[サム]
2012年1月10日 08:30
1月7日は「七草」。
6日年越し、7日正月を祝う地方もある通り、正月行事の一つの節目にあたり、この日の朝に、無病息災を願い、春の七草(せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ)を入れた七草粥を食する行事。
ここ築地波除稲荷神社では、午前11時より祭典が行なわれ、その後境内にて約100名分の七草粥が無料で振舞われた。(別途新春お神酒も・・・)
古来中国では正月7日(人日)に羹(吸い物)にした7種の菜を食べ邪気を祓う風習があり、我国でも、平安期には正月最初の子の日に野に出て若菜を摘む古俗があり、正月15日(小正月)に七種粥といって7種の穀物で作った粥を供御する風習と結びつき、七草粥となったのであろうと云われている。さらに江戸時代に「人日の節句」(七草の節句)として五節句のひとつとして定着していったとされる。
正月の馳走に疲れた胃腸を労り、青菜の不足しがちな冬場の栄養補給の一面も見逃せず、古からの知恵をも感じさせる行事。
[滅紫]
2012年1月 7日 08:30
新年も3が日があっという間に過ぎ、4日の今晩は初芝居!
新橋演舞場の正面入り口には真ん中に「大入」と貼られた積物、門松、ロビー中央には鏡餅と大羽子板。ロビーを行きかう観客の和服姿も華やかな訪問着や振袖が多くお正月の劇場らしい雰囲気を一際目立たせている。
夜の「矢の根」は歌舞伎十八番の一つで定番正月狂言の曽我物。江戸歌舞伎で正月興行に「曽我物」を初春狂言として上演するのが定まったのは享保時代(1716~36)。活力の漲る荒事に一年の安泰と五穀豊穣を願う意味をこめてのことという。
「矢の根」は享保14年(1729)2代目団十郎が正月の中村座で演じたのが初演。正月から5月までの113日、5日間休んだだけで5度の日延べをする記録的な大入りで大当たりとなり、その大当たりの金で「矢の根蔵」という蔵を作った。この蔵のあとが今日の「矢の倉」の地名のおこり。―という説もあるが、今の東日本橋1丁目あたりに幕府が米蔵を建てた、以前は字句通り矢を保管する倉が近くにあったから。 ―という説もあり定かではありませんが、好みとしてはこの「矢の根」の大当たりというのが楽しいですね。
「正月に上演すると元旦に伊勢神宮に行って玉砂利の上を歩くような清浄感を味わえる狂言」と今回演じる三津五郎さんがインタビューで語っているのが本当にぴったりの演し物です。
舞台正面の市松障子が上がると曽我五郎が車鬢、仁王襷の荒事の主人公らしい出で立ちで登場します。大根を鞭にしていざ出発!あっという間の短い狂言ですがいかにも新春らしくて楽しめます。
夜の部は五代目富十郎追善の吉右衛門さんと鷹之資さんの「連獅子」、菊五郎さんの「め組の喧嘩」、30人余りの鳶が舞台一杯に勢ぞろいすると壮観。座敷に獅子舞も入って一層新春気分を盛り立てます。
昼の部は「相生獅子」「金閣寺」「加賀鳶」
新春歌舞伎は華やかで分かりやすい狂言が多いので初めてご覧になる方にもお楽しみいただけると思います。一味違った初春気分を味わいに劇場におでかけになりませんか?
チケットホン松竹:0570-000-489(10:00~18:00)26日千秋楽