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「日本橋七福神」を巡りながら「集団の魅力」を考えた

[小江戸板橋] 2011年1月25日 09:00

私が小学生の頃、体育館で行われた上映会の「サイボーグ009」に、とても心を揺さぶられました。

特殊な能力を持った9人の仲間が、対立し合い・協力し合いながら、地球の平和を守るために活躍するストーリーです。

石ノ森章太郎先生が描く、魅力的な個性を持った戦士たち。

各々の力がシンクロされたときに、強大なものにも打ち勝っていく姿に、夢中で見入りました。

 

個性が集まれば、相乗効果もマックスに。

ガールズグループの「AKB48」が絶大な支持を集めるのも、この集団の魅力。

 

さて今年の初詣は、新春に相応しく、「日本橋七福神めぐり」に行きました。

恵比寿、大国、毘沙門、弁財天、布袋、福禄寿、寿老人。

一人一人が強力な福を呼び寄せる神様。

それが七人揃えば、超強力なスーパースター軍団。七人の侍、荒野の七人、ラッキーセブン・・。

その神々にお願いすれば、一気にどんな願いも叶ってしまいそう。

 

「日本橋七福神めぐり」は、小網神社、茶ノ木神社、水天宮、松島神社、末廣神社、笠間稲荷神社、椙森神社、寶田恵比寿神社の八社を回ります。

「数が合わない」ですって?

末広がりの八社なのだから、それもめでたくて良いじゃありませんか。

 

神社間の距離も比較的短く、道路の高低差も無いので、気軽に回れるコースです。

参拝者の多寡にもよりますが、ゆっくり歩いて概ね2時間30分。

 

巡拝の順番がきちんと決められているところもあるようですが、

ここは、地下鉄の最寄駅を起点に、気軽に、楽しく、謹んで回ればよいとの事です。

 

さすが正月、参拝者が集中していたのが水天宮。

昨今の「パワースポット」ブームもあって、若い二人連れの姿が目立ちました。

拝殿まで、にじり寄るような亀さんの歩みでも、ふたり一緒なら気になりません。

かえって、体を寄せ合っての参拝が楽しそう。

安産・良縁・水難除け。

ちょっと待って、今日のメインは七福神めぐりです。

辨財天社は、水天宮の階段を上がって、まっすぐ突き当たりの位置ですよ。

 

江戸時代、生産力が高まり、時間的なゆとりができると、ブームになったのが近郊の寺社めぐり。

比較的気軽にできる骨休め。

心身ともにすっきりすれば、明日への活力も湧こうというもの。

 

七福神を始め、三観音、五色不動、六地蔵、六阿弥陀仏・・・百観音・・・。

江戸の人たちも、グルーピングすることによって、集団としての個性がより輝くことを知っていたのですね。

足元の整わない道を、わらじ履きで武蔵野台地を上り下り。

その行程をたどってみると、江戸の人々のタフさが理解できます。

 

「七福神は『宝船』に乗って」やってきます。

宝船は、超高速で移動できる宇宙船でしょうか。

それとも自由に時を駆けることのできるタイムマシーンでしょうか。

最強の神々が乗船する船は、メタリックゴールドに光沢を放って輝いています。

この宝船なら、人間の夢の中に入り込み、初夢・福夢を映し出すこともできるのでしょう。

 

そういえば、実家の天井に近い神棚に、恵比寿・大黒天がちゃんと祀られていました。