テーブルのパン屑はどう始末されてますか?拙宅ではイタリア土産にいただいたローリングタイプのものを使っていますが、クロスの間に入った屑には今ひとつ。「そういえば・・」とこれも頂き物の小箒を思い出し使ってみたところ大正解。すっきり気持ちがいいほど。ちょっとしたプレゼントにもいいかと思いつき、何とも時代を感じさせる包装紙のロゴにも惹かれてお店を訪ねてみました。
創業天保元年(1830年)という老舗の集まりである「東都のれん会」(三代、百年、同業で継続、現在も盛業の老舗)加盟店でした。
「いらっしゃいませ、どうぞ」との声で靴を脱いで座敷へ。商店で座敷に上がるのは呉服屋さんくらいしか経験がありません。何だか個人のお宅にお邪魔しているようなアトホームな気分でゆったり選べます。こんな気分にさせてくれるのも老舗ならではかも知れません。
同社のHPによれば「江戸箒」の名で作り始めたのはこの白木屋傳兵衛商店が最初で天保元年(1830年)に銀座で創業、その後京橋に移り現在まで箒の製造・販売を続けているとのこと。箒の材料となる植物にはシュロや竹、ワラなどがあるがこちらで座敷箒用に使用されているのは「ホウキモロコシ」で、これは「ホウキグサ」と呼ばれている(実が畑のキャビアートンブリ)ものと混同されやすいが別物のイネ科の一年草。畑で栽培され収穫・乾燥・選別を経て熟練職人により座敷箒に加工されるそうです。
製造の詳細はHPをご参照ください。
お店の中には壁面一杯に各種の箒が展示されています。座敷箒は一日に3~5本しか出来ないそうです。編みこみのきれいなこと、使いやすさを極めた無駄のない美しさというのでしょうか、畳のない我が家にも何だか欲しくなって来るほどです。「着物に襷掛けをして青畳をサッサ・・」などと夢想し気分はすっかり「江戸人」・・・
「江戸箒」の特長はホウキモロコシをいう国産のものを使い、練達の職人が選び分けて材料とし、編み上げていくというのが他の座敷箒との違い、さらに実用的で簡素なフォルム、また座敷箒として使い減りしたら洗面所やトイレ用、さらに玄関用として段々下におろしていって使用できる良さもあり、植物材料だから処分に困ることもない。-とのこと(HPより)、これぞ「現代のエコライフにピッタリ!」とあらためて納得した次第です。
今日は細めの筆のようなPC用のもの、ベランダ用の庭箒、たわし、プレゼント用にテーブル用小箒を頂いてちょっとレトロなデザインの袋から出る箒の柄を自慢げに銀座の街を歩きました。
*小箒の小さいサイズは安産お守り(妊婦のお腹を掃くと元気な子どもが生まれる)、携帯用
江戸箒白木屋傳兵衛:中央区京橋3-9-8 TEL3563-1771
営業時間10:00~19:00(土日祝休み)
最寄り駅:地下鉄京橋駅又は都営宝町駅 http://www.edohouki.com/