二代目猿翁、四代目猿之助、九代目中車襲名披露、五代目団子初舞台に初代の猿翁、三代目段四郎五十回忌追善の六月歌舞伎が昨日から開幕。歌舞伎界の人気俳優、亀治郎さんと映像の分野では実力派の香川照之さんの初めての歌舞伎挑戦とあって歌舞伎ファンを超えての芸能界トップの話題。何とか2日目のチケットを入手し演舞場昼の部に。午前中は生憎の雨となり「襲名公演に着よう!」と楽しみにしていた着物は止めて久しぶりに洋服で劇場へ。
初代の猿翁、三代目段四郎丈の舞台写真の横に今回初舞台の可愛い団子さんの写真が並んでいます。
新中車さんの歌舞伎初舞台は「小栗栖の長兵衛」岡本綺堂原作の新歌舞伎で10年ぶりの上演。義太夫ものではないのでTVや映画で活躍されている新中車さんも余り違和感なく演じているように見えました。舞台での存在感はやはりたいしたものです。さていよいよ口上です。定式幕が福山雅治さん寄贈の祝幕に替りました。
幕が上がる前から凄い拍手です。幕が開いてもしばらくは拍手が止みません。襲名の口上で舞台上にずらりと幹部俳優が勢ぞろいするのはいつみてもワクワクさせてくれます。新猿之助さんの「歌舞伎のため命を捨てる覚悟」、新中車さんの緊張気味の口上に初舞台の団子さんの「猿翁のおじいさまよりずっと立派な役者になりたい!」というご挨拶にまたまた大拍手。一同のご挨拶が終わると背景の襖が開いて猿翁登場!よく通る声で「隅から隅までずーいと・・」という元気そうなお姿にしばし感動しました。拍手が一段と大きくなります。
もう一幕は「義経千本桜」の「四の切」新猿之助さんの狐忠信に義経、静御前を藤十郎さんと秀太郎さんが演じる豪華版。新猿之助さんの狐忠信は「亀治郎の会」で初役で勤めた時もとても初めてとは思えませんでしたが、ますます進化した狐忠信で凄い!のひとこと。
襲名グッズは目移りするほどですが、お二人の一筆箋だけにしてあとは夜の部の時と来月のお楽しみに。来月は猿翁さんが真柴久吉を演じて舞台復帰、それだけでも話題沸騰の舞台です。またチケット入手が大変そう。
澤瀉屋一門の益々のご繁栄をお祈りして劇場を出るとすっかり晴れ上がっていました。
六月大歌舞伎 6月29日まで 夜の部は「ヤマトタケル」
チケットホン松竹 0970-000-489 (10:00~18:00)