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Eボートを漕いで

[小江戸板橋] 2011年10月11日 14:00

水面の高さから、東京の街はどう見えるのでしょう。

まち歩きの途中、橋の上から、流れる川面を見ながらそう思ったものです。

 

先日、中央区観光協会特派員を対象とした限定ツアー『Eボートdeエコツアー"水都 中央区"を体験しよう!』の募集がありました。

もちろん、即、参加を申し込みました。

 

Eボートという、10人乗りのオールを使った手漕ぎボートに乗るツアーです。

ルートは、亀島川を出発し、水門を潜り、日本橋川をさかのぼって、外堀に架かる常磐橋付近までの、往復90分ほどの行程です。

 

ライフジャケットを着込み、表情の引き締まった参加者に、ツアーを開催してくださったNPO法人地域交流センターの皆さんが、丁寧に事前指導をしてくれます。

2011.10.1_01.jpg  2011.10.1_02.jpg 

一人づつ注意してボートに乗り込みます。

空気で膨らませたゴムボートなのですが、予想以上に安定性に優れていました。

これならば、お年を召した方も、安心して乗れます。

 

護岸の様子。係留された船舶。川に窓を向けた店舗。水面を飛び交う水鳥。

潮の満ち干きを目の当たりにし、スカイツリーのビューポイントに歓声が上がります。

コンクリートで高くガードされた両岸と、高速道路の曲線が空を覆う景色は、都会ならではのシーンです。

2011.10.1_03.jpg 

 

日本橋を水面から見上げたときは、胸が高鳴りました。

橋側面の獅子のレプリカが、こんなに近く見える。

焼夷弾が落ちて焼けた後が、橋の裏側に今でも残っている。

 

橋を通る人が、私たちに気づいて手を振ってくれました。

「わーい。こんにちは。」

 

視点が変わると、単純にはしゃげるものなのですね。

実は私、オールを漕ぐこと自体が、もう楽しくて。

大型レジャー施設の、何とかクルーズのようで。

 

ツアー終了後、都市における水辺の環境、景観保全、防災・緊急時対応など、視点を変えると見えてくる様々な課題を、地域交流センターの皆さんが、「都市の宝である、水辺、川」について、熱く語ってくれました。

 

舟運が輸送・物流の主役であり、河川、掘割が縦横に張り巡らされた江戸の町。

明治、大正、昭和と激動する時代の中で、様々に役割を果たしてきた河川。

河川の周囲の建物に残る、諸活動の痕跡。

そして現在も、先人たちから受け継ぎ、私たちが生活する空間でもある水辺。

 

多くの気づきがありましたが、とにもかくにも、Eボートをたっぷり楽しんでしまいました。