夏の涼みは、水辺が最高です。
波の揺らめき、光の跳ね返り。水面を渡る風の輝き。
東京湾へ流れ出る河川に沿って散策すると、かつての江戸が水の町であったことを思い出させてくれます。
お江戸八百八町は、縦横に張り巡らされた河川や掘割を行きかう、舟運によって支えられた街でした。
さて、海水温の上昇による異常気象、クソ暑い(もはや、穏やかな表現ができません・・)日中をどう過ごすか。
夏の日盛りを、極上の時間に変える方法があるのです。
それは、隅田川、東京湾、荒川を巡る、水上バス「東京水辺ライン」への乗船です。
中央区には、3箇所の発着場があります。
隅田川の上流から、「浜町」、「明石町・聖路加ガーデン前」、「浜離宮」です。
運行コースによって、立ち寄る発着場が異なりますので、事前の確認が必要です。
さあ、今日は墨田区「両国」から乗船し、「浜離宮」へ隅田川を下ってみましょう。
コース名は、「両国・お台場クルーズ」。
乗船券は、ワンコイン(500円)。発着場で「浜離宮の入園料」も一緒に購入しておきましょう。
両国を出航して、「JR総武線の鉄橋」、「両国橋」、浜町を左に見て、「新大橋」、「清洲橋」、「隅田川大橋」、「永代橋」、越中島に立ち寄り、「中央大橋」、「佃大橋」、明石町・聖路加ガーデン前を過ぎて。「勝鬨橋」。
多彩な橋を見上げることが、隅田川クルーズの醍醐味です。
橋の形状、多彩な色。個性的な橋梁の数々に、一気に「橋マニア」になってしまいそうです。
船は水しぶきを上げて、軽快に進みます。
ほら、水辺の遊歩道をジョギングしている人が手を振っていますよ。
そして上陸は、浜離宮。
ぐるっと船体を大きく旋回し、水門へと吸い込まれます。
水上バス発着場の近くが、「将軍お上がり場」。将軍様気分で庭園内の風景を愛でてください。
外国からのお客さまが多いのも、この手軽なコースの特徴なのでしょう。
中央区を水面から見る面白さ。
江戸期の絵画に残る、粋な舟遊びの風情には遠くても、
首都のビル群を、川の高さから眺めてみるのも、一興です。
隅田川航路の船舶を「水上バス」と呼んでいます。
ちなみに、港区内の日の出桟橋を基点とする東京湾内航路の船舶は、「海上バス」と呼ばれています。人気は、浅草・お台場ラインを航行する、松本零士氏デザインの「ヒミコ」です。
さて、次はどこに出没しましょうか。
中央区観光協会写真コンクールより