蛎殻町の松

河村瑞賢をもっと知るために

中央区にゆかりの深い歴史的人物のひとり、河村瑞賢(1618〜1699)をご存じでしょうか。
中央区新川に「河村瑞賢屋敷跡」「新川の跡」などがあり、中央区観光検定のテキスト「歩いてわかる中央区ものしり百科」でも彼の功績が説明されています。
私は中央区に興味を持ち始めて以降、特に江戸時代の前期に、誰がどんなことをしたのかに興味を持っています。このたび、伊東潤著「江戸を造った男」(朝日新聞出版、2016.9)を読みました。河村瑞賢は、東廻り航路・西廻り航路の開設、淀川治水などが主な功績として挙げられていますが、実は波瀾万丈の人生を送り、多くの悲しみと多くの努力で世のため人のために尽くした商人であったということが、この本でよくわかりました。
彼の人生を一冊で描いているので、時間はゆっくり過ぎます。1600年代の幕藩体制、1657年の明暦の大火(振袖火事)での彼の悲しみと功績、新井白石との交流、晩年に至るまでの活動など、涙なしでは読めません。
ご興味ある方はぜひ読んでみてください。超オススメです。