行って来ましたっ!
新しい歌舞伎座の柿葺落公演、しかも4月2日の初日です!
早くから切符を売り出していたものの、多彩な演目に豪華な顔ぶれで、どれを見ようか迷っているうちに時期を逃してしまい、ほとんど諦めていました。
ただ、当日しか売り出さない4階の「一幕見席」なら、中日を過ぎて少し落ち着いた頃なら、並べば何とかなるのではと、望みを繋いでいました。
それでもさすがに初日は無理だろうと諦めていたのですが、午前中に用事を済ませた帰りに、一幕見席の切符売場に立ち寄ったところ、6時開演の三部なら、1時間半位並べば買えるというではありませんか!
これは見ない手はないと、早速列の最後尾に。
係の方や前後に並んだ方達と歌舞伎の話をしていたら、あっという間に時間がたってしまいました。(5時30分に照明がついてライトアップされたときは、大拍手でした)
ちなみに「一幕見席」とは、4階に設けられた、何幕かある演目のうちの一つしか見られない専用席。
お値段は幕によって違いますが、一番安い3階B席よりも安くなります。
幕が替わるごとに入れ替えになるので、通常の席に紛れ込まないように仕切りがあり、食堂や売店・ロビー等には行けないのが、ちょっと残念。
4月公演では第三部は「盛綱陣屋」と「勧進帳」の2幕があるので、「盛綱陣屋」が終わった段階で入れ替えになります。(ただし切符を買う時に「勧進帳」の分も一緒に買う事ができるので、両方買っていれば、居残ることができます)
現在の歌舞伎公演は、他の演劇と違って、一つの物語を最初から結末まで演じることは少なく、異なった物語の有名な一幕を取り上げて独立したものとし、それらを組み合わせて一つの公演とするやり方が、多く行われています。
勿論ストーリーを全て知っていた方が理解が深まるのは確かですが、そこの一幕だけでも十分にお話として成り立ち、見せ場もあって楽しむことができます。
学生時代は少ないお小遣いの中でやりくりしなければならず、この「一幕見席」には随分お世話になったものです。
当時は急な傾斜の階段しかなくて、自由席なので少しでも良い席をと一気に駆け上がったものでした。
ところが、今度の建物は、専用の入口から入ればすぐにエレベーターがあって、楽に4階まで行く事ができて、やっぱり新しさを実感。
更に嬉しかったのは、以前は見えなかった花道がちゃんと見えるではありませんか!
「花道が見える」というのは凄く重要なことで、歌舞伎では主要な人物が花道から登場したり引っ込んだりしますが、その途中で必ずセリフを言ったり、演技をしたりします。
以前の4階の一幕見席では、音だけが聞こえて想像するだけだったのですが、新しい劇場では、弁慶の飛六方の引っ込みをちゃんと見ることができて大感動です。
勿論、歌舞伎座は劇場全体が一つのテーマパークの様なもので、食事をして、ロビーを歩き、そこでしか買えないものを売店で買い、調度品や装飾品・飾ってある美術品を見たりするのも、大きな楽しみです。
今度こそは頑張って、前売り券を入手したいと思っています。