芝居好きと着物好きは重なることが多い。観劇後のお茶の話題は「眼からうろこ」の着付けのコツなど。今月も日生のあとで何故か「腰紐」の話になり、着物歴70年を越すオネエサマから「腰紐は津田家の正絹に限る」との熱烈推奨。腰紐ブランドを気にしたこともなかった身としては「!?」。とはいえあの自信に満ち満ちたオネエサマのオススメを無視するわけにも。・・
というわけで早速お邪魔することにしました。 「津田家」さんは和装小物の専門店として知らない人はない銀座の老舗。大正3年(1914)の創業で今年100周年を迎えます。創業地の牛込区(!)山吹町から銀座に移ったのが戦中の昭和18年、現在のビルになったのが昭和61年(1986)、3代目の津田彰彦社長は高校生まで銀座に住んでいらしたそうです。(ウソ!!)
実は私、津田家さんの前はいつも通っているのですが、足を踏み入れるのは本日初めて。何だか緊張しながら1F売り場の和洋両用のバッグや和装素材の洋服などを眺めながら、目的の和装小物のB1へ。階段を下りると帯揚げ、帯締め、肌襦袢、足袋、ヘアーアクセサリーなどの小物がずらり。サイズは子供用から揃っています。珍しいものを見つけました。舞台用のメーキャップ用品です。「男性のお客様の殆どは化粧品のお客さま」と伺ってまた吃驚。場所柄、役者さんも多いそうです。(誰かに遇えるかも)そういえば創業時は「化粧品小間物店」だったとHPにありました。さあお目当ての腰紐、子供用の短いものからシンプルな無地、ちょっと柄の入った可愛いものまで。ありました!正絹(2,100円也)モスリンのものに比べるとちょっとお高いのですがエイ!ポイントカードを作っていただきました。この「銀粋会」というポイントカード、昭和24年(1949)のスタートだそうで、現在ではどこの業種でもポイントカードがあり、お財布に入りきらなくなるほどですが、その当時としては時代を先取りするマーケテイングセンスだと感嘆しました。よく見るとこのカード、「1000円(現金)で1ポイント、50ポイントで3,000円の買い物券」ということは6%の還元率!!こんなにお得感のあるカードは初めてです。津田家さん、よろしいのでしょうか?おまけに「期限なし」と教えられて「ラッキー」などと思わず口走り。恥ずかし。・・・
もう少しじっくり見たいのですがまた次回ゆっくり。着物好きには楽しいワンダーランド、お財布にはちょっと危険なお店です。
ひとつ耳寄り情報
100周年記念感謝セールを3月22日~28日、また11月にも予定されているそうです。
銀座 津田家 中央区銀座4-6-18 TEL3561-5576 銀座駅から徒歩1分、銀座中央通