木枯らしが吹いて、紅葉の便りがあちらこちらから届く季節になりました。今年も考えてみればあと1ヵ月半を残すばかりですね。
そんなある日の夜、中央区銀座六丁目にある〔新橋演舞場〕の前を通ってみました。かつて公儀認定の芝居小屋にだけ許されたという〝櫓〟がライトアップされていました。〔歌舞伎座〕が改築休場中は、ここが歌舞伎の拠点を守ることになっています。
11月は恒例により「顔見世興行」です。そもそも〝顔見世〟とは一年間の興行に出演する役者をお披露目するための企画だったわけですが、今では晩秋の風物詩となりました。
東京のあとは、京都・南座で同じく「顔見世興行」が催されます。東西の名優が一堂に会する華やかな芝居であり、歌舞伎ファンが楽しみにするものです。
近くの時事通信社ビルには早くも設営されたクリスマスツリーが青白い輝きを放っていました。
季節感を感じながらの夜の散歩でした。