Hanes

べったら市開催日限定販売!
知る人ぞ知る江戸の味・梅花亭「切山椒」


こんにちは。Hane(ハネス)です。
これまでに数人の特派員の方々がご紹介された通り、10月19日・20日に3年ぶりに日本橋恵比寿講「べったら市」が開催されました。
べったら市は江戸時代から続く伝統行事で、寶田恵比寿神社から椙森神社までの一帯を中心に名物のべったら漬けの露店約20店をはじめ、数えきれないほどの露店で賑わいます。
通りには日本の伝統行事を楽しむ訪日外国人観光客の姿もあり、徐々にコロナ前の日常が戻ってきたことを嬉しく思います。

 べったら市開催日限定販売!知る人ぞ知る江戸の味・梅花亭「切山椒」


元々江戸城内にあった寶田恵比寿神社には、幕府伝馬役馬込勘解由徳川家康から授かった恵比寿神が祀られており、御朱印の授受も行われていました。
ひしめく露店の中で神社の場所がすぐにわかるよう、神社の前には大きな赤い提灯が浮かんでいました。

 べったら市開催日限定販売!知る人ぞ知る江戸の味・梅花亭「切山椒」


なんて言ったって3年ぶりのべったら市!
近くにある「馬込勘解由の碑(べったら市の由来)」で歴史のおさらいも忘れません。

 べったら市開催日限定販売!知る人ぞ知る江戸の味・梅花亭「切山椒」


江戸時代に柳森神社、烏森神社と並び江戸三森のひとつと称された椙森神社も、べったら市開催日は参拝のための行列ができ賑わっていました。
寶田恵比寿神社と同じく、この神社にも恵比寿神が祀られており、福徳・商売の神として信仰されています。

 べったら市開催日限定販売!知る人ぞ知る江戸の味・梅花亭「切山椒」


元々この界隈には美味しいお店が多く、2018年10月に「日本橋で話題の煮干しパスタランチ@sisi煮干啖」でご紹介したパスタのお店も近くの日本橋小舟町にあります。
しかし、この日はお祭り気分が味わえることもあり、お昼時には近隣の会社員の方々の姿も見かけました。
露店では、お好み焼き、焼きそば、焼き鳥、ソーセージ、ベビーカステラ、焼き栗、さらにはご当地グルメや諸外国グルメの露店まで並んでいました。

勿論、名物のべったら漬けの露店にも立ち寄りました。
「皮つき」「皮なし」のべったら漬けが販売されており、公共交通機関でもべったら漬けを持ち帰りやすいよう匂いがもれないよう工夫して商品を渡すお店も目に入りました。

 べったら市開催日限定販売!知る人ぞ知る江戸の味・梅花亭「切山椒」


皆様の中には、大根1本分のべったら漬けは食べきれないと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、露店にはハーフサイズやスライスされたべったら漬けは見当たりません。
その理由は、縁起ものなので切らないで売る伝統があるから。
ただ希望すれば、お店によっては購入後に切ってくださるところもあるそうです。

 べったら市開催日限定販売!知る人ぞ知る江戸の味・梅花亭「切山椒」


べったら漬けはたくわんと比べるとあっさりした漬物で、単品でもついつい手がのびてしまうほど。
1人暮らしでも食欲の秋なら余裕で1本食べられてしまいそうです!

特派員になって初めて訪れたべったら市では、べったら漬けの露店を中心に見て回りましたが、2回目の参加となる今年の目的は、べったら市開催日限定で販売される山椒風味の求肥菓子「切山椒」
知る人ぞ知るべったら市名物で、本ブログでは、2013年10月に先輩特派員橘さんが「切り山椒(梅花亭)」でご紹介していました。

切山椒を販売しているお店は数店ありますが、今回訪れたのはべったら市会場から程近くに店を構える嘉永3年(1850年)創業の菓子店・梅花亭
べったら市に露店は出さず、店頭で切山椒喜利羊肝(栗むし羊羹)、その他の和菓子を販売しています。

 べったら市開催日限定販売!知る人ぞ知る江戸の味・梅花亭「切山椒」


その中でも特に切山椒(1袋500円)は人気商品。
べったら市が開催される2日間しか発売されないという幻のお菓子で、なおかつ作りたてを提供しているため、一度に販売できる数が限られています。
私が訪れた際には既に完売しており、約1時間後にまた切山椒の販売を始めるとお店の方から情報を入手。
30分後に様子を見に行くと、お目当ての品はまだ準備中。
露店を見ながらできあがりを待ちますが、さらに15分後に様子を見に行くと既に切山椒の販売が始まっていました!
慌てて並び、何とか最後の1袋を購入することができました。

初めて手にする切山椒がどのようなものなのか気になっていてもたってもいられず、歩道の端の方で袋の中を覗いてみました。
そこには、紅・白・緑の厚みのある柔らかい餅のようなものがずっしりと入っており、これが江戸時代から親しまれてきた切山椒なのかと感激。

 べったら市開催日限定販売!知る人ぞ知る江戸の味・梅花亭「切山椒」


袋には、久保田万太郎氏の俳句「ふりしきる 雪の明るさ 切山椒」、切山椒と喜利羊肝(粟むし羊かん)のいわれが記されています。
(余談ですが、切山椒は正月にも食べられており、新年の季語とされています。)
原材料は、砂糖、新粉、山椒、着色料のみ。
もち米を使用しているわけではないのでのびはしませんが、弾力のある柔らかさが特徴で、1つ食べただけでも結構満足感があります。

 べったら市開催日限定販売!知る人ぞ知る江戸の味・梅花亭「切山椒」


ほんのり香る山椒を楽しんでから切山椒をいざ口に入れてみると、控えめながらも山椒の存在感が感じられて美味。
初めての方でも食べやすいのではないかと思います♪
梅花亭では毎年丹精込めて切山椒を手作りしているため、形はまちまち。
しかし、それこそが江戸の切山椒を彷彿させるようで記憶に残りました。
来年べったら市に行かれる方は、ぜひべったら漬けの他に梅花亭の切山椒や喜利羊肝も味わってみてはいかがでしょうか?

本記事の執筆にあたり、梅花亭の皆様にご協力をいただきました。
改めて御礼申し上げます。

ご紹介店舗情報

梅花亭 小伝馬町店
住所:東京都中央区日本橋小伝馬町12-5
営業時間:月〜金 10:00〜17:00
定休日:土・日・祝日
電話番号:03-3661-7604
アクセス:地下鉄日比谷線 小伝馬町駅1番出口 徒歩1分
公式ウェブサイト:https://www.baikatei.asia/