蒸し暑い日が続いています。豊かな実りのためには梅雨時にはやはり雨が必要・・とは思うものの連日だとやはり、何となく室内の空気も重くなってくるものです。そんな時はどうされていますか?「掃除する」、「エアコンをかける」、それから拙宅ではお気に入りのお香を薫きます。今日も「さあ」と思ったら切れていました。早速銀座の鳩居堂さんへ。しばらくぶりだなと思ってみると入り口に「創業350年」の大きな熨斗が。 2階のお香売り場の方に伺うと1663年京都創業なので丁度350年になるのだそうです。東京に進出したのは明治13年(1880年)宮中の御用に応じるためとのこと。創業者はあの熊谷直実から20代目の方で鳩居堂の命名は儒学者として高名な室鳩巣。 「へえ!」と感心していてはいけません。今日の目的は「梅雨時すっきりとする香り」です。お勧めを伺ったところ「沈香」か「荷葉」は如何かとのことで名前に惹かれて「荷葉」(1680円)を求めました。中にはいっている説明書によると「荷葉」は「六種の薫物」のひとつで「白檀、沈香、丁子などをあわせて作ったもので蓮の香りをイメージ、清涼感ある夏の香り」。「六種の薫物」はご存知の通り、「黒方」「梅花」「荷葉」「菊花」「侍従」「落葉」で王朝人はこの六つの香りにより日本の美意識・季節感を表したそうです。
1Fで季節の絵のついた葉書を数枚求めて帰宅、早速香りを楽しんでみることに。人工的な匂いの一切しない穏やかなそれでいてどこかすっきりした香りです。気持ちもシャンとするようです。雨の中、音楽や読書をお楽しみになるのんびりとしたひとときにお気に入りの香りは如何でしょう。
鳩居堂さん監修の 「日本のしきたり 豆知識」も好評で、2Fのお香のコーナーに並べてありました。あやふやな知識を確認するために自分用にまたちょっとしたプレゼントにも洒落ているかもしれません。
鳩居堂
銀座5-7-4 TEL3571-4429
営業時間 月~土 10:00~19:00
日祝 11:00~19:00