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◆観光協会「まち歩きツアー2010」はじまる。文化コース 「『新参者』の舞台・人形町コース」

[巻渕彰/写楽さい] 2010年7月10日 20:55

7月10日(土)、中央区観光協会主催「まち歩きツアー2010」がいよいよ始まった。文化コースの幕開けは「『新参者』の舞台・人形町コース」。TBS系列テレビドラマ『新参者』(2010/4-6放送)で登場した日本橋人形町商店街をめぐり、ロケの場所や下町情緒が漂う町並みを探訪する。コース案内は中央区のボランティアガイド「中央区文化財サポーター協会」が実施した。この日は、梅雨時ながら束の間の晴れで気温は30℃、日差しも強かったが、緑陰のそよ風は暑さを和らげてくれる。 

 

0913_100710ningyo_cho.jpg定刻の午後2時、抽選で選ばれた参加者15人は集合地の水天宮社務所前から出発する。行列をなす名物の人形焼き店を横目に、甘酒横丁へ歩を進めた。「たい焼き店」「和菓子店」「煎餅店」など、ドラマの舞台となった店舗が軒をならべる中心地だ。テレビの影響か、相変わらず人出は多い。「この店があの場面だったのか」と、参加者から納得の会話が聞こえる。旧浜町川(浜町河岸)の緑道を渡り、浜町公園の「清正公寺」を参詣。明治座を眺めつつ、清洲橋通りを「久松警察署」へ。ドラマでは「日本橋警察署」の設定となった場所である。

 

ここから南に戻り、「末広神社」(写真上左)へ寄る。この辺りは江戸前期に元吉原があったところ。やがて歩くと、戦災で焼け残った家並みが懐かしい一帯となる。人形町通りでは歌舞伎で知られる「玄冶店跡」、寄席「人形町末広跡」、老舗の「刃物店」を見てまわる。「大観音寺」からはしっとりとした路地へ。手押しポンプの井戸水につぎつぎと手を濯ぐ参加者の姿があった(写真上右)。料亭が軒を連ねる路地は人形町ならでは粋な風情だ(写真下左)。「西郷隆盛屋敷跡」を経て、「小網神社」へ。中央区民文化財となっている社殿には歴史が刻まれている(写真下右)。最終地は「谷崎潤一郎生誕地跡」、中央区が誇る文豪の足跡を顧みる。ここで約2時間のまち歩きを終えた。

 

実施後の参加者の感想は、「楽しくて、あっという間の2時間だった」「人形町で毎日買い物しているが、この地域のことがよく分かり、勉強になった」「分かりやすい説明が良かった」「谷崎潤一郎のことがよく理解できた」などで、全体的には「楽しく、面白かった」との声が寄せられる。"新参者"も"古参"も、人形町歴史散歩を楽しんだ一日で、全員が「まち歩きツアーに、また参加したい」と、うれしい反響だった。

 

◇11月まで開催される、中央区観光協会主催「まち歩きツアー2010」の詳しい情報は、中央区観光協会HPをご覧ください。

 http://www.chuo-kanko.or.jp/machiaruki/index.html?itemid=5867