築地の波除神社の祭礼は毎年6月上旬に開催されます。そもそも「夏越の祭り」として脈々と受け継がれてきました。大きな獅子頭を神輿に仕立てて練り歩くところから「獅子祭り」として知られています。
本祭りは3年に一度と決まっており、昨年実施されました。したがって今年はいわゆる〝陰祭り〟です。それでも日曜日には本社神輿が各町内を巡行します。築地のみんなが楽しみにしている夏のイベントです。
メインイベントのほうはきっとどなたかがレポートしていただけると思いますので、8日(土)に催された〝子供神輿連合渡御〟の模様をお伝えします。
当日午後三時に、築地本願寺脇から出発した子供神輿や山車の一行はぐるっと各町内を巡りながら、波除神社へ。ここで神職に御祓いを受け、休憩した後、各町内へ戻っていきます。
都会の真ん中なのに、大勢の子供たちが集まってきて賑やかです。中央区は今子供の人口も増えているんですね。子供の歓声は本当に気持ちが和みます。
神社の前を出発する際には、子供たちの代表が台の上に並んで拍子木を打ちます。一般に祭りでは「柝(き)を入れる」といいます。こどもたちは緊張した面持ちながらもしっかりと締めの柝(き)を入れ、後半のスタートを切りました。
ひときわ気合の入るひとときです。
子供神輿はサイズは小さいといえども、大きな神輿と同様に本職の技と細工が施されています。これを子供たちが「わっしょい。わっしょい」との掛け声も勇ましく進んでいくさまは、微笑ましくもあり、頼もしくもあり、というところです。
ひととおり、巡行が終わって解散となると、子供たちはホッとして親の手に引かれて帰っていきます。
こうして伝統行事が世代を超えてしっかりとつながっていくことは嬉しいことです。そして、地域社会の交流が広がることの有意義さと大切さを改めて感じました。