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銀座画廊めぐり

[阿舒庵亭主] 2012年10月24日 08:30

銀座を歩くとビルの一階だけでなく、ビルの上層階にも沢山の画廊があります。しかし何となく入りづらい印象を持っていました。今回、中央区観光協会特派員の仕事の一つである「まち歩きツアー」の引率を依頼されて、たまたま銀座の画廊に足を踏み入れました。

 

IMG_9614.JPG10人のツアー参加者の皆さんと最初に行ったのはビルの七階にある「東京画廊」さん。ここでは「初沢亜利写真展」が行われていました。「Modernism 2011-2012 東北-東京-北朝鮮」とのテーマでの写真が沢山展示されていました。写真は大人が立ってみる視線の位置と床に壁に沿ってと二段に展示されていました。「作品は自由に位置を変えて見てくださっても構いません。」との説明があり意外な印象を受けました。東京画廊さんは現代美術を中心に扱われており、「美術品は見る人の感性」で理解するという考えがあるように思われました。この機会に画廊のビジネスモデルについても伺うことができ大変参考になりました。

 

IMG_9607.JPG次に訪問したのは「小林画廊」さん。銀座らしい立派なビルの一階にあるコンパクトな画廊でした。今回は日本画家の福井爽人さんの作品が展示されていました。日本画とは言うものの扱われる風景は必ずしも日本のものでなくヨーロッパをテーマにした幻想的な絵画でした。日本画のイメージが変わったような気がしました。また絵画にはつきものの額縁についての話もしていただき画商の仕事の一端を理解することができました。参加者には福井爽人さんの随想録「紫の雨」を頂き、これを読むことにより見せて頂いた絵画をもう一度別の角度から味わうことが出来ました。

 

IMG_9605.JPGのサムネール画像最後に訪れたのは「ギャルリーためなが」さん。東京、大阪、パリに画廊を経営しており、子供のころの美術の教科書に出てくるような欧米の画家の作品も扱う画廊でした。今回の画廊めぐりでは一番広いスペースで、三つの部屋には別々のテーマの作品群が展示されていました。ここが私にとっては一番敷居の高そうな画廊でしたが入ってみれば安心して作品を鑑賞することが出来ました。

 

今回の画廊めぐりで分かったことは、外から見ているほど画廊は入りにくいところではない。気に入った画廊には立ち寄って作品を見せてもらえばいい。何か聞きたいことがあれば係りの方に聞けば色々と教えていただける。画廊側の皆さんはたとえ冷やかしでもお客様に入っていただくことからビジネスチャンスが始まるので、今まで気おくれして入らなかった画廊にも気軽に入ってみることは歓迎されると思いました。なんか人生の幅が広がったような気分です。