言わずと知れた老舗楊枝専門店、さるやさん。
雑誌やテレビでもよく紹介されているのでご存知の方も多いでしょう。
創業は宝永元年(1704年)だそうですから、300年以上の歴史があります。
さすが老舗、店内はまるで博物館。短い楊枝にも長い歴史があります。
楊枝というと、ついお昼休みにおじさんが「いや~、食った食った」と
お腹をさすりながら口にくわえているアレを思い浮かべてしまいますが、
いえいえ、とんでもない!楊枝というのは平安~鎌倉時代に日本に
伝わった、インド生まれのれっきとした「仏家の具」なのだそうです。
さるやの楊枝は、上質の黒文字の木を使い、1本ずつ職人さんが丁寧に
小刀で削って作っています。樹皮の香りが命なので、必ず皮つきです。
(左)桐の千両箱入りはお祝いやお年賀に。私も新年に干支の寅のものを買いました。
(中)お裁縫セットやお守袋などの小物も
(左)可愛い楊枝入れ
私のお気に入りは、ここの辻占楊枝。1本ずつ紙が巻きつけられてあり、
広げると粋な恋の都都逸が・・。花柳界や料亭など粋筋の方々が
ごひいきというのもうなずけます。
「昼休みのおじさん」たちも、さるやの楊枝を使えば
「江戸の粋な旦那」の気分が味わえますよ~。