築地界隈には、戦前の面影をとどめる趣きある家屋が数多く残されています。
中央区の区民有形文化財に指定されている「濱野家住宅」も、その一つと言えるでしょう。
海産物の仲買を営んでいた濱野家の店舗併用住宅として、昭和5年(1930)に建てられたものだそうです。
雨樋部分には家紋が施されています。手の込んだデザインですね。
瓦には「正」の字も見られます。
細部の意匠は手が込んでいるのに、調和がとれた気品のある佇まいです。
内部は非公開となっておりますが、外観から昭和初期の商家の生活に思いを馳せることができると思います。