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創建時の姿に。東京駅赤レンガ駅舎

[小江戸板橋] 2012年10月13日 08:30

先輩:とうとう完成したね。東京駅の赤レンガ駅舎。

後輩:ここはニュースで、連休明けのサラリーマンの出勤風景になる所ですよね。

    先輩、昼飯ご馳走してくれるって言うから付いて来ましたけど、駅ですか・・・。

    俺、鉄ちゃん(鉄道マニア)じゃないんですけど。

    でも、休日とは言ってもメチャメチャ、人がたくさんいませんか。

先輩:5年以上かけた保存・復原工事が終わり、10月1日にグランドオープンしたんだよ。

    みんな、その姿が見たくて来ているんだよ。

後輩:駅の建物を、ですか。

    うーん。あまり関心なかったけど、改めて見ると、凄いことになっていますね。

    赤レンガ駅舎って、なんか、かっこいいですね。

先輩:中央停車場、東京駅が開業したのは1914年。大正3年。

    約100年前の姿に復原されたんだよ。

 

後輩:レンガって、100年も持つものなんですか。

    「三匹の子ぶた」の家は、吹き飛ばなかったけど。

先輩:明治・大正当時の建築技術の粋が活かされていたんだ。

    一万本の松の杭を打ち込んで基礎を作ったり、鉄骨でレンガを補強したり、

    強度の高い材料を用いたりしている。

    大正12年(1923年)の関東大震災の時でも、致命的な被害を被ることなく、建ち続けていた。

    それが、昭和20年(1945年)の大空襲で、ドームと3階部分が焼失し、2階建ての駅舎に修復された。

    八角屋根のドームも、なかなか味わいがあったな。

後輩:木の杭で建物を支えていたんですか。

先輩:それを、新しく鉄筋コンクリートで土台を作り直したんだ。

    そして、最新の免震装置352台、オイルダンパー158台を設置し、

    総重量7万トンの駅舎を支えている。

    世界でもトップクラスの工事が行われたことを考えると、日本の持つ技術力にワクワクしないかい。

後輩:なんか「トリハダ」ですね。

    数字は大きすぎて、ピンと来ませんけど。

先輩:基礎部分の構造もそうだが、屋根や壁、室内装飾の隅々にも、

    多くの技術者や職人さんたちの、心血注いだ技が現されている。

    100年前の匠たちが築き、維持管理・補修をしてきた技術者に代々受け継がれ、

    更に、これからの100年に向けて、現在の最高の技術によって復原された。

 

後輩:ドームの天井を、双眼鏡で見ている人がいますよ。

先輩:いろんな装飾レリーフが隠れているんだよ。

    探してみるのも面白いぞ。

後輩:先輩のお勧めポイントってあるんですか。

先輩:正面玄関の御車寄せ周辺を見る。

    それから、東京ステーションギャラリー(美術館)のレンガ壁。

    戦災で炭化した木製レンガが見られる。

後輩:レンガ壁ですか・・・。

先輩:お前は、実用的な方がいいんだな。

    それなら、周辺のビルから駅舎全体を見渡す。

    特に、レストランの窓越しに、夜のライトアップされた情景を眺めれば、おとなのシーンを演出できる。

後輩:彼女も喜んでくれますよね。

    うふふっ。

先輩:駅舎の上の空の広がりも実感できたらいいな。

    御幸通りを結んで皇居前広場に広がる空間は、

    首都東京、日本の玄関としての風格を現していると思う。

    多くの人の思いが込められた空間だ。

    そして工事は、今も休むことなく続いているんだよ。

 

後輩:あのー先輩、腹減ったんですけど。

先輩:駅舎内にある東京ステーションホテルで、ビーフシチューってのはどうだ。

後輩:あざーす。ご馳走さまです。

     

※観光協会事務局より

東京駅自体はは千代田区になりますが、八重洲地下が中央区ということもありますので掲載させていただきました。

 

 
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