台風ならぬ猛烈な春の嵐が駆け抜けた翌日の今日ははすっきり晴れたお花見日和になりました。4月の演舞場は先月九段目を上演したので,めったに上演されない二段目と十段目抜きの半通しで昼夜「仮名手本忠臣蔵」です。現在、由良之助役者としては団十郎、幸四郎、吉右衛門そして仁左衛門さんが円熟の芸を見せてくれていますが、今回は由良之助ー染五郎、判官ー菊之助、師直ー松緑勘平ー亀治郎さんと、次代の歌舞伎界をになう人気の若手役者が演じるのが売り物です。
昼の部は「大序」「三段目」「四段目」[道行」です。「大序」の開幕前、口上人形がひょうきんに配役を紹介をし、定式幕がゆっくりと開くと出演者は義太夫の声でとともに息を吹き込まれたように顔を上げていきます。人形から人間になるわけで元は人形浄瑠璃だったことが良く分かります。菊之助さんの判官、染五郎さんの由良之助はそれぞれお父上や御祖父様の当たり役のひとつです。こうして歌舞伎は連綿と続いてきたのだなと思いを新たにさせられます。
4日目で初役も多く少し固い感じはしますが大熱演で、染五郎さんがインタヴューで「日に日に進歩、成長が見えるようなひと月になるといいなと思います」と仰っていますが、新鮮な印象です。
昼夜見て、筋書きを購入すると赤穂への旅行券などが当たる抽選に応募できるとか。夜の部見たら応募しなくては。(半券捨てないように)
売店では「忠臣蔵」に合わせて「切腹最中](5コ1100円)と「義士ようかん」(1本200円)を販売していました。今日の幕間は演舞場の真向かいにある喫茶「絵李花」さんでサンドイッチとコーヒーのランチ(1150円)を頂きました。幕間の予約も出来ますし、TAKE OUTもOKです。ひとくちサイズのサンドウィッチでいただきやすく、余り重くないので眠くならない!という利点もあります。
10数年後にはこの配役から「花形」が取れて初役の時みたというのが自慢になるかもしれません。
夜の部は「五段目」「六段目」「七段目」「十一段目」の上演です。
お問い合わせ:チケットホン松竹0570-000-489(10:00~18:00)25日まで