滅紫

3年ぶりの「三井のおひな様」公開中ですー三井記念美術館

春の風物詩「三井家のおひな様」が3年ぶりに公開中です。三井家歴代の夫人達旧蔵のおひな様が各部屋にずらりとならんでいるのはいつ見ても壮観です。圧巻は幅3mに及ぶ浅野久子氏寄贈の段飾り。そして婚礼調度のミニチュア版の「雛道具」。何とその女乗り物(駕籠)や鏡立などにもすべて三井家の家紋が入れてあります。あまりの精巧さと上品な美しさに溜息が出てしまいます。十軒店の名工二代永徳齋(1858-1926)製のものもあります、明治大正期になっても十軒店のひな人形は有名だったのですね。江戸期から昭和初期までのおひな様が出品されていますので、おひな様のお顔や装束の変化も合わせてご覧になれます。

 

 3年ぶりの「三井のおひな様」公開中ですー三井記念美術館

中央区ではありませんが、お隣の丸の内に昨秋展示ギャラリーを移した静嘉堂@丸の内では「お雛さまー岩崎彌太郎邸へようこそ」展を開催中。三井家と三菱・岩崎家のおひな様を同時期にご覧になれます。静嘉堂@丸の内が入っている明治生命館は岡田信一郎設計で昭和9年竣工の昭和の建築で最初の重文指定となった建物です。岡田信一郎は第三期の歌舞伎座(大正13年完成)の設計者としても知られていますね。ご存知の通り三井記念美術館のある三井本館も重文ですからおひな様と重文建築物両方を楽しめる欲張りな展覧会にお出かけになりませんか。

「三井家のおひなさま」三井記念美術館 4月2日まで10時~17時 月曜休館 入館料1000円(シニア800円)

「お雛さまー岩崎弥太郎邸へようこそ」 静嘉堂@丸の内 3月26日まで(予約制) 10時~17時 月曜休館 1500円