『画竜点睛』という言葉があります。
描いた龍に、最後に瞳を書き加えると、たちまち絵から飛び出して天にも駆け登る。
最後の大事な仕上げ。
東京駅の赤レンガ駅舎。
南北に大きく翼を広げたようにも見えるその建物のフォルム。
南北の支えになるドームに、保存・復元工事中には外されていた時計が、はめ込まれました。
なんとなく物足りなく見えた空間に、時計が加わると、建物が目を開いたように感じられます。
8月22日に、時計は設置されたとの事。
直径約1.4メートル。
大正3年の開業当時と同じ、ローマ数字の文字盤。
いよいよ目を覚ましました。
グランドオープンは、10月1日に行われます。
休館中だった東京ステーションギャラリーも、1日にオープンします。
私は、むき出しになったレンガ壁の展示室が好きで、駅の建物の中という足の良さと相まって、よく展示会を見に行っており、とても楽しみです。
東京観光のガイドブックや、ツアーのコースとして、すでに掲載されていました。
ドーム内の天井部分は、板で蓋がしてあって、まだ見えません。
その内側に、どんな装飾品やレリーフが隠れているのでしょうか。
日本の鉄道の起点にふさわしい、重厚で華やかな空間を想像します。
しばらく見ないうちに、細部の覆いが次々にはがされ、全体像が現れてきています。
工事の途中経過を見ておきたい人は、今のうちですよ。