治安の良さでは、世界的に定評のある日本。長い歴史の中で育まれ,今や国際語にもなった「KOBAN」の存在も大きいと云われる。その交番にも街なかでとても目立つもの、それとは逆に、公園や周囲の景観・建物と溶け込むように造られたものなど、さまざまな交番がある。街のあちこちにある交番をじっくり観察してみるのも面白い。
今回は築地警察署管内の"気になる交番"のご紹介。
<数寄屋橋交番> <銀座4丁目交番> <銀座1丁目交番>
<数寄屋橋交番>
東京都文化デザイン事業の一環として建てられたもの。
とんがり屋根に外壁は明治時代の銀座煉瓦街に因んだレンガ造り。デザインプレゼンの際、屋根上のデザイン模型が間に合わず、マチ針を仮留めし提案したところ、そのままデザインとして採用されたという逸話がある。
今や国際語となった「KOUBAN」の文字を前面に掲げる。
<銀座4丁目交番>
東京都文化デザイン事業の一環として建てられたもの。
スペースの制約がある中で工夫された造りの鏡張りの外観で、銀座の町並みを壁面に映し、周囲に溶け込んでいる。
以前屋根の上には安全カエルが置かれていたが、今は取り除かれている。
因みに交番の所在地は銀座5丁目。
<銀座1丁目交番>
東京都文化デザイン事業の一環として建てられたもの。
道路の向かい側に保存されている大正11年架け替え時の京橋の親柱に付けられた凝宝珠を模ったデザインの屋根。
外壁は明治時代の銀座煉瓦街に因んだレンガ造り。
丸窓といい庇といい、角の取れた丸みのある外観。
<銀座8丁目交番> <三原橋地域安全センター> <築地市場交番>
<銀座8丁目交番>
8丁目界隈は昔、新橋花街と称せられたところ。
現在は高級クラブが軒を連ねる。また界隈には画廊・ギャラリーも多い。
建物の色合いといい、形状といい、周囲に同化した外観。
婦人警察官配置のランドマーク(看板)を掲げる。
<三原橋地域安全センター>
メタリック調の筒型の外観。
四階建ての大きな建物。
横から見るとスペースシャトルの発射台のようにも見える。
平成19年4月1日からは、「地域安全センター」として運用されている。
<中央市場交番>
都民の台所、東京中央卸売市場(築地市場)の正門脇に位置する。
屋根部は警察官の制帽を模ったように見える。
24h.眠らぬ街区、地域の人々の安全な暮らしを支える役割を担っている。
尚交番にはその場所が遠くからでも目立つよう視認性を高め、デザインも交番に親しみをもってもらえるようなランドマーク(看板)が設置されている。
ランドマークには、3種類のものがある。
① ② ③
①主要駅、観光地、人の多く集まる主要施設、主要道路等の付近にある交番
②住宅街、商店街、幼稚園、学校等の付近にある交番
③女性警察官の配置されている交番