最近はお父さん世代の音楽愛好家も増えているようです。特に自ら楽器をとって演奏や歌唱に往年の実力を発揮する方も多いようです。〝おやじバンド〟の大会が開催されるなど、年々そのパワーが広がっているようにも感じます。
ここ築地では、地元育ちのボーカル兼リーダーが率いるスターバンド〝Honeys〟が存在意義を示しています。リーダーのMassaさんは外国でプロの歌手と共演したこともあるという才能を持っていらっしゃいます。メンバーの皆さんも個性派揃いの実力派であり、グループの雰囲気はとてもフレンドリーといえます。皆さん、もちろんほかにちゃんとお仕事を持ちながら、趣味の範囲を超えるミュージシャンの顔を見せてくれるのです。実際に、ギターも歌も年季が入ってますます磨きがかかっています。
ライブは地元の名物喫茶店〔築地茶房〕のフロアを借りきって、主に月末の土曜日夜に開催されています。
地元はもとより、息の長いファンが詰め掛けていつも満席。熱気が充満するステージが展開されます。
このような集まりでは、音楽を楽しむのは当然として、聴衆どうしが一体感を持ってリラックスし、自然とコミュニケーションの輪が広がっていくことがすばらしいことだと思います。音楽は時間や空間を飛び越えて人々の心をつなぐ不思議な効用がありますね。
気さくであたたかい人たちの声援に囲まれて、この夜の〝Honeys〟も人柄を感じさせる柔らかいハーモニーと伴奏を聴かせてくれました。会場との息も合って、まるでここは社交場です。
町の豊かさと活気を支える、このような地道なアーティストが中央区にはほかにもたくさんいらっしゃるのではないかと思います。この地域が感性をはぐくむ土地として発展することを信じています
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