「鯵を三枚におろせますか。」
「寿司を握れますか。」
そう聞かれると、50過ぎのおじさんは、めらめらと闘志を燃やしてしまいます。
「知りません。できません」という言葉を、素直に口にしたくない性格なんですね。
居合刀の捌き方は少々の心得はありますが、包丁はキャンプのときのカレー作りが最後だったな。
中央区観光協会特派員限定ツアー
「すし職人養成学校で"にぎり"の体験!」
6月4日(土)の教室に参加させていただきました。
会場は、「すしざんまい喜代村塾」さんの調理実習室。
きれいに磨かれた調理場と、ビシッと調理服を身にまとった講師の皆さんを前にすると、緊張感が高まります。
それ以上に、おニューのエプロンを身につけて、気分がハイになっている自分がいました。
玉子の焼き方や鯵のおろし方、寿司の握り方などを、豆知識を交えて楽しく実演してくださったのが白田先生です。
柔らかな語り口でお話いただきましたが、この先生、叱るとき絶対恐いだろうな。
すごいオーラが出ていました。
「食材を丁寧に扱おうとする気持ちが一番大切なんだよ」と、ごつい体に似合わない、とても繊細で流れるような手さばきを見せてくださいます。
サポートの講師の方々も、きびきびとしており、安心して実習ができました。
骨に分厚く身が残ってしまったものの、鯵を三枚におろしたときの快感。
シャリが手にいっぱいついて、こりゃダメだと挫折しかけたところで、「手酢をつけながら」とのアドバイスを受けて、それらしい形に仕上がりました。
試食タイムは、おいしい鯵のつみれ汁と一緒にいただきます。
寿司が崩れはしないかと、おそるおそる箸でつまみましたが、そのまま口の中に納まりました。
「しっかり握れているじゃん」全面的な自己満足。箸でつかめたことが感激でした。
特派員限定ツアーを企画していただいた皆さん、ありがとうございました。
特派員になると、こんな経験もできるんですね。
それにつけても、料理がこんなに楽しいことを、奥さんは私に秘密にしていたんですね。