はじめ

初めての「東証Arrows」見学

2024年2月22日、東京株式市場で日経平均株価がバブル経済期の1989年12月29日につけた史上最高値を34年ぶりに更新しました。経済ニュースによると、市場予想を上回る米国エヌビディア社(AI用チップメーカー大手)の決算発表を受けての動きのようです。
そこでふと思いつき、東京証券取引所の見学施設「東証Arrows」を訪ねることにしました。予約のいらない「自由見学」もできるようですが、初めての訪問で勝手がわからないので「案内付き見学ツアー(無料)」をネット予約。2月末に約60分(ビデオ上映:約10分+東証Arrowsの説明:約50分)のプログラムに参加しました。

 初めての「東証Arrows」見学

現・東京証券取引所ビルは、1982年着工。工事に6年の歳月を費やし、1988年に全館(市場館・本館)竣工。重厚な印象の石壁には、最高級の稲田石(白御影石の代表的な銘石。茨城県笠間市稲田地区で採掘される花崗岩で、「白い貴婦人」とも称される)が使われています。
東口玄関(写真左上)は、風水で良い運気が入ってくるといわれている辰巳の方角。「東証Arrows」への入場は、反対側の西口見学受付入口(写真右上)からとなります。

 初めての「東証Arrows」見学

マーケットセンターは、東京証券取引所のマーケット部門が売買監理業務を行っている場所で、取引がデジタル化される1999年4月までは、約2000人の証券マンが株の売買を行う株券取引立合場でした。直径17m、高さ10mの巨大なガラスのシリンダーの上部でぐるぐる回っている巨大電光掲示板「チッカー」。取引量が増えるほど、回る速度は4段階で速くなります。
ちなみに、赤は縁起のよい色なので、赤い数字は「赤字(あかじ)」ではなくプラス(前日よりも株価が上昇)の値。マイナス(前日よりも株価が下落)の値が緑色で表示されます。

 初めての「東証Arrows」見学

上場の鐘(写真左上)は、東京証券取引所に上場する企業が取引を開始する初日の上場セレモニーで5回打たれます。5回という回数は「五穀豊穣」に由来しており、企業の繁栄への願いが込められているそうです。また、大発会(新年最初の取引日)や大納会(年末最後の取引日)でも打たれます。

とうしくん(写真右上)は、「証券知識普及プロジェクト」マスコットキャラクターで、10月4日に日本橋兜町で生まれた男の子という設定です。

 初めての「東証Arrows」見学

株式投資体験コーナーでは、仮想の証券市場で配信されるニュースや会社情報を判断材料に、株式の売買を体験できます。今度「株式投資体験」のコース(約30分)に参加したいと思いました。

 初めての「東証Arrows」見学

見学記念品コーナーの自動販売機で、JPX(※)ロゴ入りオリジナルグッズを購入することができます。ボールペンやTシャツ等の記念品の定番アイテムに加え、兜神社のお守りが販売されていました。
※JPXは、東京証券取引所の親会社である日本取引所グループ(Japan Exchange Group, Inc.)の略称。

「東証Arrows」では、今回私が参加した「案内付き見学ツアー」以外にも、「企業向け講義」「大学生向け講義」「株式投資体験」「誰でも講義・投資体験」といったコース(何れも無料)が用意されています。詳しくはこちらから。