東京の桜はそろそろ終わりに近づきました。「開花宣言」からほぼ2週間、「花曇」や「花散らしの雨」など連日空模様が気になった今年の「桜漬け」の日々も終盤となると少し淋しい気がします。そんな名残の花に誘われて日本橋へ。恒例になった日本橋三越での「春の院展」とお隣の三井記念美術館の「三井家のおひなさま」を見てきました。
今年の院展の応募点数は848点、入選の299点と同人作品32点の331点はやはり凄い量で圧倒されます。
新開場の歌舞伎座の緞帳の原画も制作された松尾敏男先生の作品「明けゆく」(ベニスのサルート教会)も見ることができますし、手塚雄二先生の「花夜」(上野の夜桜)後藤純男先生の「春の塔映」など大作目白押し。後藤先生のコメント「83歳になりました。年齢を重ねていく毎に、桜を描きたいという想いが増しているよう。。ただ、ただ描きたい」という言葉に打たれました。
お隣の「三井家のおひなさま」もこの時期恒例で、三井家の夫人やお嬢さんたちが大切にした贅を尽くしたひな人形やひな道具を公開していて中でも京都の丸平大木人形店五世大木平蔵が特別に制作した幅3M,高さ5段の豪華雛段飾りは一見の価値があります。
「享保雛」「内裏雛」「有職雛」の違いもよくわかりますよ。
3月は「恒例」のものが今年も例年通り実施されているということの有難さをあらためて感じさせられる月になりました。
会期は「三井家のおひなさま」は4月7日まで、「春の院展」は4月8日までです。
「日本橋三越」本館7Fギャラリー
入場料700円10:00~18:30(最終日は17:00まで)
「三井記念美術館」10:00~17:00(入館は16:30まで)月曜休館入場料1000円