ときどき前を通りながら、気になっていた「鈴木ビル」(中央区銀座1-28-15)は東京都指定の歴史的建造物でした。やっぱりなあと一人納得
正面の壁面に説明版があり、それによると、建築年は昭和4年とありますから、築82年です
もともとこのビルは、「甲子屋(きのえねや)倶楽部」という名前だったとのこと。
かつて新富町にあった「新富座」と関わりのある建物だそうで、公演やお稽古事に部屋が貸し出されていたそうです。
ファサードのデザインや装飾が非常に凝っていて、1階円柱のレリーフや銅版葺きの屋根に付けられた馬蹄形の窓もおしゃれです。
その1階には、これまた由緒ありげなコーヒー専門店「らんぷ」があり、入ってみると、小じんまりしたお店ながら、優しそうなマスターが、1杯1杯サイフォンで丁寧にコーヒーを淹れてくれます。
マスターは、25年間、ここでお店をやっておられるとのこと。コーヒー専門店ですが、食事もでき、メニューには、香川県(さぬき)出身のマスターの作ってくれる手打ちうどんもありますよ
このお店については、今年6月に出版された村松友視さんの「銀座の喫茶店ものがたり」(白水社)でも紹介されていますので、そちらでもどうぞ(188ページ~)
コーヒー専門店「らんぷ」中央区銀座1-28-15
営業時間7:30~18:00、土・日・祝祭日お休み