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晴海に新しい平和モニュメントが登場

こんにちは。緊急事態宣言が発出されて以降、ウォーキングがてら季節の花やパブリックアートを愛でるのが趣味になったRIEdelです。
先日、晴海エリアを歩いていたところ、トリトンスクエア前の公園に新しいモニュメントが設置されているのに気づきました。近寄ってみると、そこには様々な競技に挑むアスリートたちの姿を描いた十数枚のモザイク画が。
「オリンピック・パラリンピックと平和」をテーマに、区内16の小学校の子どもたちが作成した原画をもとに、障害のある方が制作に協力してモザイク板版に仕上げたものだそうです。
16校分のモザイク画を、各小学校の歴史や特徴とあわせてご紹介します。

[常盤][久松][日本橋][京橋築地]小学校のモザイク画

[常盤][久松][日本橋][京橋築地]小学校のモザイク画 晴海に新しい平和モニュメントが登場

■常盤小学校(写真左上)
1873(明治6)年創立。校名は、常盤橋に近かったことと、常盤木(常緑樹)のようにいつも若々しく永遠に発展することを願ってつけられた名前だそう。モザイク画はテニスをする人。

■久松小学校(写真右上)
1873(明治6)年創立。呉服屋や小間物問屋が集まる日本橋の商業地区にあります。モザイク画には太陽に照らされた地球の上に笑顔いっぱいの男の子と女の子が描かれています。

■日本橋小学校(写真左下)
1877(明治10)年開校の十思小学校と、1901(明治34)年開校の東華小学校が合併し平成2(1990)年に誕生。今、日本橋小学校が立っている場所には、明治の初め頃には西郷隆盛屋敷があったそうです。モザイク画は、平和の象徴の鳩と虹を眺める、オリンピックとパラリンピックのアスリートでしょうか。

■京橋築地小学校(写真右下)
1909(明治42)年開校の京橋小学校と、1910(明治43)年開校の築地小学校が合併し平成4(1992)年に誕生。近所には築地場外市場、築地本願寺、波除稲荷神社などがあり、子どもたちは地域の大人に見守られながら成長していきます。モザイク画はバスケットを楽しむ二人の女の子。

[中央][阪本][月島第三][月島第一]小学校のモザイク画

[中央][阪本][月島第三][月島第一]小学校のモザイク画 晴海に新しい平和モニュメントが登場

■中央小学校(写真左上)
1877(明治10)年開校の鉄砲洲小学校と、1901(明治34)年開校の京華小学校が合併し平成5(1993)年に誕生。緑と木に囲まれた素敵な校舎は2013年度のグッドデザイン賞を受賞しています。モザイク画は髪や瞳の色の違う子どもたちが笑顔でこちらを向いている図。

■阪本小学校(写真右上)
「第一大学区第一中学区第一番官立阪本小学校」として1873(明治6)年に設立されました。卒業生には作家の谷崎潤一郎がいます。モザイク画にはサッカーを楽しむ男の子二人と、それを見ているお友達です。

■月島第三小学校(写真左下)
1935(昭和10)年、東京市月島第三尋常小学校として開校。運河と海に囲まれた東京のウォーターフロント晴海地区に建つ唯一の小学校です。モザイク画は、真剣な表情でバトミントンに挑む二人。

■月島第一小学校(写真右下)
1906(明治39)年に開校。明治期に埋め立てられた月島第一号埋め立て地に建っています。もんじゃストリートに一番近い小学校。モザイク画は、うーん、東京2020大会で初めて実施されるスポーツクライミングかな?

[明石][泰明][月島第二][有馬]小学校のモザイク画

[明石][泰明][月島第二][有馬]小学校のモザイク画 晴海に新しい平和モニュメントが登場

■明石小学校(写真左上)
1908(明治41)年に東京市明石尋常小学校として開校。学校のある明石町は1899(明治32)年まで外国人居留地でしたが、居留地制度が廃止されると日本人が住むようになり、小学校が必要になりました。2012(平成24)年に建て替えられた新校舎は昔の意匠を受け継ぎ、局面を多用した優美なデザインです。モザイク画は車いすテニスをはじめとするパラリンピック公式競技が複数描かれています。

■泰明小学校(写真右上)
東京府公立泰明小学校として1878(明治11)年に創立されました。銀座のみゆき通り沿いに建つ西洋風の瀟洒な校舎は、関東大震災後の復興小学校の一つとして1929(昭和4)年に建設されたもので、東京都の歴史的建造物に指定されています。文豪・北村透谷、島崎藤村、金子光春などの母校でもあります。モザイク画では、男の子がスケートボードでかっこよくジャンプしている姿をとらえています。

■月島第二小学校(写真左下)
1909(明治42)年に開校。1905(明治38)年に勝どきの渡しができたことで、築地と月島の交通が便利になり人口が急増。月島第一小学校だけでは教室が足りなくなったため、勝鬨橋の近くにこの小学校が作られました。モザイク画はアーチェリーの矢を射る人。地球が的になっている構図がユニークですね。

■有馬小学校(写真右下)
1874(明治7)年に開校。旧・久留米藩主・有馬頼咸(ありまよりしげ)氏の寄付によって設立されたため、有馬小と名付けられました。モザイク画は、男子器械体操のようですね。

[豊海][明正][佃島][城東]小学校のモザイク画

[豊海][明正][佃島][城東]小学校のモザイク画 晴海に新しい平和モニュメントが登場

■豊海小学校(写真左上)
1980(昭和55)年に開校。朝潮運河をはさんで晴海の選手村の向かい側に位置しており、東京2020オリンピック競技大会期間中は、ブラジル選手団のファミリーアンドフレンズラウンジ(選手等が家族や友人と触れ合う憩いの場)や選手のウォームアップ、クールダウン等のトレーニングを行う場を提供するそうです。モザイク画は柔道の一本背負いが今まさに決まろうとしている瞬間を描いたもの。東京2020大会でもこんなシーンが見られるといいですね。

■明正小学校(写真右上)
関東大震災で焼失した霊巌島尋常小学校と越前堀尋常小学校が合併し、1927(昭和2)年に誕生。新川地区のど真ん中に立地し、親子3代、4代にわたって通っている人たちもいる歴史ある学校です。モザイク画では、砲丸投げや槍投げ、ハードル等の陸上競技を描いています。

■佃島小学校(写真左下)
1888(明治21)年に佃島尋常小学校として開校。佃島の漁業組合の細川源治郎氏が中心となり、町の人たちと協力してこの小学校を作りました。「佃島」の名前の由来となった大阪の佃小学校とは姉妹校だそうです。モザイク画は東京2020大会で初めてオリンピック競技になるサーフィン。

■城東小学校(写真右下)
寶田小と南槙町小が合併して誕生した京橋昭和小と、日本橋城東小が合併して、1962(昭和37)年に誕生。校舎のあった東京駅前地区の再開発に伴い、現在は区立坂本町公園内に移転中。新校舎は2021(令和3)年竣工予定の高層ビル内(!)に入居予定だそうです。学校が入るのはビルの1~4階部分で、4階にはちゃんと校庭も作られるとのこと。モザイク画は、下肢障がいや上肢切断の選手が座った状態で行う「シッティングバレーボール」です。

アクセス情報:「オリンピック・パラリンピックと平和」のモニュメント

アクセス情報:「オリンピック・パラリンピックと平和」のモニュメント 晴海に新しい平和モニュメントが登場

■晴海第三公園(サウストリトンパーク)
東京都中央区晴海1-8-14
都営大江戸線「勝どき駅」 A2a・b出口(月島駅側)より徒歩4分
東京メトロ有楽町線・都営地下鉄大江戸線「月島駅」10番出口より徒歩9分