平成16年から始まった旧浜離宮庭園の復元・整備事業。
その一環として現在「松の茶屋」の復元工事中であるが、文化財庭園の修復事業に対する一般の人々の理解を深めて貰おうと今回3回目となる「茶屋復元現場見学会」が9月4日(土)開かれた。
復元の方針、施工上の工夫や工法、現況等々概括的な説明を受けた後、今回は特に、①サワラ材を薄く割ったものを重ねて葺いた「こけら葺き」手法 ②天井や縁側の木工事(もっこうじ) ③壁の内装下地工事 等の見学が中心。
室内の壁は張付け壁と呼ばれる和紙貼りに金小松模様の木版摺りの意匠、長押の釘隠し金具は松毬形の意匠、法隆寺五重塔の裳階の屋根材にも使われた大和葺き工法、といった興味深い当時の特徴的な意匠・技法の話等々を興味深く聴かせていただく。創建当時の姿・材料・工法を出来るだけ忠実に再現するよう努められた工事関係者の皆さんのご苦労・ご腐心がひしひしと伝わってくる。
11月には工事完了予定。完成が待たれる。