に赤紫色の華麗な花を下向きに数輪付けます。6枚の花弁(外花被片3、内花被片3)の内、内花被片は側花弁と特徴的な形状の唇弁で構成されます。 種からも増やし易いため、新種の交配育種も盛んで、涼しげな白花の「白花紫蘭」(別名白欄)、唇弁の先端に口紅を塗ったような「口紅紫蘭」、全体に青紫色を帯びた「青花」、側花弁が唇弁化した「三蝶咲き」、葉の縁が白い斑入りの「覆輪紫蘭」などが作出されています。