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五月の新橋演舞場ー三島歌舞伎ー通し狂言「椿説弓張月」 

[滅紫] 2012年5月18日 10:00

五月の演舞場夜の部は久々の「椿説弓張月」です。

ご存知のように曲亭馬琴の原作を三島由紀夫が歌舞伎脚本を書き、昭和44年の国立劇場での初演の時は自身で演出までして話題になったもの。三島の最後の歌舞伎脚本で、玉三郎さんもこの時白縫姫に抜擢され一躍有名になりました。その後2回しか上演されておらず前回は平成14年の歌舞伎座でこの時の為朝は猿之助さんでその1年後に病に倒れたのです。今回為朝を演じるのは染五郎さんで祖父の白鸚、父の幸四郎さんが演じた役。白縫姫を演じる七之助さんと二人は今月平成中村座の昼の部と掛け持ち出演の大奮闘です。


100_0568.JPG上中下の巻 通しで4時間弱のお芝居ですが大海原に巨大な船や怪魚が登場する大スペクタクルや烏天狗や猪、白馬、半裸の武藤太が白縫姫の命で女中たちに木槌責めに遭う嗜虐的な場面など如何にも三島好みという感じで飽きさせません。私も前回玉三郎さんの白縫姫に売り出し中の段治郎さんがいたぶられる身体から血が流れるのにぞくぞくした(余り嗜虐趣味はありません。念のため)のを思い出しました。贅肉のついた役者さんは出来ない役ですねー。今回の薪車さんもかなり鍛えているようで贅肉のかけらもありませんでした(羨ましい!)。大海原シーンで大活躍の「波幕」は高間太郎が自害する場面でほとばしる血潮が飛び散ったのが前の方の席にはよく見えました。凄い迫力です。思わず隣の方と一緒に「あっ!」



昼の部は「西郷と豚姫」「紅葉狩」「女殺油地獄」で25日千穐楽です。4月に続き若手花形役者大活躍の舞台を是非ご覧ください。


お問い合わせチケットホン松竹0570-000-489(10:00-18:00)

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